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ブラジル買いに走る日本人投資家

  • 投稿日:2010年4月15日

Financial Timesに掲載されている記事です。

私がブラジル債券を専門に扱っていたのは8年前にさかのぼります。当時は国内で設定されたファンドは皆無。夜中まで起きてサンパウロに電話して、某中堅証券会社の方とディールをしていたのが、今では懐かしい思い出です。

為替は1レアル30円台、金利も15-20%くらいは常にありました。当時投資した方は、変なファンドや株よりも相当なパフォーマンスを得ています。

今ならどこですか?と良く聞かれます。去年のスリランカは面白かったのですが、金利が急落し、半分くらい(でも10%弱)になってしまった現状では、国としての安全性を考えれば正直躊躇します。

ブラジルレアルは、対円で過去10年で2回大暴落をしていますので、それなりの覚悟はしておいた方が良いと思います。特にこれから始める方は今の歴史的な位置を確認しておくのも良いでしょう。以下、引用です。

 

2~3年前に大ブームになった朝食バナナダイエットにしても、米系ドーナツ店「クリスピー・クリーム」の外にできる行列にしても、日本では新しいアイデアが流行すると、瞬く間に広がっていく。

 日本の投資の世界では、最新の流行はブラジル資産だ。ブラジルを対象とした投資信託の人気が一気に高まったため、日本の投資信託協会によれば、個人投資家が保有するブラジル株式・債券は3月末時点で過去最高の2兆3430億円(251億ドル)に達したという。

 ブラジル政府は昨年暮れに、同国の金融資産に対する外国からの投資に2%の税を課したが、投信協会の統計は、投資家がブラジル買いの意欲を失っていないことを示している。

 その結果、日本の個人投資家が投信を購入する際に利用する40種類の通貨のうち、ブラジルレアルは、米ドル、ユーロ、オーストラリアドルに続いて4番目に人気の高い通貨になっている。投信協会の統計によれば、ブラジル投信に対する需要は、インドや中国の投信にさえ勝っている。

 これは、2~3年前にはほとんど存在しなかった投資商品の急成長を表す動きだ。JPモルガン・チェースの調べによると、2007年まで日本の個人投資家向けに設定されるレアル建てファンドはほんの数本しかなかったが、その数が2008年に急増し始めたという。

 特にブラジル債券(投信の約3分の2が債券で運用されている)の大きな魅力となっているのは、超低金利の日本円をブラジルに投資することで個人が得られる金利差だ。ブラジルの金利は現在8.65%なのに対し、日本の金利はわずか0.1%だ。

 日本の個人投資家は長い間、国内投資で得られるリターンよりも大きなリターンを求めて、キャリートレードに精を出してきた。しかし、総額1456兆円に上る個人金融資産の半分以上が、低い場合0.05%程度の利息しかつかない銀行預金として眠っている。

年金給付に対する懸念が高まるに従って、よりリスクの高い投資戦略を模索し始める日本人が増えていくかもしれない。 

日本の個人投資家が、レアルや、ブラジルとの金利差に対するエクスポージャーを得てきたもう1つの方法が、新興国通貨のオーバーレイファンドの購入だ。こうしたファンドは一般に、米国のジャンク債や新興国のドル建て債券、不動産投信といった高利回りの原資産に投資する。通貨オーバーレイによって、投資家は直物為替先物取引を利用してポートフォリオを「ヘッジ」する通貨を選択できる仕組みだ。

 昨年前半、野村証券は日本の金融機関として初めて、この種の商品を個人投資家向けに売り出した。人気が高かったため、それ以降、複数の競合企業が似たようなファンドを設定している。

 JPモルガンの試算では、約274億ドルに上る日本人個人投資家の資金がレアルでヘッジされた債券オーバーレイファンドに投資されているという。同社は株式ファンドについてはデータを追跡していない。

 「日本では年金生活者が10年前より30%も増えており、彼らは高い利息収入を必要としている。その結果、ブラジルが依然、一番人気の投資先になっている」と、JPモルガンの新興市場クオンツ戦略部門を率いるウィル・オズワルド氏(ロンドン在勤)は話している。

2010.04.15(Thu) Financial Times


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