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米国金利の行方

  • 投稿日:2010年4月13日

米国債利回りに関する2つの見通し─グランドキャニオンほどの高低差

という記事がWSJに掲載されています。興味深い内容なので以下引用させていただきます。

 

この2年間、米国債の動向を最も正確に言い当てたモルガン・スタンレーとゴールドマン・サックスの10年債利回り見通しは正反対だ。モルガン・スタンレーが年内に5.5%に上昇すると予想する一方、ゴールドマンは3.25%に低下するとみている。モルガン・スタンレーの予想は、上位債券ディーラーの間で最も高い。

 モルガン・スタンレーとゴールドマンの予想の2.25%ポイントのギャップは、企業や消費者、政府の借り入れコストに相当の差をもって反映される。力強い経済は金利の急上昇に耐えられるが、ぜい弱な経済はこれに耐えられないことを考えれば、国債利回りがどの水準になるかが景気回復ペース、および株式相場の方向のかぎを握る可能性がある。

 例えば、ゴールドマンの予想は10年債利回りと理論上、同一の動きをする住宅ローン金利を約5%と予想するが、モルガン・スタンレーはこの10年間で最も高い7%超とみる。

 ウォール・ストリート・ジャーナルがエコノミストを対象に実施した調査によると、03年以降で国債利回り見通しに今以上の差が現れたのは、08年終わりから09年初めにかけての期間だけだ。当時はクレジット危機が拡大し、経済の先行きは今以上に不透明だった。

 モルガン・スタンレーは09年、またゴールドマンは08年、経済見通しと金利見通しで最善の成績を示した。08年と09年の予想で2番手だった企業同士もまた、見通しは一致していない。09年の2番手、スイス再保険のカート・カール氏は、10年債は10年末に3.8%になっていると予想。08年の2番手、コンビネートリックス・キャピタルのラム・バガバトゥラ氏は5%との見方を示した。

 モルガン・スタンレーの金利ストラテジー責任者、ジム・キャロン氏は、利回りの上昇なしに、米政府が年内に発行を予定する推定2兆4000億ドルの国債を市場が消化することは不可能、との見通しを示した。

 キャロン氏は電話インタビューに応じ、「債券市場の歴史で、これだけ大量の国債供給は見たことがない」と述べた。リチャード・バーナー氏やデービッド・グリーンロー氏などモルガン・スタンレーのストラテジストとエコノミストはまた、経済と民間クレジット需要、インフレ期待について、アナリストの多くが予想するよりも早期に回復する可能性がある、としている。

 いくつかの点で、モルガン・スタンレーの見方は極端だ。まず、5.5%予想は01年5月以来の高水準だ。これは2回のリセッションと2回の株式相場の低迷、不動産バブルの発生・崩壊を経る前の時代の話だ。本紙調査では対照的に10年債は年末までに4.24%まで上昇するに過ぎない、との見方がコンセンサスだ。

 キャロン氏は「(われわれの予想が)外れ値とは考えていない。われわれにとっては、コンセンサスが間違っている」と語った。

 極端と言えば、ゴールドマンの見通しもそうだ。記録的な政府の借り入れは、単に民間クレジット需要の欠乏を補うに過ぎない、と同社は指摘する。景気が二番底に陥ることがなくとも、雇用を含む経済の「スラック(緩み)」は引き続き大きく、インフレを抑制する見通しという。

 ゴールドマンのエコノミスト、ジャン・ハツィウス氏は「結局のところ、金利の動向に(国債の)供給が大きな影響を及ぼすとはみていない」と述べた。

 モルガン・スタンレーとゴールドマンの予想のかい離は、連邦準備理事会(FRB)の理事会を含め、世界各地で起きている論争に反映されている。

 Grant’s Interest Rate Observer誌を発行するジム・グラント氏とグラスキン・シェフのエコノミスト、デービッド・ローゼンバーグ氏は最近、この問題をインターネットのビデオで論じている。

 グラント氏は「国債の利回り曲線よりもホテルのミニバーの方が割引率が大きいだろう」と述べた。ローゼンバーグ氏は「FRBが金融政策を引き締めない限り、国債市場が弱気になることはないだろう。金融引き締めは何年も先になるとみる」と語った。

 

ポイントは、国債大量発行という需給悪化要因を、市場が金利上昇という形で吸収するのか、あるいはインフレが抑制されて長期金利が低下するか。。。分かりやすさはモルスタに軍配ですが、果たして実際は如何に。。。


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