人生を豊かにする経済とお金の学校 グローバル資産形成学院

リーマン破たんの真相

  • 投稿日:2010年3月14日

ニューヨーク州南部地区連邦破産裁判所が、リーマン・ブラザーズ・ホールディングス(LEHMQ)の経営破たんに関する厳しい内容の報告書を公表しました。

 この報告書は2200ページにもおよび、米史上最大の経営破たんをもたらし、大恐慌以来で最も深刻な金融危機を招いた重過失を犯したとしてリーマン幹部、同社の監査を担当したアーンスト・アンド・ヤング(E&Y)、その他の投資銀行を名指しで批判する内容のようです。  特にリーマンの粉飾行為の説明には300ページ以上を割き、破たんを回避するための同社の取り組みについて、これまでは知られていなかった詳細も明らかになりました。

 WSJによると、

「。。。報告書は、08年にリーマンが破たんに向かって突き進んでいた際、同社幹部が行ったとみられる不正行為がすでに苦境にあった財務状況を「さらに悪化させた」と指摘。またバルカス氏は、リーマン最後の日々にかけてはほかの関係者も同社を破たんに追い込んだと書いた。そこでは米金融大手JPモルガン・チェース(NYSE:JPM)などの投資銀行がリーマンに担保の設定や契約条件の変更を求めたことが同社の流動性を損ない、結果的に破たんに追いやった、と述べている。

 バルカス氏は、リーマンが資産をバランスシートから外し、負債比率を低く見せるために会計手法を利用したと非難している。報告書のなかで、リーマンの資金調達に関する「大いに誤解を招くような」報告の手法を、企業の短期資金調達手段である「レポ取引」に焦点を当てて詳しく説明した。

 バルカス氏は、なんとしても有利な信用格付けを維持しようとしたリーマンが500億ドルの資産を簿外にプールする「レポ150」として社内で知られる会計手法を利用し、負債比率を引き下げたと述べた。

 通常のレポ取引では企業は数日以内に買い戻す条件で資産を売却し、資金を調達する。取引は資金調達と報告され、資産は帳簿上に残る。リーマンは「レポ105」を駆使し、相方とはレポ取引をしながら、簿外に移された資産が調達資金の105%以上に相当すれば会計規則がその取引を資金調達ではなく「売却」として処理することを認めている点を悪用した。その結果、当該資産はバランスシートから外れただけで手元に残り、さらに現金が調達されて負債比率が下がったような状態が工作された。そして投資家には一瞬だけ低くなったようにみえる負債比率が報告された。

 報告書は「リーマンはこの方法で、投資家、格付け機関、政府当局、リーマン取締役会に気づかれることなく公表する正味の負債比率を引き下げた」と述べた。。。」

エンロンやマドフもそうですが、この手の破たん劇に共通するのは「粉飾決算」。オバマ政権や欧州で導入が検討されているボルカールーに代表される規制強化の動きそのものがあまりにもエスカレートしてしまうと、かえって大きな歪みが生じてしまう懸念もあります。監督当局の無能が糾弾されないのはいかがなものか。不正行為を見抜けず、放置した政府にこそ、真の原因があるという見方もできますね。

 


  • グローバル資産形成学院WEBキャンパス開校 ネットで学べるオンライン講座
  • WEBキャンパスで開催中の講座はこちら
  • WEBキャンパス会員登録はこちら
  • 資産形成力要請コース