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海外マクロ・コメント

  • 投稿日:2009年12月1日

○ドバイ問題に対する市場の懸念はやや後退

 

UAE(アラブ首長国連邦)のドバイ首長国財務庁長官は30日、ドバイ政府が政府系持株会社ドバイ・ワールドの債務を保証しないことを明言した。ただ、(1)29日にUAE中銀が3ヵ月物EIBOR(首長国銀行間取引金利)+50bpで特別追加流動性ファシリティーを開始すると発表したこと、(2)ドバイ・ワールドが債務再編を予定している不動産会社ナヒールを含む子会社の債務が合計260億ドルであることが明らかになったたこと(週末の段階ではUAE全体の公式統計しか利用できず、ドバイの債務の規模が不透明だった)、などから市場の懸念はやや後退してきたようだ。

 

ドバイはアラビア半島に位置していながらも産油国ではなく、サービス産業を中心に発展してきた(2008年のGDPに占める「鉱業/石油/ガス」のウエートはわずか2.1%なのに対し、「流通業」は38.6%、「不動産・企業サービス」は14.7%、「建設業」は9.7%、「金融」は8.3%)。無税国家であるため、増税を行って債務返済に充てることもできない。このため、市場ももともとドバイ政府による政府系企業の救済をそれほど期待していたわけではなく、UAE連邦政府や(石油資源が豊富で連邦予算の8割を担う)アブダビ政府が支援を行うかどうかが今後の焦点となってこよう。

 

○シカゴPMIは製造業の回復持続を示唆

 

11月シカゴPMIは前月比+2.1pt56.12ヵ月連続で上昇した。内訳をみると、生産指数は前月比-6.3pt57.6と低下したものの、先行性の高い新規受注指数が同+1.4pt62.8と高水準を維持するとともに入荷遅延指数も同+6.7pt57.4と大幅に上昇し、雇用指数(同+3.6pt41.9)、在庫指数(同+2.7pt34.9)もなお拡大・縮小の分岐点である50を下回りながらも緩やかな改善を続けている。シカゴPMIは自動車産業との関係が強く、特に足元の生産指数の低下は新車販売の(自動車買い替え促進策による駆け込み需要の剥落による)反動減を反映したものとみられるが、それにもかかわらず全体的に製造業の景況感は堅調を維持していると言えよう.

 

 

本日は11ISM製造業指数が注目される。シカゴPMIのヘッドラインの数字は主要5項目(新規受注、生産、雇用、入荷遅延、在庫)の加重平均で計算されるが、全米のISM製造業指数は5項目の単純平均によって算出される。シカゴPMIISM方式で計算し直すと、11月は50.910月の49.3から上昇したことになる。すでに発表された11月分のフィラデルフィア連銀サーベイとエンパイア・ステート製造業サーベイでは、ISM方式の総合指数(5項目を単純平均し、50を中心とする形にDIを換算)がそれぞれ前月比+3.8pt50.0、同-5.1pt51.1となっていた.これに対し、全米のISM製造業指数は10月実績

55.7と主要な地方の製造業サーベイよりもやや高かった。このため、循環的な回復傾向に変化はないとみられるものの、11月のISM製造業指数が一段と大幅に上昇することは期待し難いだろう(ISM製造業指数の市場予想は前月比-0.7pt55.0、当社予想は同+0.3pt56.0)。

 

情報提供:バークレーズキャピタル証券株式会社

 

 


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