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ブラジル政府「レアル建て投資課税」発表

  • 投稿日:2009年10月20日

ブラジルのマンテガ財務相は、外国人投資家によるレアル建ての固定利付債や株式の購入に対して課税するつもりだと発言した。ブルームバーグが19日に伝えた。

 マンテガ財務相によると、こうした措置は「株式市場や資本市場への過剰な投機を避けるために」講じるという。
 レアル相場は年初来で35%上昇、ブルームバーグによると取引の多い主要16通貨でもっとも高いパフォーマンスとなっている。9月の上昇率は5.3%だった。中央銀行はレアルの上昇を抑えるため、5月8日にドル買い介入を始めた。

 ブルームバーグは今回の動きについて、同様の税金を廃止した08年の決定に逆行するものだとしている。昨年10月にルラ大統領は「IOF」として知られる税制――特定の金融商品に対する海外からの投資に対して1.5%を課税、外貨建てローンに対し0.38%課税する――を廃止した。

 マンテガ財務相は「過度の世界的な流動性がレアルの過大評価につながっている可能性がある」とみている。レアル高は輸出企業に損害を与えるほか、将来的に輸入のための燃料需要にも悪影響を与える恐れがあるという。

提供:モーニングスター社

マンテガ財務相は19日、海外からブラジルへの投資資金に対し2%のIOF(金融取引税)を課税すると発表した。IOFは直接投資を除き、株式、債券を問わず全てに課税される。財務省のホームページに掲載されたアナウンスメントによると、長期および短期といった期間による税率の差異はなく、課税は翌20日から実施される。昨年3月にIOFが再導入されたときには株式は除外されていたことを考えると、今回の措置はかなり強力なものであると言えよう。また、今回の措置が市場にマイナスであるのは明白であり、短期的にはボラテリティーが増すと予想される。ただし、すべての材料が織り込まれれば、市場は再び構造的な上昇トレンドに徐々に戻ると当社はみている。当社のブラジル・レアル(BRL)の対ドル年末見通しは1.65で変更していない。

IOF再導入に伴う影響は債券より株式市場の方が大きいと当社は考えている。昨年3月、政府は海外からの債券投資に対して1.5%のIOFの課税を発表した。その後、世界的な金融危機を受け、10月に税率をゼロ%に引き下げている。ちなみにこの時は株式は非課税とされた。これが、当社が株式市場の反応の方が大きいと考える所以である。19日のBRLは対ドルで1.7177と先週末の1.71からわずかにレアル安が進み、先物市場では1.7350まで上昇したが、当社はこうした動きは短期的なものとみている。前回IOFの課税が発表された昨年3月は、発表から約2週間でBRLは4.6%程度低下したが、その後力強いレアル高トレンドに再び戻っている。よって、当社は今回も同様の動きとなる可能性が高いと判断している。BRLは今後数日は調整するだろうが、USD安トレンドを反転することはできず、ファンダメンタルな成長率格差がブラジルへの資金流入を引き続き促し、BRLレアル高は今後も続くと当社は予想している。

BRLの基調的上昇トレンドは不変と当社はみているが、市場への影響は決して中立的なものではない。IOFはブラジル財務相が進めていた、国債のデュレーションの長期化をより困難なものとしよう。財務相が述べているように、IOFがBRLの過剰な上昇をコントロールするものであり、影響は短期で一巡するという当社の見方が正しければ、追加的な政策が予定されているのではないかという不透明感が長期債への需要を押し下げるだろう。

当面の市場の動きはボラタイルかつレアル安に傾いたものとなろう。当社は、当面様子見を推奨し、USD/BRLのショートポジション構築のよりよい機会を待ちたい。DI Jan 17の戦術的ペイ(エントリーが12.67%、直近が13.06%)は、足元で追加的なリスク・プレミアムが織り込まれたことで、これまでよいパフォーマンスを挙げてきた。今回の発表が引け後だったことから、今後数日、市場は調整する可能性もある。よって、このトレードを手仕舞う適切なタイミングを今後の価格で判断したい。

情報提供:バークレーズキャピタル証券株式会社

ブラジル一国だけにとどまらず、新興国投資全体への過熱感抑制の動きとすれば、影響はボディーブローのように効いてくるかもしれません。要注目です!


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