人生を豊かにする経済とお金の学校 グローバル資産形成学院

それぞれの里帰り

  • 投稿日:2009年8月14日

企業が業績予想をまとめる際に、前提とする為替相場の水準のことを「想定為替レート」と言います。今朝の日経では、2009年度のドル-円の想定レートを円高方向に見直す企業が増えていると報じています。期初予想では、95円を想定レートにする企業が多かったのですが、90円あたりに円高修正しているようです。

今年度から税制が改正され、日本企業の海外子会社が収益や配当金を親会社に送金する際、課税が免除されるようになりました。これはまさしく資金の本国への回帰、つまり円の里帰りを税制面で奨励している形になります。

一方、リーマンショック以降顕著であったドルの里帰り。株価の回復が鮮明になった3月以降は「リスク許容度改善」により再びドルの「お出かけ」傾向が復活。ところが最近は、景気回復->金利引き上げという気の早いシナリオも出始めて、先週末の米国雇用統計後の動きは実に乱高下といった展開です。

では「ドルの里帰り」が終わったのか?ポイントはやはり米国金融機関の資産内容と中国の動向にあると思っています。このいずれか、あるいは両方が引き金となって、世界的な株価調整の幕開けが10月以降実現した場合、やはりドルは「お出かけ」モードから「里帰り」モードに戻るのではないでしょうか。

その時、お互いに里帰りをするドルと円。需給面では綱引きとして、センチメントはどうか?少なくとも一時的には円高に触れるリスクの方が大きいように思います。

注意しておきたいのが、最近米系金融機関初の「円安」リスクを指摘するレポートが出始めていることです。前にも本欄で紹介しましたが、GSの「95円ではなく195円!」といった、円単体にSPOTを当てたレポートが出始めてきたことは、背景に何らかの意図が見え隠れします。もう少し深く探ってみたいところです。


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