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4月6日の豪州利上げについて

  • 投稿日:2010年4月7日

RBA(豪州準備銀行)は政策金利である翌日物金利の誘導目標を4.0%から4.25%へ引き上げました。
市場の事前予想では据え置きと0.25%の利上げ予想とが拮抗していました。
直後の声明文では、「景気は潜在成長率近辺でインフレも目標値に近いと見込まれる」なか、「ほとんどの借り手にとって平均よりも幾分低い金利を平均水準へ戻していくのは適切」で、「本日の決定はそのプロセスのさらなる一歩」と結論付けられています。昨年10月から5回目となる今回の利上げで利上げ幅は計1.25%に及びますが、RBAは依然中長期的な利上げ局面の最中にあるとみられます。
声明文のポイントは以下の通りですが、これらは、市場予想が二分されていた中でRBAが今月利上げに踏み切った理由とも解釈できます。
①アジアの高成長を指摘し、それが「原材料価格の上昇圧力をもたらしている」と記されました。
②ソブリン・リスクへの懸念に関しては、「現段階では封じ込められたように思われる」と前向きに評価しています。
③豪州経済については、「交易条件の改善が所得と資源部門の設備投資の増加を促しており、拡張的な政策効果が漸減する中でも、今後の生産の増勢は昨年以上」との指摘をしており、強気の経済見通しをあらためて示しています。
④金利の上昇と政策効果のはく落で新規の住宅ローン承認件数が足元で減少していることへの言及は先月同様ですが、「住宅市場は底堅く、価格は上昇し続けている」と述べています。

アジアを主とする新興国の高成長に加えて、米国もようやく自律的な景気回復局面へ移行しつつ
あるなか、資源価格の上昇もあって、豪州経済の安定感は一段と増しています。一方で、新興国の金融当局が積極的な金融引き締めを実施しない限り、資源価格の上昇基調は収まりそうになく、インフレ・ターゲットを採用しているRBAとしては、上記①にある通り、物価動向には神経質にならざるをえません。「景気と物価の平均回帰に伴う政策金利の平均回帰」のロジックからさらに進んで、インフレ抑制のための引き締めも視野に入りつつあります。
市場では今年末時点で5.0%程度までの利上げがコンセンサスとなりつつありますが、RBAの利上
げの終着点は現状では見通せません。資源国としての魅力に加え、RBAの利上げ継続による高金利通貨としての豪ドル優位の展開は継続すると思われます。

豪ドル金利為替.bmp


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