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欧州諸国と豪州などが続々と参加を表明!急拡大中のAIIBとは?

  • 投稿日:2015年3月23日

今回は、今週公開予定のAOIA会員様向けニュースレター「週刊先読みダイジェスト第75号」の一部を再編集したものを、いち早くご紹介します。先週の意外な大ニュースは、まさかの勢いで急拡大中のAIIBでした。

急拡大中の中国主導のアジアインフラ投資銀行(AIIB) いまや日米が蚊帳の外?

■用語解説:アジアインフラ投資銀行(AIIB)とは?

 中国が主導して設立する予定の国際金融機関。習近平国家主席が2013年10月、アジアのインフラ整備を支援するとして創設を提唱した。世界2位の経済大国となった中国は、日米が中心に運営してきたアジア開発銀行(ADB)など既存の国際機関で発言力の向上が進まないことに不満があり、独自組織の設立構想に動いた。参加国の多くはアジア域内の発展途上国で、ニュージーランドやサウジアラビアなども参加を決めている。先週は一気に英独仏伊やスイス、ルクセンブルク、豪州などが参加を表明し、日米政府を驚かせた。ADBの中尾武彦総裁がAIIBとの協力を検討する方針を示すなど協調を探る動きもある。1000億ドル規模の資本金が見込まれ、その半分近くは中国が提供するものと見られている。当面の格付けやノウハウなどは世銀やアジア開発銀行(ADB)等の先進国主導の国際金融機関には見劣りする可能性もあり、「結局中国がASENA諸国や中央アジア諸国、ロシアや中近東・アフリカ諸国などにインフラ輸出をする為の財布になるのでは」との見方も根強く、どの様にこの新組織に関わるべきかについては、各界で現在熱い論争が展開されている

AIIB誕生の裏事情は、中国の不動産・重化学産業の不振との見方がある。

 中国国家統計局が2015年3月18日公表した統計に基づき、ウォール・ストリート・ジャーナルが計算したところによると、2015年2月の新築住宅平均価格は前月比で0.43%下落し、下落率は1月から横ばいだったものの、昨年12月の0.40%よりも下落。前年同月比の下落率は5.7%で、1月の5.1%と昨年12月の4.3%よりも悪化しました。2月は公営住宅を除く民間住宅の価格が70都市中69都市で前年を下回り、値下がりした都市の数は1月と同じで、前月比で下落したのは70都市中66都市で、1月の64都市から増加。

 

 中国の政府当局は不動産市場にも注視している様です。不動産部門は建設、セメント、鉄鋼、化学、家具などの関連産業も含めると、実に中国の国内総生産(GDP)の25%近くを占めると推定されるほどの規模です。

 INGのエコノミスト、ティム・コンドン氏は「7%という今年のGDP成長率目標を達成するためには、これまで景気の足かせだった不動産市場が、成長加速の立役者に転換しなければならないだろう」と述べました。「実は2015年の中国の経済成長率は7%は厳しいのでは」との見方は、公的なものであれ営利目的の民間企業であれ、国内外の多くの金融機関の関係者が共有しています。

 簡単に理由を書くと、「中国の急激な経済成長の隠れた推進力は急拡大した中国国内の借入金(借金)で、確かにこれを利用すれば短期的には経済成長率を底上げできるが、長期的な成長は買えなかった」のです。借金をしたらその後には元本と金利を払う分、貯蓄も消費も投資も犠牲になり、結局は将来の成長がそのぶん犠牲になるのです。中国はいま、そうした過去のツケを払うのにも、苦労しています。

 不動産価格の低迷は、中国経済の時限爆弾です。「下げ相場なら投資用には買わず、自宅用でも更に安くなるまで買わない」人が続出し、案の定、相場も低下中です。その結果今度は「売れないから建てない」動きが本格化し、ただでさえ企業と設備が過剰な重化学産業が低迷し、不良債権増加を通じて中国の金融も悪化させています。最近の中国が高速鉄道などの各種(交通)インフラを、時には先進国相場の半値の激安で輸出し、鉄鋼などの工業製品を赤字でも大量に輸出しているのは、こうした国内の広義の不動産・重化学産業の苦戦も理由です。

 近頃の中国は盛んに「中国からユーラシア大陸各地やアフリカまでを結ぶ海と陸のシルクロード経済圏(一帯一路)」創設の決意表明をしていますが、それは中国とアジア・中近東・アフリカ諸国の間に、鉄道やパイプラインも含む巨大な交通網・輸送網を中国主導で一体的に整備しようというもので、それを通じた中国国内の過剰な不動産・重化学産業の輸出などが、期待されています。「その資金源の金融機関が今度新設される中国主導アジアインフラ投資銀行(AIIB)ではないか?」との指摘は、それなりに当たっていると思います。

 日米両国は中国との軍事的・政治的な競合関係もあってそう簡単にはAIIBには加われませんが、欧州諸国の政府と産業界の本音は「中国はロシアよりも遠く欧州にとってはそれほど脅威ではない。むしろ、ロシアへの経済制裁で失った市場を、AIIB経由で新規獲得したい」といったものです。勘のいい投資家達は既に、欧州の交通インフラや電力などの各種インフラ企業の株式などを買い進めている事でしょう。

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 中国主導で設立するアジアインフラ投資銀行(AIIB)に欧州主要国が加わることが固まりました。英国の参加表明が引き金となり、ドイツ、フランス、イタリアも17日、参加の意思を表明。主要7カ国(G7)の中で中国主導の開発構想に否定的な日米と、経済的な実利を重視する欧州勢との溝が表面化しつつあります。「アジア域内には巨大なインフラ需要がある。それに資金を出せるようになる」。ドイツ財務省は3月17日に公表した声明で強調しました。訪独した中国の馬凱副首相が同日、ショイブレ独財務相やワイトマン独連銀総裁と会談して出資を働きかけたと、みられています。

 ドイツに続き仏伊も「AIIBの立ち上げに協力したい」との声明を発表。中国財政省は3月17日、「中国は仏独伊の決定を歓迎する。すでにAIIBへの参加を決めている各国の意見を聞く手続きに入り、早ければ2週間後に正式なメンバーとして認める」との声明を出しました。オーストラリアはいったん見送った参加の是非を改めて検討後に「参加希望」と発表しました。

 欧州勢には巨大なアジアのインフラ市場に少しでも食い込みたいとの計算が働いています。例えばフランスの得意分野は鉄道や電力事業です。AIIBがかかわる大型案件を取り込みたいとの思惑がのぞきます。しかも欧州にとって重要な貿易相手だったロシアは外交・経済の双方で関係が冷え込む現在、「あわよくば・・・」との期待が膨らむのは、容易に想像できます。各国の動きが慌ただしくなったのは、中国が3月末に創設時の参加国を固める方針を示しているためです。既に参加を決めた国の同意が必要な為、意思表明の実質的な期限は先週までとされていました。

 中国は通常のGDPベースで40%超、物価を反映した購買力平価ベースでも30%台後半と、AIIBに対して最大の出資国となりそうです。購買力平価でシェアが下がるのは、インドの出資比率が通常のGDPの場合よりも膨らむためです。英国、ドイツ、フランス、イタリアという「欧州の大国」は、いずれの場合もシェアは1割に満たない見込みです。仮に日本が加入すれば、確かに中国の出資比率は低下しますが、通常のGDP、購買力平価ベースのいずれで試算した場合でも、日本の出資比率は1割前後にとどまり、中国のシェアは30%超を維持しそうです。

 日本はこれまでAIIBについて意思決定の過程が不透明なことや、環境などに配慮した融資基準を整備できるのかといった問題点を指摘して来ました。実際にAIIBは理事会を常設せず、初代総裁には中国の元財政次官である金立群氏が就く見通しです。中国の影響下にある事務局の権限が大きい国際機関になりそうです。また現実問題として、中国のインフラ輸出や資源・エネルギー開発などは、国内で紛争を抱えている国や、独裁色が強い政権の管理下にある国も意外と多く、「一部の民族や宗教などへの過度の肩入れ」や、「広い意味での現地の政治家や官僚や企業の買収や賄賂提供の可能性」、「工事が大雑把で環境破壊が目立つ」、「雇われるのは結局中国本土から送られてきた中国人が多い」などの指摘も、度々されています。無理に日本がこれに参加しても、資金提供面で国会審議を通らないのでは・・・」との懸念も、既に報道されています。

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以下は、今週公開予定のAOIA会員様向けニュースレター「週刊先読みダイジェスト第75号」の主な内容です。日経新聞を読み込む程度では、とてもここまでは分かりません。こちらは「勉強が仕事」です。

第1章:急拡大中の中国主導のアジアインフラ投資銀行(AIIB) いまや日米が蚊帳の外?

第2章:金利上昇とドル高に弱い世界の債券バブル 隠れたFRBの頭痛の種

第3章:遂にドル高と米金利上昇を抑え始めたFRB 金融相場復活で米国株も底打ちか

第4章:先週のマーケット状況と今週の見通し 3月26日(木)が日本株の権利付き最終日

 

「週刊先読みダイジェスト」が教材の『人生を豊かにする経済とお金の学校』の【無料ガイダンス】はこちらです。

日時:2015年04月02日(木)19:00 〜 20:30

場所:東京都港区虎ノ門

詳しくは、こちらをどうぞ。

http://www.aoia.co.jp/economic-and-school-free-guidance-of-money-to-enrich-the-life-3.html

AOIAフェローのDataと小勝負からでした。今回は、以上になります。

 

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】当ブログ記事は、AOIA株式会社のスタッフが個人的予測に基づき作成した資料であり、金融商品取引法に基づく開示資料ではありません。当資料は、飽く迄もAOIA株式会社のスタッフが個人的予測に基づき作成した資料であり、その正確性・完全性を保証するものではありません。当資料中に記載している内容、数値、図表、意見等は資料作成時点のものであり、今後予告なく変更することがあります。当資料中のいかなる内容も将来の投資収益を示唆ないし保証するものではありません。当資料をもとにお客様が金融商品取引行為を行われた場合、金利、通貨の価値、金融商品市場における相場その他の指標に係る変動を直接の原因として生じる利益あるいは損失は、すべてお客様に帰属します。

 

 


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