人生を豊かにする経済とお金の学校 グローバル資産形成学院

AOIA通信VOL36

  • 投稿日:2012年2月8日

AOIA通信VOL36

「雪を割り やがて芽が出る 花も咲く!」

(師匠最新作より)

2012年2月8日

暦の上では既に春。しかし世界中を覆い尽くす寒波の勢いはまだ衰えを見せていません。今年の寒さは日本だけでは無いようで、

「黄昏の 欧州覆う 寒波」(同上)。世界経済も寒さに委縮している感がありますが、市場の動きは敏感で、既に春の到来を織り込み始めたようです。

底打ち宣言には気が早すぎますが、ウォーミングアップは十分に行っておく必要がありそうです。

円から外貨へのシフト、債券から株式へのシフト、先進国から新興国へのシフト

いよいよその時が近づいてまいりました。

主な内容

1.貿易赤字と為替相場

2.有料会員向けレターより一部ご紹介

3.AOIA講演会、セミナーのご案内

4.当面の海外視察スケジュール

  • お勧めの1冊
  • 貿易赤字と為替相

最近の報道でも大きく取り上げられましたように、11年度の経常収支の黒字が

9兆6289億円となり、15年ぶりに10兆円を割り込みました。

これにより円安に振れ、対米ドルで77円台を回復、連れて株が買われている格好になっています。経常収支赤字転落の懸念は、今後の為替市場、国債需給に大きな影響を及ぼします。

経常黒字縮小は、震災後の代替輸入や原油・LNG輸入増と価格上昇、タイ洪水による輸出減少が重なったことによる貿易赤字が膨らんだことが大きな要因。4月以降全ての原発が停止する可能性もあり、引き続きエネルギー輸入は増加傾向が予想されています。また世界景気が回復傾向となれば国際商品市況は上昇しやすく、実質輸出のプラス寄与と輸入物価のマイナス寄与が相殺し合うため、今年下期に貿易収支が黒字に戻る可能性は低いと見ておくべきでしょう。

経常赤字に陥らなくても、黒字の縮小は経済の不安定化につながります。

経常赤字に転落すれば、国内マネーの余力は縮小し、巨額な国債のファイナンスなどに懸念が強まってきます。

みずほ総研の試算では、原発が全て停止し、原油やLNGの輸入増に加えて価格が毎年1バレル5ドル程度上昇すれば、貿易赤字が恒常的に2兆円弱拡大する。さらに、円高が毎年5%ずつ進行すると、輸出競争力も低下するほか、所得収支の受取額が大きく目減り、10年以内に経常赤字に転落するとみているとのこと。

クレディ・スイス証券では、国際商品市況や円高水準が現在と同程度で推移する場合でも16年度にはGDP比で0.2%の経常赤字になるとしています。要因は輸入増。エネルギーだけでなく、高齢化に伴う医薬品の輸入急増や空洞化に伴う輸入増などの構造的要因が背景にあります。

一方貿易赤字を補う所得収支も拡大ペースが鈍るとの指摘もあります。米独債の著しく低い金利水準が継続することや株式配当金の低迷により、所得収支の黒字幅が縮小するリスクがあるからです。

すでにこの1月上中旬の貿易収支が、1兆5600億円の赤字となっており、1月単月での経常収支赤字転落も十分あり得ます。

そのような状況下で、IMFの邦銀に対するストレステストが4月に実施される予定で、覆面介入の市場に与える心理的影響等を考えると、当面は円安に振れやすい地合いになってきているように思います。

1月後半以降、ドル/円相場は海外勢を中心とした円売り圧力により一時78円台へ上昇した後、FOMCのハト派サプライズからくるドル買いポジションの巻き戻し圧力に相殺され、結局昨年11月以降の76~79円のレンジ内での推移という点で変化なし。前提条件となる変動要因をみても、米国景気は企業および消費者センチメント悪化が一服し雇用の伸びも継続するなど、下振れリスクが低下している一方、来年からの自動的歳出削減措置の発動開始もあって、景気加速の可能性も低い。Fedの金融政策についても、2014年後半まで約3年の長期間にわたり金利が継続するためドル/円の上値抑制要因となり続ける一方、追加緩和措置が取られる場合でもモーゲージ債などの購入による住宅市場支援に焦点を当てるものとなるとみられ、大規模国債購入により米長期債利回りがここから更に大幅に低下するという展開も想定し難いところです。

一方日本サイドの要因では、貿易赤字は来年にかけて継続する見込みの一方、大幅な所得黒字の存在から少なくとも来年までは経常黒字が続くとの見方が大勢。1月分は経常赤字となる公算が高まっていますが、季節要因もあり持続的な赤字化とはならない可能性が高いと思います。財政問題についても、政府が3月にも国会提出見込みの消費税関連法案は現時点で成立の見込みは高まっておらず、格付け機関による本邦ソブリン格下げリスクが燻っているものの、既にある程度織り込まれており、また非居住者保有比率の低さから国債市場の需給への影響は限定的。当面はドル/円の膠着継続が続きそうです。

ただ、貿易収支については特に輸入が震災後の燃料輸入増により増加し易いことに加えて、イラン情勢緊迫化を受けた原油高、あるいは市場のリスク選好度の高まりを受けた国際商品市況全般の上昇など、想定以上の輸入増に繋がるリスクには要注意。また季節的に1月分貿易収支・経常収支は黒字が縮小し易い傾向があり、2月20日発表の1月分通関貿易収支、および3月8日発表の1月分経常収支統計が実際に経常赤字となり、かつ市場予想を上回る赤字額の場合には、一時的側面はあるものの先行きの方向性として対外収支悪化継続が意識され易く、円売り圧力が高まる展開も十分あり得ます。財政問題についても、これまで日本の格下げは円相場にごく単発的な下押し圧力しかもたらしてきませんでしたが、シングルA格への格下げがある場合、投資基準を高く設定している海外投資家の円債売却に繋がるリスクがあります。もちろんこうした売却の円債市場への影響は限定的となっても、海外投資家が保有する75.7兆円(9,828億ドル、昨年9月末時点)の数%分でも短期間に持ち込まれる場合、為替市場で円売り圧力となるリスクは否定できません。円債市場の安定の前提条件としての経常黒字が赤字に転じるのと同時に、ソブリン格下げが行われるようだと、対外収支悪化と財政悪化という通貨危機の典型的な兆候といえ、円売りがテーマとなり易くなります。

対米ドルの70円台で推移している時間は、残りあとわずかになってきているように思います。

豪ドルでは、目先80円台半ば、年内には90円台を目指す展開になると予想します。

  • 有料会員向けレターより一部ご紹介

来週発行の会員向けレターより新連載、

「日経新聞記事で追う 最近の気になる世界動向 by データと小勝負」

の一部です。

基本的に押さえておくべき事象を取り上げ、記事のサマリーの解説をします。先を読む力を身につけて頂く一助となれば幸いです。

以下 一部引用。。。

一番気になる記事は、やはりFRBのバーナンキ議長が米国の財政赤字が持続不可能な水準で(長期的には)金利高騰のリスクがあると、はっきりと警告した事ですね。

今週号の週刊エコノミストや週刊東洋経済の記事でも、日本の国債(公的債務)問題の危険性について、いろいろと書いていて、何かと気になります。

FRB(連邦準備理事会)バーナンキ議長が米財政赤字に警告 金利上昇を懸念

米下院予算委員会の公聴会での証言時の発言。「財政運営が信認を失えば、他国の様に(長期)金利が急上昇しうる。」と指摘。連邦債務を経済規模に一定割合以下に引き下げる事を目標に、強力な財政再建への政府の取り組みを促した。FRB(連邦準備理事会)議長が米長期金利の見通しに言及するのは異例。米経済が回復しても「相当多くの予算の構造ギャップが残る」と主張。高齢化による社会保障費増大に伴い、歳入の自然増などでは対処不能な深刻な事態に陥りつつあるとの見方を示した。具体的には国民所得に対する米連邦債務の割合をまず安定させるよう、超党派による財政再建の努力を呼びかけた。

バーナンキ氏は、「金融政策は万能薬ではない」「米財政は明らかに持続不可能だ」と、踏み込んだ発言もしている。米国の財政正常化が見通せない現在、長期金利を低く安定させるためのFRBの努力が相殺されかねない事に、強い危機感を表明しての発言だ。仮にブッシュ減税や現状の医師向け報酬を継続する事になると、2017年になっても財政赤字の米実質GDP比は4%以上になる見通しだ。

イラン情勢もきな臭さを増していますね。イランの核開発が予想以上に進行している可能性があり、イスラエルがイラン攻撃の可能性を明確に示唆し始める一方で、湾岸諸国がイランに対する経済・金融制裁に加勢した事もあり、イランは急激に追い詰められつつあります。海軍同士が本格的な戦闘を行うには狭すぎるペルシャ湾では、偶発的な戦闘開始のリスクもありそうです。なお、個人的には原油価格の1バレル150ドル以上への高騰は、最悪の展開に至っても比較的短期間で終わるとは思いますが、日本の火力発電用のLNGの輸入急減で夏の電力不足が深刻化するリスクは、意識しておいた方が良いかと思います。LNGは揮発性の為、日本国内には在庫があまりありません。

記事の要点は、以下の通りです。

イラン、物資輸入大幅減 UAE(アラブ首長国連邦)とカタールが貿易決算停止へイランとの貿易が歴史的に盛んで同国にとり最大の輸入相手国のUAEは、国際的なイラン包囲網が狭まる中で、貿易決済の停止などを決定。イランは輸入の3割がUAEからなので、痛手だ。UAE中銀はイランとの中継ぎ貿易にかかわる金融業務の中止を国内の金融機関に指示。貿易決済に必要なLC(信用状)の発行などが出来なくなった。イランが大部分をUAEの再輸出に依存する家畜用飼料を含めて、イラン国内の物不足と物価上昇、通貨安は進行している。イランでは通貨の実勢相場が対米ドルで1年前の約半値となるなど、資金流出とインフレが深刻化している。

・・・・.イランに残された時間は、半年を切っているのかもしれません。危険な状態です。

2012年の金価格の推移も、ギリシャ国債問題などの欧州債務危機や中国など新興国の景気などに、かなり左右されそうですね。価格が不安定なため、個人的には投資の主役にはやや不向きだと思います。

...

  • AOIA講演会、セミナーのご案内

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◆AOIAアカデミー本講座ガイダンス及び第2期生募集のお知らせ。
———————————————————————おかげさまで、今月よりAOIAアカデミー第1期が開講致しました。

AOIAアカデミーでは、全6回の講義を通じて、

・世界の経済に関して理解を深め、先を読む力を身につける。

・金融商品と投資の技術に関する幅広い知識を身につけ、選択肢を広げる。

・自分の性格と、現在置かれた状況に関して理解し、ぶれない判断の座標軸を得る。

ことを目的としています。また、AOIAアカデミーの受講を通じて、自ら資産計画を描き、定期的に見直しをかけることの出来る力を養います。

■まずは、無料ガイダンスにご参加ください
内容をきちんと理解いただくために、無料ガイダンスをご用意しました。
しかも、この無料ガイダンスは参加していただくことで本講座の受講費が、12万6000円から9万8000円へ割り引きされる仕組みになっています。

【第2期生募集無料ガイダンス開催日】

2月26日 (日)14:30~16:30

詳しくはお問い合わせください 。

▼詳細とお申し込みは下記URLから

http://www.aoia.co.jp/academy/

https://argo-navi.net/ju/url.aspx?c=r0wge9j59xgb3v46uas1

https://argo-navi.net/ju/url.aspx?c=p8ifjfuthavx6lz6rnyd

第2期は4月開校予定です。

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今後のAOIA講演会・セミナーのご案内
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○第8回AOIA講演会

イラン核問題・ホルムズ海峡を巡り中東情勢は再び緊迫の度を加えております。

果たして石油価格暴騰に及ぶ危険はないでしょうか?

イラン・欧米間の緊張は日々高まりつつあり、禁輸政策等大統領選前の米国は更に圧力を掛けているようです。日本の石油輸入の9割弱がホルムズ海峡を通過するタンカーで運ばれており 原発事故後の我が国にとってLNG(液化天然ガス)輸入共々正に生命線となっています。

一方北アフリカでは、革命後暫定政権はできたものの、なお政情不安定が続いております。『北アフリカ始め中東』と欧州は密接な関係にあり、ユーロ債務危機にも何等かの影響が考えられます。

このような時期に、中東分析の専門家として著名な畑中美樹氏に、1年ぶりにご登場願い今後の展望を余す所なくお話いただきます。

日時 : 2012年3月1日(木) 19:00-21:00

テーマ : 「アラブの春その後と緊迫するホルムズ海峡情勢

~石油価格と世界経済へのインパクトは?~」

会場:フクラシア品川 会議室 B

会費:3,000円(会員 2,000円)

https://argo-navi.net/ju/url.aspx?c=q3s75ko4h9sogv0ks01u

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◆フォーチュンプレイ会の概要 (2、3月開催日)
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FP継続教育セミナーとして、日本FP教会の研修としても採用決定!!

http://www.fplink.co.jp/training/fpkeizoku/fpkeizoku01.html

資産形成シミュレーション「Fortune Map 」 体験セミナーのご案内

株式会社プロジェクトデザイン 代表取締役 福井 信英さんに相談して共同開発しました、資産形成・運用を体感していただくカードゲーム Fortune Map
体験会も回数を重ね、ご参加いただいた皆様から大変ご好評をいただいております。、
引き続き各地でほぼ毎週「世界経済の読み方とこれからの資産形成」セミナーをどんどん開催していきますので、是非一度ご参加ください。
プログラム内容
・資産形成シミュレーション Fortune Mapの実施120分
※25年間の人生をシミュレートする、AOIA開発のツールです。
経済ニュースをもとに、金融の変化を読取ります。
・世界経済と金融の読み方40分・質疑応答20分

【3月までの開催日程】
2月16日(木)18:00~21:00

2月18日(土)10:00~13:00

2月26日(日)10:00~13:00

3月11日(日)10:00~13:00

3月17日(土)10:00~13:00

3月21日(水)18:00~21:00

3月27日(火)18:00~21:00
■会場:AOIA 汐留オフィス
(日によって変更の可能性があります)
■定員:3~8人
※究極の少人数セミナーです。シミュレーションに取り組みながら、
疑問に感じたことをその場で質問頂き、じっくり答えるにはこの人数しかないと考えています。
■服装:自由(私服でお越し下さい)
■持ち物:筆記用具、ノート、計算機
■参加費:2,000円(当日、受付にて受領いたします)
詳細はお問い合わせください。
https://argo-navi.net/ju/url.aspx?c=xi6hqmjl7ygfry354ofh

上記のほか、全国各地で体験会、認定Facilitatorによるセミナーも開催してまいります。

弊社パートナー主催で、なんと中国の大連でもセミナーが開催されました!!

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◆ランケンの経済英語、シリーズ3・危機編・投資戦略・WEBコースのご案内。
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ランケンの経済英語スクール危機編
▼詳細とお申し込みは下記URLから
http://english-school.aoia.co.jp/

ランケンの経済英語スクール【WEBコース】新規開校!!
遠方の方々からご要望の高かった、インターネットのコースが開校しました!
今まで遠くてご参加を断念してしまっていた方々も現地の教室で行われる授業へインターネットを通じてご参加していただけます!
現在、下記のコースが提供されています。(3ヶ月毎に増えていく予定です。)
▼開催コースは下記URLからご確認ください。
http://english-school.aoia.co.jp/course/kiso/index.html

▼詳細とお申し込みは下記URLから
http://english-school.aoia.co.jp/course/webclass/webkiso.html
※お申し込み方法がご不明な方はお問い合わせください。
お手数をお掛けしますが、早急に改善いたします。
■セミナーのお問い合わせ先:担当:AOIA事務局
Tel.03-6273-3860mail:info@aoia.co.jp
http://www.aoia.co.jp/company/index.html

4.2012年の海外視察予定

香港・台湾:2月19日-23日

3月5日-10日、19日-23日

その他4月以降は流動的です。夏場にスイス・リヒテンシュタインのプライベートバンクをいくつか訪問する方向で調整中です。ご関心ある方、お問い合わせください。

5.お勧めの1冊

○なぜあなたは株・投信で失敗するのか  田中 彰一  日本経済新聞社

「資産運用の世界では、欲にくらみ、成功体験に縛られて、うまくいかないケースが非常に多い。。。」(本書より)

個々の失敗事例を具体的に取り上げ、共通する特徴が分りやすく提示されており、また、各章ごとに「あなたはこうして失敗する」、「これだけはおさえておこう」というポイントや、挿入されたコラムも興味を引きます。

日経電子版の宣伝部分も多少はありますが、図解も多く取り入れてわかりやすく、随所に工夫がなされています。

思い当たる点が多々見受けられるのではないでしょうか。

尚、本書はAOIAアカデミーの課題図書にも取り上げました。

是非ご一読を。

今年は久々の大雪。実家の北陸地方は今日も雪が降り積もる。雪かきは年老いた両親には大仕事。遅ればせながら来週帰省時には、腰をいたわりつつも大いに汗をかこうと思います。

「ダイエット効果も期待できるかも^^。ウチもやってみたい!」と娘。

気楽なもんですな;;。

冬来たりなば春遠からじ。雪解けを待ち侘びつつも、今は来たるべき日に向けて十分な備えを行っておきたいところです。

次回は2月22日新月の夜にお届けする予定です。お楽しみに。

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〒105-0001

東京都港区虎ノ門2-9-11 信和ビル7階(フロアが7階に移転しました)

AOIA 株式会社

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TEL:03-6273-3860   FAX:03-5777-6112

代表取締役

AOIAアカデミー学長

中田 裕

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