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AOIA通信VOL23

  • 投稿日:2011年7月31日

 

AOIA通信VOL23

 

「ドル・株安! デフォルト・格下げ? トリプルパンチ??」

(師匠最新作より)

 

2011年7月31日

 

今日7月31日はしし座の新月。今回のサイクルは、今年の大きな節目になりそうです。連日の地震、集中豪雨。先週の世界の市場も、後味の悪い余韻を引きずった形で取引を終えています。今回は、注目の8月2日問題にSPOTを当ててみたいと思います。

 

主な内容

1.米国債務上限引き上げ問題について

2.AOIA講演会、セミナーのご案内

3.当面の海外視察スケジュール

 

1.米国債務上限引き上げ問題について

今回の円高、というよりはむしろドル安の最大の要因は、米国のデフォルト懸念ならびに格下げ懸念です。簡単に背景を整理しておきましょう。

米財務省によると、米国債の5月時点の発行残高約14.3兆ドルのうち31.5%の約4.5兆ドルを米国外、6.4%の約0.9兆ドルを日本が保有。米国債は各国の外貨準備や民間金融機関の資金の最も安心できる運用先となっています。

懸案となっている米国の債務上限引き上げ問題ですが、これまでのところは議会とオバマ政権との意見の調整がつかず、未解決のままになっています。

もし、8月2日(火)までに債務上限の引き上げに合意できない場合、米国債は「テクニカル・デフォルト」ということになります。

「テクニカル・デフォルト」とは、融資や債券の発行に際して借り手が「守ります」と約束した「誓約条件」を守れなくなってしまうことを指します。

ただし、「テクニカル・デフォルト」は借金の返済能力がない状態を指す「デット・サービス・デフォルト」とは違います。

ちなみに、米国は1995年にクリントン政権下で1回「テクニカル・デフォルト」をやっています。その時は米国の財政赤字額が小さかったこともあり、市場の大きな混乱はありませんでした。

さて、今回「テクニカル・デフォルト」ということになった場合、「前回と同じで混乱はない」という意見もありますし、「今回は負債額が大きいので混乱する」という意見もあり、見方が2つに分かれています。

私自身は、米連邦債務上限は最終的には引き上げられ、実際に債務上限の引き上げが行われない可能性は極めて低いと考えています。米国債の格下げについてはそれほど確信が持てませんが、その可能性も低いと考えています。しかし市場はすでにその可能性を踏まえ、リスク要因として織り込み始めています。底堅かった米国株式市場も、さすがに先週は大幅に下落。予想を大幅に下回った第一4半期のGDPの数字も後押しする形で、ドルも続落。8月1日(月)に実施されるレバレッジ規制によるポジション処理といった日本特有の事情や、市場介入があるとすれば8月2日以降、との大方の市場参加者の予想を考慮すれば、むしろ日本時間の月曜日、火曜日は、参加者が少ない中大きく動きやすい状態といえます。ドル・円の史上最高値更新も十分意識しておく必要があります。

そもそも何故今米国債務上限引き上げ問題が騒がれているのでしょうか?

まず、米国憲法は、財務省ではなく連邦議会に債務を発行する権限を与えており、議会は財務省に権限を委任するという仕組みになっています。100年前には、議会は国債発行の度にこれを承認していました。しかし70~80年前からは、議会は債務上限を定めた上で権限を委任してきました。またこれにより、米国の債務残高は制限されてきました。現在米国議会で連日議論しているのはまさにこうした制度上の仕組みに基づくもので、過去何度も繰り返されてきた一種の儀式です。また従来より、米議会は期限に直面しない限り法案を成立させようとしないという歴史的事実があります。米国議会では祝祭日前後に法案成立の期限が設けられることが多く、イースターの時期や、或いは独立記念日前後に法案が署名されることが多くなっています。期限が迫らないと法案はなかなか可決しないことが常でした。

昔から、政治上の得点を稼ごうとして、債務上限問題に関して政治的見解を述べる議員がいました。今回が従来と少し異なるのは、民主・共和両政党ともそれをやっていることです。与党から何かを引き出そうとするのは、通常は野党だけですが、今回のケースでは、大統領の与党も、共和党もこの論争から何かを引き出そうとしています。まさに来年の大統領選挙を意識しての動きです。

私は、債務上限が引き上げられるものと確信しています。しかし、今回最大の違いは、たとえ債務上限が引き上げられたとしても、格付け機関は米国債を格下げする可能性があると発表したことであり、米国の債務水準の高さそのものが論点になってきていることです。

本当に難しい問題は、AAAからAAへの格下げに対する米国債市場の反応を見極めることです。米国債は地球上で最も流動性の高い証券です。仮に格下げされた場合、信用リスクプレミアムが上昇し、名目利回りの水準を引き上げるとすれば、金利の上昇が経済活動に与える影響は大きく、米国の景気回復の大きな阻害要因になります。

次に非常に難しいタイミングの問題があります。それは、市場が両方の影響をどれほど早く消化するか、という問題です。信用プレミアム上昇の影響と実質成長率の低下の影響は、もし米国債だけを取引しているのならば、相互に相殺しあうと主張することも可能でしょう。しかし非常に予想が困難な問題は、投資家のポートフォリオ内における他の証券に対する影響です。

まず、格付け機関には独自のルールがあります。それは、仮に最もリスクの低い資産が格下げされた場合(通常は国債)、その国の他の資産も格下げされる必要があるというものです(ソブリンシーリング)。もし米国債が格下げされれば、格付け機関は米国の銀行や金融機関、そして米国で発行されるあらゆる債券の発行体を格下げする方向で見直す可能性があります。たとえ格付け機関がそうしなくても、投資家にとってポートフォリオ内の全資産のリスクが若干高くなるのであれば、投資家は米国債を売らずに、他のリスク資産を売ろうとするかもしれません。そして、例えばモーゲージ債やハイ・イールド債、或いは株式よりも米国債が多く売られるかどうかを予想することは、非常に困難であると言えます。

今後の動向は不透明ですが、近年の教訓に学べば、2008年秋に米議会が不良資産救済プログラム(TARP)を盛り込んだ法案の可決に当初失敗し、金融システムの安定化に向けて米財務省に7,000億ドルの財源を承認することが見送られました。最初にこの法案が米議会を通過しなかったとき、米国債は多少売られ、利回りは上昇しました。しかし、株式はこの日700ドルもの大暴落となり、その後すぐに米国債の価格は上昇(金利は低下)しました。

もし今回格下げがなされた場合、一時的な混乱の後、最終的に一番売られるのは、債券やドルではなく、新興国通貨や株式であると私は思います。

個人的には最近高配当を謳い文句にして人気の高い、ハイブリッド型の投資信託。格付けの低いジャンク債で運用し、さらに新興国通貨建てで表面配当をかさ上げしたタイプのものは、為替のタイミングを見ながら、可及的速やかに売却されるべきだと思っております。(このあたりは、会員様向けに詳しく解説しております)

これ以上書きますと、いろいろと差し障りも出てまいりますので、とりあえずはこのあたりで。。。

 

2.AOIA講演会、セミナーのご案内

 

○第5回AOIA講演会のご案内

 ~ 『朽ちるインフラ-PPP・PFIに活路を見出せー』

 

講師:根本 祐二 氏(東洋大学経済学部教授、近著『朽ちるインフラ』)

◇日 時 9月21日(水)19:00~21:00

◇講 師 根本 祐二氏 東洋大学経済学部教授

◇会 場 泉ガーデンカンファレンス (7階)ROOM4

  

・人類史上最速の老朽化

・東日本大震災では震度5でも死亡事故や建物全壊が発生

・毎年8兆円にのぼる社会資本更新時代が到来

・財政的破綻か物理的崩壊の究極の選択

・破綻を回避する7つの知恵とは

・PPPなしに危機を乗り越えられない

・身近な投資で社会を守ろう

・1400兆円をいかに誘導できるか

 公民連携学術的研究と実践を推し進める第一人者で、東洋大学経済学部教授で、同PPP研究センター センター長いらっしゃいます根本祐二氏に、お時間の許す限りお話いただきます!!(震災対応を含む)

日本が中心になると思いますが、新興国へのパッケージ型インフラ輸出についても言及いただく予定です!

実務家はもとより、日本都市の未来に関心のある方は是非ご参加ください!!

http://argo-navi.net/mielca_aoia/PublicSeminar.aspx?gId=1&sId=1&eId=104

 

○藻谷浩介氏講演会のDVD発売開始

大変お待たせしました。多くの皆様からのご要望にお応えしまして、先日行いましたAOIA第3回講演会のDVDが完成いたしました。

特別に当日使用された資料もお付けいたします。

約2時間半に及ぶ熱演を、臨場感そのままにノーカットでお届けします!

 

▼詳細とお申し込みは下記URLから

http://argo-navi.net/mielca_aoia/PublicSeminar.aspx?gId=1&sId=1&eId=102

 

ランケンの投資に勝つための経済英語

シーズンⅡを8月6日より開講!!

▼詳細とお申し込みは下記URLから

http://english-school.aoia.co.jp/

 

■セミナーのお問い合わせ先:担当:AOIA事務局 Tel.03-6273-3860 mail:info@aoia.co.jp

http://www.aoia.co.jp/company/index.html

 

 

  • 当面の海外視察予定

 

香港: 8月14日-17日(確定)、8月下旬再訪可能性濃厚

     9月11日-14日(確定)

 

ベトナム・タイ:9月後半-10月中旬で調整中

 

その他、スイス、マン島、ハワイ、LA、バヌアツ、スリランカ、カンボジア、シンガポール等もスケジュール調整中です。

詳細はお問い合わせください。

 

夏休みに入った娘。授業は無いが、連日部活の練習が続いているようです。蒸し風呂のような体育館の中で、汗だくになってくたくたになりながらも、

「3キロ体重減った!」と歓喜。何か違うんじゃないかと思いつつ、反論の糸口もつかめぬまま、

「このお腹ヤバくね?」といじられる毎日。

公約の誕生日前減量まであとわずか。今月は気合入れてカミさんの朝のジョギングに同行しよう!でも、「ペース乱れるから」と置いて行かれるかも。。。^^

 

次回は8月14日満月の夜にお届けする予定です。お楽しみに!

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AOIA 株式会社

http://www.aoia.co.jp 

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TEL:03-6273-3860   FAX:03-5777-6112

代表取締役

国際アセットコンサルタント

中田 裕

 

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