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中国農業の知られざる驚愕の現実、今後は何が起こりそうか?

  • 投稿日:2014年9月1日

こんにちは。AOIAフェローのDataと小勝負です。

一応これも仕事なので、興味を持っていただける名前などは考えていますが、今回の内容はそれ以前に私が驚きました。中国は農業の分野も、一昔前とは大違いです。

世界の農産物価格や中国の都市化・工業化などにも、今後も多大な影響を与えそうな状況です。

早速、ご一緒に確認してみましょう。

 

中国農業は実は困惑するほどの大豊作・・・・

皆さんも中国の農業といえば、「水不足・土地不足・農薬と肥料は過剰投与で廃油や重金属などに汚染された農地も多いので、おそらく食糧生産力は不足気味では? 実際、大豆は年間5000万トンほど米国やブラジル辺りから輸入している様だし・・・・」と、考えた事はありませんか?

実は私もそうでした。しかし、結論だけがどうやら少し違っていたようです。

 

実際、中国では穀物があふれています。収穫は9月に始まる予定ですが、今年は11年目の豊作が予想されています。しかし困った事に、中国の人口は世界最大ではあるものの、生産量は多すぎ、倉庫は満杯であり、政策立案者はジレンマに陥っています。まるで減反政策導入直前の日本の様な状況なのです。

 

国営メディアの推定によると、中国政府は何と1億5000万トンもの穀物を抱えることになると見られています。これには中国にとって最も重要な品目であるコメ、小麦、トウモロコシが含まれています。この予想量は昨年実績の7500万トンの倍で増加率も深刻です。価格を圧迫しているこれらの農産物の供給過剰をさらに押し上げる事になります。

 

米農務省のエコノミスト、フレッド・ゲール氏は「中国の当局者はいつも豊作だと口にする」とし、「彼らは需要を満たせるだけの供給に頭を悩ませてきたため、これはいい事のように聞こえるが、中国は今では農産物の余剰に苦慮しているようだ」と、話しました。

 

わずか数十年前にはあの大躍進時代を中心に極度の食糧不足と飢餓に取り組んでいた中国では、豊富な食料供給は本来は充分、称賛に値します。しかし、何でも過剰には弊害があります。

中国は国民に食べさせるのに必要以上の支出を強いられ、既に供給過剰に直面している世界市場で売却を強いられる可能性があります。そこで想定される主な展開は、3つあります。

1、一応は中国の言い値で外国に売れ、世界の食糧価格はこの結果さらに下落する。

2、食品汚染問題が諸外国で警戒され、中国の食料品は意外と売れない。

3、その結果、巨額の中国政府の補助金付きで、アフリカ諸国やカリブ海諸国などに投げ売り。

・・・皆さんはどれが正解だと思いますか? 2と3を繰り返すかもしれませんが、前途多難です。

こうした状況で、農民の所得引き上げを維持しようとする政府の、非効率でカネのかかる助成金制度が、明らかになりました。政府は支出を減らして過剰供給を解消するために生産量を削減する一方で、農村部の住民の生活をどの様に保証するかにも苦慮しています。意外と真面目な地方公務員も、多いようです。

 

助成プログラムの正確な規模と費用を調べる事は、困難です。公的なデータでは政府はトウモロコシ生産量の3分の1を買い上げており、国営メディアの推定では、政府は市場価格が最低基準を下回った過去2年間に、トウモロコシ買上げの為だけに360億米ドルを、支出しました。

 

キャピタル・エコノミクス(ロンドン)のエコノミスト、トマス・ピュー氏は「中国の備蓄量はとてつもないもので、商業ベースでは正当化できない水準だ」とし、「これらは生のものであり、傷み始めるだろう」と述べました。当然の懸念でしょう。同氏は、中国が保有しているトウモロコシは、世界全体の在庫の約40%に達すると見ています。今年は北米の穀物も豊作が予想され、先物価格は弱含みです。正直あまり、取引はお勧めできません。

国営メディアによると、中国は過剰在庫に対処するため、さらに5000万トンの穀物を保存できる貯蔵施設を2015年までに建設する計画です・・・・。巨大すぎます。

 

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中国のトウモロコシ消費の約70%は、食肉消費の急増ぶりを反映して家畜飼料に回されており、残りはシロップやスターチに加工されています。言い換えれば、それくらいの余裕は既に、中国の食糧生産・食料事情にはあるのです。

その結果、中国人の都市への移動は今後もそれなりに順調に進み、都市化と工業化で経済成長と産業の高度化も、それなりに見込めます。国経済躍進を土台で支えて来たのは、中国農業の奮戦だった事は、確かでしょう。

 

米国でも穀物が豊作で、農産物価格が約4年ぶりの安値に下落し、一方で中国での価格が助成金を背景に引き続き高くなっていることから、供給過剰は今年、中国にとって厄介な問題になっています。中国農業政策センター(CCAP、北京)のJikun Huang所長は、こうした状況から中国のトレーダー(取引業者)は海外からトウモロコシを輸入し、既に巨大になっている在庫がさらに膨れていると指摘しました。

 

米農務省は8月、今年の米国のトウモロコシ生産量が140億ブッシェルと、過去最高だった昨年実績をさらに上回るとの見通しを示しました。しかも、中国産よりも圧倒的な安値なのです。

 

大連商品取引所の25日のトウモロコシ価格はトン当たり約2390人民元(4万円)でした。シカゴ商品取引所(CBOT)での価格はブッシェル当たり約3.67ドルで、これはトン当たり約890元に過ぎません。にわかには信じられませんが、中国産のトウモロコシは、米国のそれと比べて、重量当たりの価格が3倍弱に達するのです。これでも過剰生産時にそう簡単に輸出できるでしょうか?

むしろ、農地を森林に戻すべきかも知れません。

 

中国は今年、遺伝子組み換え(GM)の存在を理由に、米国産トウモロコシの輸入を制限しようとしています。しかしHuang氏は、トレーダーは大麦やモロコシ(ソルガム)などの代替飼料の輸入でこの措置の適用を回避していると語りました。

実は遺伝子組み換え(GM)作物を使うと、種は毎年米国企業から買わなければいけない代わりに、農地面積当たりの農産物の生産量は激増します。「誰が(食糧面で)中国を養うのか?」という懸念は、実はそれほど現実的ではありません。むしろ汚染食品の脅威の方が、深刻です。中国の食品産業の中では、食品の流れが把握し切れていないのです。高級食材ほど薬品や添加物まみれとの報道まであります。これでは中国人が外国に旅行したくなるはずです。

 

豊作が予想される米国の農民には中国の供給過剰は最悪の時にやって来ました。ブローカーのセントラル・ステーツ・コモディティーズ(カンザスシティー)のジェイソン・ブリット社長は、トウモロコシ先物は昨年40%も下落し、今年これまでにさらに15%下げており、中国の米国産トウモロコシの輸入制限は一段の圧迫材料になると話しました。同社長は「中国(の買いがないこと)が価格下落の要因になっている」とし、「価格は需要が見いだせるところまで下げることになるだろう」と語りました。

 

中国政府は今年1月に、綿花と大豆という、それほど重要ではない農産物の備蓄をやめる計画を試験的に始めると発表しました。その代わりにまず北西部の新疆の綿花と東北部の大豆を対象に目標価格を設定し、より市場経済に近付けるとしました。政府は市場価格が目標価格を下回ればその差額を農家に支払うものの、価格を一定水準に維持するための買い上げはしない方針です。これは農産物の目標価格をより市場実勢に合わせたものにする為で、ひいては農家の生産量決定に影響を与える事になりそうです。中国はやっとその「苦労する権利」を、勝ち取ったのです。

 

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今回は、以上になります。

 

【※】当ブログ記事は、AOIA株式会社のスタッフが個人的予測に基づき作成した資料であり、金融商品取引法に基づく開示資料ではありません。当資料は、飽く迄もAOIA株式会社のスタッフが個人的予測に基づき作成した資料であり、その正確性・完全性を保証するものではありません。当資料中に記載している内容、数値、図表、意見等は資料作成時点のものであり、今後予告なく変更することがあります。当資料中のいかなる内容も将来の投資収益を示唆ないし保証するものではありません。当資料をもとにお客様が金融商品取引行為を行われた場合、金利、通貨の価値、金融商品市場における相場その他の指標に係る変動を直接の原因として生じる利益あるいは損失は、すべてお客様に帰属します。


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