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2014年8月8日(金) 韓国を追い抜き始めた中国の技術力、その巨大な可能性とは?

  • 投稿日:2014年8月8日

こんにちは。AOIAフェローのDataと小勝負です。

今回は、知っているようで意外と知らない巨大な隣国、中国の意外な実像に迫ります。

本ブログは、今週公開のAOIA会員様向けの「週刊先読みダイジェスト第46号」の一部を、再編集したものです。

 

韓国と中国の技術差は、僅か1年?

 韓国の中国専門家10人に中国の産業競争力について聞いた結果、韓国の産業競争力を100点とした時、中国のそれは86.7点だった。10年前まで、中国の競争力は68点ほどだったが、今では韓国と中国の技術力の差は、急減した事になる。

産業研究院のチョ・チョル国際協力室長は、「一部の産業においては既に、中国の技術力が韓国を上回っている。」と話すほどだ。

 

 確かに中国の競争力は急速に向上している様だ。世界の貿易輸出高に占める中国のシェアは12.1%で、韓国の3.1%の4倍に及ぶ。2000年当時は中国が3.9%、韓国が2.7%でたった1.2%しか差がなかった。中国が2.7%から12.1%へと急成長する間、韓国は0.4ポイントしか成長できなかったので、中国製品の魅力度上昇は確かだろう。「安い割にはまずまずの中味」では、売れないはずがない。

 

 実は、輸出シェア世界1位の品目も、中国の方が韓国よりは断然多い。2012年時点で中国が1495品目あるのに対して、韓国は64品目しかない。中国は2007年の1210品目から1495品目に増やしたが、韓国は73品目から64品目に減少してしまった。韓国は大丈夫か?

 

もちろん、量的比較だけで中国の産業競争力を評価するのは、難しく、間違った結論になりがちだ。ほとんどの専門家は、今のところはまだ中国より韓国の競争力の方が上だと評価する。質を見ると、中国の産業競争力には限界があり、独自の技術も足りない。中国は核心となる素材と部品のほとんどを輸入している。現在の中国はもちろん、完全に韓国に追いついている訳ではない。

 

しかし産業技術評価監理院の「産業技術水準調査」でも韓国と中国の技術差は縮まっていた。2013年の調査では、最高の技術を持っている国は米国で、米国を100点とした場合、韓国は83.9点、中国は71.4点だった。しかし、現在はこの差がかなり縮まった。韓国の産業技術評価監理院は、韓国と中国の産業技術力の格差は1.1年分しかないと分析した。

 

中国はITなど新分野の技術力向上に注力

現代経済研究院によると、石油化学、鉄鋼、鉄鋼製品(鉄鋼加工品)、機械、IT(情報技術)、自動車、造船、精密機器の8品目の韓中競争力を比較したところ、鉄鋼、鉄鋼製品、機械は中国の方が優位だった。この3つの品目では、韓中の技術力の格差がますます広がっている。中国の価格競争力は高く、製造能力も卓越しており、世界市場に占めるシェアが伸びている。

 

残りの品目は、韓国が中国よりも優位だった。しかしIT、造船分野の格差はほとんどなくなっている。IT産業は中国が最も力を入れている分野だ。ソフトウエアも中国が韓国より優位になった。オンラインゲーム、電子商取引、検索エンジンなどは、中国が韓国を圧倒する。

 

 冷蔵庫、洗濯機といった家電は、中国は既に韓国と同じレベルにいる。テレビとスマートフォンでも、中国は韓国のすぐ背後にいる。次世代テレビ市場でも、中国が猛スピードで韓国を追い上げている。スマートフォンも、中国メーカー製と韓国メーカー製とで性能面において大差がないというのが、専門家の分析だ。最近のスマートフォン市場では実際、韓国サムスン電子のシェア低下と、中国の華為技術(ファーウェイ)や小米科技(シャオミ)のシェア上昇が、同時に進行中だ。

 

 造船でも、国営企業を中心に中国の技術力が急速に向上している。中国が既に韓国を追い越したとする専門家も多い。受注量では韓国がまだ世界1位だが、2014年に入ってからは1位を守るのが難しくなっている。いずれこれは、中国の海軍力にも影響しそうだ。

 

自動車と半導体、ディスプレイは韓国がまだまだ上だが、再生可能エネルギー、宇宙・航空分野では中国の方が上だ。今後の中国の空軍力強化は、ほぼ確実だろう。韓国貿易協会は、「太陽光・風力発電、電気自動車など省エネ分野は中国が韓国を一歩リードしている。中国政府は伝統産業では世界1位になれないとして、新産業を集中育成したからだ」と分析した。

 

 韓国の中国専門家らは、2020年には全産業分野の技術力において、中国が韓国を追い越すと見ている。価格、規模だけでなく、技術と品質面でも、中国が韓国より優位になるということだ。

 

以上の記述で私が特に重視したのはこの部分です。

「IT、造船分野の格差はほとんどなくなっている。IT産業は中国が最も力を入れている分野だ。ソフトウエアも中国が韓国より優位になった。」

「太陽光・風力発電、電気自動車など省エネ分野は中国が韓国を一歩リードしている。」

 

 現在、世界の自動車産業は、省エネ・低公害、電動化、自動運転化が、大きなトレンドとなっています。また、電機産業、自動車産業、住宅・建設産業などでは、あらゆるモノがインターネットでつながり情報をやり取りする「IoT(インターネット・オブ・シングス)」への試みが世界規模で活発化し、IOTをものにした企業・産業・国家が飛躍的に競争力を高める可能性が、強まっています。

 

そして中国には、すでに一定水準で急成長中の工業力・技術力があり、物価を考慮すれば数年以内に米国を抜いて世界一の規模に巨大化するとも見られる豊かな国内市場があり、良くも悪くもマイペースな国内政治・制度があります。しかも、中国の民間企業で躍進が目立ち、規模やレベルも含めて世界的にも評価が高い産業は、実は各種IT産業なのです。

 

例えばそれは、安い割には高品質なノートパソコンを量産する聯想集団(レノボグループ)、大手通信・スマホ企業の華為技術(ファーウェイ)と中興通訊(ZTE)、更には格安で高品質な中国版アップルの小米科技(シャオミ)などで、新顔も含めて実力派が実に豊富な業界なのです。

 

 この調子で中国が自然エネルギー、省エネ自動車、自動運転車、各種IoT産業で一定の規模と競争力、利益率を確保出来るとすれば、当分中国の製造業は伸び代がありそうですし、多くの日本の製造業・IT産業にとっては、規模と価格競争力も含めて、無視できない強大なライバルになる可能性もあります。これらは、10年単位で投資の対象やテーマなどを考える際に、意識すべきだと思います。

 

 なお、投資戦略的には、不透明で不安定な中国の株式市場の現状も考えると、部品などを中国に大量に輸出して売上と利益が増加中の日本企業の割安株への投資が、現実的だと思います。

 こうしたそれなりに明るい中国経済の未来像が見え始めたためか、周政権の「反汚職運動」は、政敵追放という一面を持ちながらも世論の一定の支持も得て、加速中です。しかしこれには、ある重大な課題が潜んでいるのです。

 

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https://argo-navi.net/mielca_aoia/PublicMailMagazineEntry.aspx?no=3

 

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以下は、「週刊先読みダイジェスト第46号」の主な内容です。

1、超低金利下で停滞気味の日本の銀行の経営状況と株価

2、「中国の驚くべき格差社会と急成長中の産業、反汚職運動の特徴と課題」

3、最近のマーケット動向と今後の見通し

 

中国経済を含む国内外の景気や金利、為替や投資環境などにご興味ある方は、以下のイベントへの出席を、お勧めします。

『人生を豊かにする経済とお金の学校 AOIAアカデミー【無料ガイダンス】』

日時:2014年08月09日(土) 10:30 ~ 12:00

場所:東京都港区虎ノ門

講師:弊社代表 中田 裕 ※投資の世界での経験は数十年に及びます

詳しくはこちらをどうぞ。

http://argo-navi.net/mielca_aoia/PublicSeminar.aspx?gId=1&sId=1&eId=1250

 

今回は、以上になります。

 

【※】当ブログ記事は、AOIA株式会社のスタッフが個人的予測に基づき作成した資料であり、金融商品取引法に基づく開示資料ではありません。当資料は、飽く迄もAOIA株式会社のスタッフが個人的予測に基づき作成した資料であり、その正確性・完全性を保証するものではありません。当資料中に記載している内容、数値、図表、意見等は資料作成時点のものであり、今後予告なく変更することがあります。当資料中のいかなる内容も将来の投資収益を示唆ないし保証するものではありません。当資料をもとにお客様が金融商品取引行為を行われた場合、金利、通貨の価値、金融商品市場における相場その他の指標に係る変動を直接の原因として生じる利益あるいは損失は、すべてお客様に帰属します。


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