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2014年8月18日(月) 日本のGDP急減! 日本経済に何が起こっているのか?

  • 投稿日:2014年8月18日

こんにちは。AOIAフェローのDataと小勝負です。

今週私は一応夏休みですのでAOIA会員様向け向けニュースレター「週刊先読みダイジェスト」はお休みですが、AOIAのブログやフェイスブックは、いつも通りに公開します。

今回は、皆さんも気になっている「日本の4-6月期GDP急減」について、ご一緒に考えてみましょう。実はそれなりに落ち込みは激しく、かつての強気派の楽観論は、やや勢いを失いつつあります。日本の個人所得と個人消費、輸出の推移などを冷静に見れば、数か月前には察しが付いていた事すが・・・・・。

 

内閣府が8月13日に発表した4-6月期の実質国内総生産(GDP)速報値は、前期比年率換算で6.8%も減少し、日本経済の勢いが4月の消費増税後にいかに逆回転したかを浮き彫りにした。

 

この数字は直前のエコノミストの予想ほど悪くはないものの、東日本大震災で国内サプライチェーン(流通網)がまひ状態に陥った2011年1-3月期(第1四半期)以来の急激な減少だ。

 

金融業界関係者を中心に日本経済は2014年の夏には回復すると広く予想されていたが、今のところ欧州同様に世界経済成長の大きな足かせとなっているのは、ある程度までは私の予想通りの展開だ。これも速報値ではあるが、米経済は2014年の4-6月期に4%拡大したと発表され、雇用も回復傾向だ。これは長期的には「米金利上昇・ドル高円安」の可能性を高める。

 

以下は今回のGDPに関する五つのポイントだ。

1、金融政策の変更(金融緩和など)は当面ないが、可能性は残されている

甘利明経済再生担当相はGDP発表後、「消費増税後の後退が予想の範囲内であり、景気は着実な回復基調が続いている」との見解を崩さなかった。「差し当たり補正予算の必要性は感じていない」とした。だが、必要と判断される場合は「機動的に」対応すると述べ、将来の対応については可能性を残した。これは、景気が急速に回復しなければ、追加刺激をめぐる議論が活発化し得ることを意味する。

第一生命経済研究所の主席エコノミストの永濱利廣氏は、「縮小が急激だったことに議論の余地はない」と述べ、政府と日銀が行動を求める圧力にさらされることは間違いないとの考えを示した。

近頃は日銀内でも、「2%のインフレ率達成」を疑問視する意見がじわりと目立ち始めているが、「株式市場関係者などが待ち望んでいた追加の金融緩和を本当に行った場合、円相場と日本の金利・インフレ率の管理がより困難化するのでは?」と不安視する意見も、有力だ。

むしろ「現在の円相場が企業経営にはちょうど良い」、「輸出産業以外には円安は経営上マイナス」「日本の低金利・低インフレこそが国家破産の表面化を食い止める優先条件」との現実的な意見も、近頃はあまり表立って報道されないものの、依然として目立つ。

 

2、消費の落ち込み

最大のGDP押し下げ要因は、前期比年率18.7%も減った個人消費の落ち込みだ。自動車から住宅まであらゆるモノに対する駆け込み需要の反動から、家計は支出を切り詰めた。この動きは余りに急激だったため、増税の影響を過小評価していたと認めるエコノミストが出たほどだ。

この減少率はもちろん、1994年に現在の統計様式が導入されてから最大だ。本来増税前の駆け込み需要とはあまり関係がないはずの食品や衣料品などの消費も思いのほか落ち込み、小売り業やサービス業などの内需向け企業の多くが利益(率)減少に直面し、中小型株ブームにも冷や水を浴びせた。

 

3、住宅投資の大幅減

住宅投資は年率35.3%減と、5年間で最大の減少だった。これまで8四半期連続で増加していた。近頃首都圏では5000万円を超える新築マンションが増加傾向だが、買える人は限られている。一部で思われているほど、日本の不動産の未来は明るくは無い。無人の住宅は増え続けている。

 

4、輸出・設備投資の救援なし

当局者らは、消費に代わってこの2分野が成長をけん引することに期待していたが、輸出は1.8%、設備投資は9.7%、それぞれ減少した。「円安による輸出増加が国内の設備投資を増やす」というアベノミクスのシナリオは、なかなか実現されない。製造業の国際化が進み過ぎ、円安になったタイミングがやや遅すぎた可能性がある。

 

5、在庫の増加

それでもGDPがエコノミストの予想を上回った一因は、民間在庫の増加だ。年率4%程度の寄与となった。だが企業が在庫を抱え込んでいるなら、既に軟化している工業生産にとって悪い兆しとなる。

 

この様な状況下、株式投資は基本的には「選別投資」を軸に進めるべきだろう。

「高配当株」との理由で安易に医薬品企業の株を買う人も多いが、利益以上の配当を無理して払っていたり、主力の医薬品の売上高が減っていたり、あるいは有力な医薬品関係の特許の期限が終わりかかっていたり、パイプライン(新薬候補)がじり貧だったりする企業の株式(銘柄)が人気だと聞いて、私は唖然とした。医薬品業界の株式に興味がある方は、まずはパイプライン(新薬候補)の勉強から始めるべきかもしれないが、やや専門的な内容だ。

 

国際通貨基金(IMF)は8月15日、日本の構造改革を促すリポートをまとめた。消費増税後の経済見通しは「なお良好だ」としながらも、4~6月期の大幅なマイナス成長で「足元の不透明感が増した」と指摘。労働市場の改革(自由化)やコーポレートガバナンス(企業統治)の強化などを急ぎ、潜在的な成長力を高めるよう求めている。

要は「既得権益や経験則、慣習や見栄を捨てて、効率向上と競争力強化のために、もう一度本気で働いてください」という事だ。

 

日本の消費増税についてIMFは、財政健全化の重要な一歩になるとの評価を示した。消費税率を10%まで引き上げる予定の2015年10月以降の健全化計画も、早急にまとめるよう要請した。

IMFは包括的な構造改革を速やかに実行し、家計や企業の成長期待を高めるべきだと指摘。

具体的には企業が抱える手元資金の有効活用や、正規雇用と非正規雇用の格差是正などを訴えた。日銀の金融緩和については「現時点で適切だ」との判断を示した。ただデフレ脱却の進展がみられない場合には「資産の購入を迅速に拡大すべきだ」と強調した。

 

実は「日銀が購入する資産」には、既にJ-REITとETF(上場投資信託)が含まれている。

「いずれ個別企業の株式も日銀が買うのでは?」との憶測も、投資のプロの間では少しは知られた期待を込めた噂話だ。ちなみに米国では、実は株式よりもREIT(不動産投資信託)の方が、値動きがより活発に上下に動きやすい。

 

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https://argo-navi.net/mielca_aoia/PublicMailMagazineEntry.aspx?no=3

 

以下のイベントでは数ヶ月前から、現在の日本経済の姿について、かなり近い予測を発表していました。

日本経済新聞などの記事の見出しをうのみにせず、日本で本当は何が起こっているかを知りたい方は、こちらをどうぞ。私も出席します。

「〝資産運用のための”これから始める経済記事の読み方教室」

日時:2014年08月21日(木) 19:00 ~ 21:00

場所:東京都港区虎ノ門

講師:角川 総一 氏 金融評論家 AOIAシニアフェロー

詳しくはこちらをどうぞ。

http://argo-navi.net/mielca_aoia/PublicSeminar.aspx?gId=1&sId=1&eId=1173

 

ご参加頂いた方には、応相談ですが、以下のメルマガを贈呈できると思います。

米金利が変動すると、米国株、米ハイイールド債、米REITの価格がどれくらい上下したかも、グラフを見れば分かり、今まであるようで意外と無かった、実用的な内容です。

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以下は、主な内容です。

1、米国株下落の可能性を示唆する最近のマーケット状況

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3、「フィデリティ・USリート・ファンドB(為替ヘッジ無)」の魅力と課題、現実的投資法

 

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今回は、以上になります。

 

【※】当ブログ記事は、AOIA株式会社のスタッフが個人的予測に基づき作成した資料であり、金融商品取引法に基づく開示資料ではありません。当資料は、飽く迄もAOIA株式会社のスタッフが個人的予測に基づき作成した資料であり、その正確性・完全性を保証するものではありません。当資料中に記載している内容、数値、図表、意見等は資料作成時点のものであり、今後予告なく変更することがあります。当資料中のいかなる内容も将来の投資収益を示唆ないし保証するものではありません。当資料をもとにお客様が金融商品取引行為を行われた場合、金利、通貨の価値、金融商品市場における相場その他の指標に係る変動を直接の原因として生じる利益あるいは損失は、すべてお客様に帰属します。


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