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2014年8月11日(月) LNG価格急落のメリットを充分に生かすには、何が必要か?

  • 投稿日:2014年8月11日

こんにちは。AOIAフェローのDataと小勝負です。

今回は、皆さんも気になっている「LNG価格急落のメリットを充分に生かすには、何が必要か?」について、ご一緒に考えてみましょう。

 なお、今週AOIA会員様向けに公開予定の「米REIT(投信)特集号」のメルマガですが、本格的で実用的な内容になりそうです。本日の晩までには原稿が完成し、明後日の晩までには公開できると思いますので、お楽しみに。

 

液化天然ガス(LNG)の供給が世界的にだぶつき気味で、値崩れ現象が始まっている。LNGプロジェクトの主役は石油メジャー(国際石油資本)のロイヤル・ダッチ・シェル。強い価格交渉力を背景にこれまで巨額の利益を上げてきた。「儲け過ぎ」とも批判されたが、同社の生命線であるLNG事業にも、没落の兆しが鮮明になって来ている。

 

 もともとLNGは高いものではなかった。一九九〇年代の日本のLNG購入価格(運賃・保険料込み)は、百万Btu(ブリティッシュ熱量単位)当たり三ドル台。それが、東日本大震災以降に、日本がLNGを年間二千万トンも追加購入する中、原油価格の上昇も相まって、LNGを震災前の百万Btu当たり十ドルから、大幅に値上げした十八ドルで販売することにより、シェルはLNGビジネスで棚ぼた式に巨利を得てきた。

 

スポット(随時契約)価格は何と半値にまで急落!

一方、供給面においては、エクソンモービル、日本のJX日鉱日石が開発するパプアニューギニアLNGが今年五月にLNGプラントを新規に稼働させ、毎月三十万トンずつのスポット(随時契約)LNGの輸出が始まっている。北米からのシェールガスの輸入の話も、それなりに順調に進んでいて、2016~2017年には米国から日本への初出荷が始まりそうだ。

 

幸い、大口の液化天然ガス(LNG)輸入国の韓国は原子力発電所のトラブルから回復し、従来ほどにはLNG購入の意欲がない。そのためもあり、今年七月時点のスポットLNG価格は、百万Btu当たり十一ドルまで暴落。今年二月に記録した史上最高値の二十・五ドルの半値だ。

 

 さらに、新規のLNG輸出プロジェクトも目白押しだ。米国とカナダを合計すると、一七年以降には年間合計二千五百万トンものシェールガスを原料としたLNGがアジアに流れ込む。ロシアも「サハリン2」プロジェクトのLNG生産能力を年間一千万トンから一千五百万トンに引き上げ、日本に輸出することを目論む。

 

供給圧力が強まる一方で、天然ガスの専門家らは、これまでの「売り手優位の天然ガス市場の潮目が変わった」と唱え始めている。

 欧米諸国からの経済制裁に直面するロシアは今年五月に、中国との天然ガス供給交渉で合意に達し、「年間二千八百万トン(LNG換算)もの天然ガスを、三十年間にわたって、百万Btu当たり九・五ドル程度で販売することにした」と、されている。アジア地域では「破格の安値。今後のアジアのLNG購入価格の指標となる」と、言われている。ウクライナ危機で、欧州諸国の買い手を失うロシアが、中国の価格引き下げ要求に屈した形だ。これは、これまで百万Btu当たり十八ドルでLNGを販売することに安住してきたシェルにとって、大きな脅威になる。

 

 日本のLNG輸入量は、一三年における世界のLNG貿易量である二億三千七百四十六万トンの三六%を占め、世界最大だ。韓国と合わせると、世界のLNG輸入量の半分以上は日本と韓国が占める。しかし、日本は世界最大のLNG購入者であるという「バーゲニング・パワー(購買力)」を活かせず、世界で一番価格の高いLNGを購入し続けている。

 今年七月時点においても、天然ガス価格は、百万Btu当たりで、米国は三ドル、欧州は九ドル、日本と韓国は十八ドルと、日本・韓国プレミアムが、厳然と存在している。

 

日本が高価な液化天然ガス(LNG)の輸入を続ける「独自の理由」とは?

しかし、日本の電力企業に「今こそLNG価格引き下げの絶好のチャンス」と捉える関係者は少ない。この期に及んでも、「電力の安定供給」を錦の御旗に、電力企業はLNGの原油価格連動による長期契約を続ける構えだ。

 

 その理由は、同じLNGといっても、生産地によって、メタンとエタンの成分比率が異なり、微妙に熱量が変化するからだ。安定した発電量の確保に日本の技術者は異様なこだわりを持ち、電力の電圧と周波数という品質の安定を、重視し過ぎている。

 

 もちろんこの背景には、建設後30~40年が経過し、既に廃棄処分にするべき老朽火力発電をフル稼働させているという、原発が使えなくなった日本の余裕のなさも背景にある。

しかし、既に日本の電気料金は、米国の二・五倍にも達している。

 

今後の余裕ある対応のためにも、まずは日本の発電能力を増やすのが、先決ではないだろうか?

 

「発電能力を増やす」というとすぐに思い浮かぶのは、太陽光発電などの自然エネルギー(再生可能エネルギー)を利用した発電だが、実は日本では、巨大な製鉄所をはじめとした以前からある工場で、続々と発電能力増強の動きがあるのだ。

それらの企業では「将来日本の電気代が更に高騰した場合は、場合によっては本業よりも利益が大きくなりそうだ。少なくても利益率は圧倒的に高くなるだろう。」と、算盤をはじいているところも、少なくは無い。

 「何か有意義でそれなりにうまみがありそうな投資先は無いか?」とお考えの方は、こうした日本企業の株式などを、冷静に比較検討してみてはいかがだろうか?

 

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今回は、以上になります。

 

【※】当ブログ記事は、AOIA株式会社のスタッフが個人的予測に基づき作成した資料であり、金融商品取引法に基づく開示資料ではありません。当資料は、飽く迄もAOIA株式会社のスタッフが個人的予測に基づき作成した資料であり、その正確性・完全性を保証するものではありません。当資料中に記載している内容、数値、図表、意見等は資料作成時点のものであり、今後予告なく変更することがあります。当資料中のいかなる内容も将来の投資収益を示唆ないし保証するものではありません。当資料をもとにお客様が金融商品取引行為を行われた場合、金利、通貨の価値、金融商品市場における相場その他の指標に係る変動を直接の原因として生じる利益あるいは損失は、すべてお客様に帰属します。


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