人生を豊かにする経済とお金の学校 グローバル資産形成学院

2014年6月25日(水) 大勢の投資家や実業家の多くがブラジル「W杯敗北」を望む理由とは?

  • 投稿日:2014年6月25日

こんにちは。AOIAフェローのDataと小勝負です。

私は個別のサッカーチームにはそれほど詳しくはありませんが、それでもマンガ雑誌「モーニング」のリアルサッカー漫画「ジャイアントキリング」は、毎週楽しみにしています。

なかなかドラマチックなスポーツの様で、予想外に快進撃のチームは「割安優良株」の様な人気ぶりですし、「巨額投資」が実らずに不本意な結果に終わったチームや選手はまるで「ジャンク債(ボロ株)」の様に言われているのを見ると、「投資という点では意外と近いな」と、一人納得しています。

閑話休題。以下本題。

2014年6月25日(水) 「読めば明日の力になる 個人投資家の世界の経済・金融研究日記」

サッカーのワールドカップ(W杯)が始まった。

優勝候補の筆頭とみられているのは開催国ブラジルだ。

ゴールドマン・サックスはブラジルの優勝確率を48.5%と予想。

データジャーナリズムの第一人者として知られるネイト・シルバー氏もカナリア軍団の優勝確率を45%と占っている。

しかし、ブラジルの金融界とビジネス界、そして中流層の大半は、自国の負けをひそかに願っている。

現地を訪問した報道関係者や投資のプロの多くも、似たような意見だ。

これは何も、彼らに愛国心がなくなったことを意味するわけではない。むしろ、その逆だ。

ブラジルの次期大統領選は今年10月に行われる。

国を救うためには現職ルセフ大統領が敗北すべきというのが、財界のほぼ一致した意見だ。

実際、世論調査の支持率でルセフ大統領と対立候補の差が縮まるたび、株価は上昇している。

「年金も含めて高給取りな公務員の待遇を見直し、電力危機や舗装道路の不足に代表されるインフラ不足をさっさと終わらせて欲しい。ブラジルはもはや一人当たりのGDP(国内総生産)が1万ドルの大台を超え、貧困国ではない。本気で取り組めば解決できるはずだ」といった論調が目立つ。

要は、つい最近までのインド同様の「(政治)改革への期待熱」が、渦巻いているのだ。

ブラジル政権交代への最大の近道は、選手たちには申し訳ないが、W杯が無残な結果に終わる事だろう。

そうなれば国のプライドは打ち砕かれ、ルセフ大統領の支持率も、さらに急落するはずだ。

猫も杓子もサッカーマニアなこの国では、実に分かりやすい展開だ。

ルセフ政権を批判する側にとって厄介なのは、ブラジル経済は確かに2011年から低迷しているものの、ルセフ大統領は2003─2010年まで政権の座にあったルラ前大統領と同じ政党に属し、同じ哲学(目指すべき国家像や政策目標)を有している点だ。

ルセフ大統領は、ブラジルが「中所得」新興国として世界でも輝いていたルラ政権8年間の功績に支えられているのは、確かだ。

ルラ政権時、ブラジルの国内総生産(GDP)伸び率は平均で年率5%以上だった。

そうした経済成長は、目覚ましい社会的発展も伴っていた。

社会保障制度の助けもあって3500万人が貧困から脱し、個人向け融資の拡大で中流層の消費が喚起された。自動車の売れ行きを見るだけでも、この国の経済力は察しがつく。

需要の急拡大で失業率は、2003年の13%から2010年には5%に低下した。

対照的にルセフ政権下では、GDP伸び率は年間で平均1.5%にとどまるとみられる。

結果的に、ブラジル国民の生活水準がメキシコを抜き、中所得国で最も豊かなロシアとの差も縮まるという野望は、打ち砕かれた。

世界銀行が発表した統計によると、購買力平価換算の国民1人当たり所得で見ると、ロシアとブラジルの差は47%から59%に開いた。

あの資源依存で現在不景気で嫌われ者なロシアとの格差が拡大したのは、確かにプライドに関わる問題だろう・・・・・。

ここで問題になるのは、2003─10年の勢いを復活させるには何をすべきかという点と、そのためには政権交代が本当に必要なのかという点だ。

その答えを探るには、2011年に何を間違ったのかを正確に知る必要がある。

世界銀行の2人のエコノミストの分析によると、2003年以降のブラジル経済の改善は、3つの要因から成り立っている。

商品市況の上昇

カルドーゾ政権時に導入された厳しいマクロ経済政策の波及効果

供給サイドの改善

商品市況の上昇は、明らかに政府のコントロールの外側にある。また、国外の投資家や

エコノミストの多くは、ブラジル経済の動きは商品市況や中国需要、米金利動向に密接に結びついていると考えるが、それは誤解だ。

実はブラジルは、どの経済大国よりも外的ショックに強い。

実際、ブラジルのGDPに対する貿易の比率は、拍子抜けするほど低いのだ。

決してこの国は「中国の衛星国」ではないし、ブラジルレアルもブラジルの代表的な株価指数のボベスパも「中国関連株」ではないのだが、実際はそのような扱いを受けてしまう。

実はこれは、豪州経済や豪ドルにも言える、「思い込みによる価格のゆがみ」だ。

そのため、ブラジルレアルや豪ドルは、時には奇妙なほどダイナミックな値動きをする。

==========================================

為替にご興味ある方は、こちらの無料イベントが、お勧めです。

「FXトレード実践講座 無料ガイダンス」

日時:2014年06月28日(土) 18:30 ~ 20:00

場所:東京都港区虎ノ門

詳しくはこちらです。

http://argo-navi.net/mielca_aoia/PublicSeminar.aspx?gId=1&sId=1&eId=1167

=============================================

さらに言えば、ブラジルが輸出する主要な一次産品である鉄鉱石と大豆の価格は、商品ブームに沸いた2011年のピーク時からは下げたものの、2003─08年当時に比べれば、いまだに大幅に高い水準を維持している。

貧困国には、そう簡単にはなりようがないのだ。

2011年以降のルセフ政権下のマクロ経済政策は、それ以前に比べて緩和され、予測不可能になって来た。

ただ、どれだけ状況が悪化したかについては、誇張されがちだ。

ブラジルは以前よりもインフレがやや加速し、財政赤字は拡大し、通貨レアルは昨年急落したが、今年は持ち直し気味だ。

カルドーゾ政権前の超インフレ状態に戻るリスクは、誰も指摘していない。

やはりこの国もそれなりに、発展したわけだ。

レアル相場もまた、2003─10年当時に比べれば、依然として大幅に高い。

いずれにせよ、ブラジルが抱える主な通貨問題は、世界的な過剰流動性(金余り)によって押し上げられる自国通貨高(ブラジルレアル高)だ。

これは、慢性的なインフレや国内の貯蓄不足も絡み、そう簡単には解決しそうにはない。

もし、マクロ経済政策の失敗と商品価格の下落を排除するなら、過去数年のブラジル経済の低迷は、何によって説明すべきだろうか。

皮肉にも、その答えはルラ前政権の功績である、失業率低下に隠されている。

失業率が急低下する時は経済が成長しやすいが、いったん完全雇用が達成されれば、さらなる成長は生産性(労働効率)の上昇に左右される。

そして、低い生産性はブラジル経済のアキレス腱と言える。

生産性の改善には、供給側の地道な対策の実行が必要になる。

つまり、より良い教育や訓練、輸送インフラの改善、合理的な税法、民間投資の増加、競争促進、貿易の一段の自由化などだ。

これらを実現するための政治改革は急務であり、10月の大統領選で誰が政権の座に就こうと、おそらく避けて通ることは出来ない。

厄介なのは、供給側の政策は通常、政治的な強い抵抗を生むことだ。

特に、労働慣行(労働条件)や企業の既得権に切り込む時はなおさらだ。

一方、こうした論争を呼ぶ政策は、景気後退(リセッション)から抜け出せずにいる国に比べ、完全雇用に達した国では実行に移しやすいという側面もある。

まず最初に需要拡大から手を付け、その後に生産性向上を目指した供給側の改革に向かおうとするブラジルは、それと正反対のことを試した他の多くの国に比べて賢明だ。

多くの国は、需要を抑える緊縮政策から始め、その次に、さらに雇用を奪う生産性の向上を目指して、より低水準な所でもがいている。

そして、劇的な改革の原動力は、「国民の現状に対する強烈な不満感」だ。

現在ブラジルで展開中のサッカーワールドカップ(W杯)には、それを強く引き出す力を秘めている。

投資家目線で見た世の中は、この様にやや個性的だ。

『最近のマーケット情報や、実用情報を知りたい方はこちらをクリック』
https://argo-navi.net/mielca_aoia/PublicMailMagazineEntry.aspx?no=3

この様に、ブラジル経済とブラジルレアルの今後は、依然として不透明な状況だ。

もし更に学びたいのであれば、ブラジル経済やブラジルレアルとの付き合いが軽く10年を超えている弊社代表の中田から、直接話を聞くのも良いだろう。

実は来月の弊社の無料セミナー(ガイダンス)で、中田が直接講師を担当する時があるのだ。

日時:2014年07月12日(土) 10:30 ~ 12:00

場所:東京都港区虎ノ門

詳しくはこちらをどうぞ。http://argo-navi.net/mielca_aoia/PublicSeminar.aspx?gId=1&sId=1&eId=1211

今回は、以上になります。

【※】当ブログ記事は、AOIA株式会社のスタッフが個人的予測に基づき作成した資料であり、金融商品取引法に基づく開示資料ではありません。当資料は、飽く迄もAOIA株式会社のスタッフが個人的予測に基づき作成した資料であり、その正確性・完全性を保証するものではありません。当資料中に記載している内容、数値、図表、意見等は資料作成時点のものであり、今後予告なく変更することがあります。当資料中のいかなる内容も将来の投資収益を示唆ないし保証するものではありません。当資料をもとにお客様が金融商品取引行為を行われた場合、金利、通貨の価値、金融商品市場における相場その他の指標に係る変動を直接の原因として生じる利益あるいは損失は、すべてお客様に帰属します。


  • グローバル資産形成学院WEBキャンパス開校 ネットで学べるオンライン講座
  • WEBキャンパスで開催中の講座はこちら
  • WEBキャンパス会員登録はこちら
  • 資産形成力要請コース