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2014年2月3日(月)数字で見る日本の貿易収支

  • 投稿日:2014年2月3日

こんにちは、AOIAフェローの、Dataと小勝負です。今回は、知っているようで意外と知らない、日本の貿易に関する重要データを、ご一緒に確認してみましょう。

2014年2月3日(月) 「読めば明日の力になる 個人投資家の世界の経済・金融研究日記」

2013年の貿易収支(通関ベース)赤字額は11.5兆円と、前年の6.9兆円から7割近くも拡大し、名目国内総生産(GDP)の2.4%にも達した。

もちろん、前年に続いて過去最大の赤字額更新という「不名誉な記録」である・・・・。

日本の貿易収支はここ数年、急速に悪化している。東日本大震災前の10年(6.6兆円の黒字)以降のわずか3年間で、実に18.1兆円も悪化した。

驚くべき事に輸出入の内訳を見ると、過去3年間で年間の輸入金額は60.8兆円から81.3兆円まで20.5兆円(33.7%)も増加した一方で、年間の輸出金額は67.4兆円から69.8兆円まで2.4兆円(3.5%)しか増えていない。

明らかに輸入金額の急増が、貿易収支の急激な悪化の主因となっている。言い換えると、円安でも輸出金額の増加率が、輸入金額の増加率に、負けているのだ・・・・。

結論から先に言えば、過去3年間の18.1兆円の貿易収支悪化のうち、約7.5兆円はエネルギー価格の上昇と円安が理由である。この部分はエネルギーの輸入量増加というよりは、むしろ価格上昇が主な要因である。

原発がフル稼働していても、日本の貿易収支は大幅に悪化していた・・・・!

詳細を見てみよう。過去3年間の日本の「原油・粗油」の輸入は確かに4.8兆円の増加となっているが、数量を見ると1.4%減少している。

原発が止まり、代わりに火力発電が使われる場合、輸入が増えるのは主に天然ガスと考えられるが、統計上も原油の輸入量増加は特には認められない。

数量が微減しているにも関わらず輸入額が増加しているため、「原油・粗油」の輸入増加額は原油価格上昇と円安によって引き起こされた事が、分かる。

ちなみに過去3年間、原油価格は約4割も上昇し、ドル円相場の平均値は約1割上昇した(円安になった)。その結果、4.8兆円の輸入増加のうち約3.8兆円は原油価格上昇によるもので、残りの約1兆円は円安によるものと考えられる。

次に、「液化天然ガス(LNG)」の輸入を見てみよう。実際、輸入額は3.5兆円から7.1兆円までほぼ倍増(+3.6兆円)となった。

しかし、過去3年間で数量自体は25%しか増えておらず、結果的に同期間中のLNG輸入増加分のうち、2.7兆円は価格上昇と円安によるもので、輸入量増加による分は0.9兆円ということになる。

景気回復で輸入増加定着の理由は「国内製造業の劣化」と「企業内貿易拡大」では?

では、残りの10.6兆円は何で説明できるのか。主な理由はアジア諸国との貿易収支の悪化で説明可能だ。

対アジアの貿易黒字は10年の10.3兆円から13年の1.9兆円まで実に8.4兆円も減少している。つまり、過去3年間の18.1兆円の貿易収支悪化のうち、半分近い8.4兆円は対アジアの貿易収支悪化で、説明可能なのである。

実はこれはエネルギー価格上昇と円安効果以上に、貿易収支悪化の大きな要因となっている。

このうち対中国の貿易赤字は10年の0.3兆円から13年には5.0兆円へと、4.7兆円も拡大している。

こうした傾向は、昨年1年間だけで見ても明らかだ。13年の貿易赤字は前述の通り前年の6.9兆円から11.5兆円にまで増加したが、背景には輸出が9.5%しか増加していない一方で、輸入が15.0%も増加したことがある。

そして、輸入の増加15.0%のうち、アジアからの輸入増の寄与度は6.6%となっている。言い換えれば、半分近くはアジアからの輸入増が寄与しているということだ。

アジアからの輸入で多いのは、「一般機械」「電気機器」「衣類・同付属品」である。これらの項目はアジアからの輸入額が全体の輸入額の7―9割を占めている。

そして昨年、特に増加したのもこれらの輸入品だ。「一般機械」は前年比17.8%、「電気機器」は同23.4%、「衣類・同付属品」は同20.9%の増加となっており、これらだけで昨年のアジアからの輸入額増加の半分以上を説明している。

こうした状況は明らかに、製造業が過去数年間、生産をアジア諸国に移転していった結果だろう。日本は景気が良くなって人々がものを多く買い始めると、輸入が大きく増える構造になっていると考えられる。

逆に、円安になっても輸出数量が伸びないのも同じ理由によるものだろう。日本の貿易収支の急速な悪化は、原発の稼動停止が原因なのではなく、経済構造の変化によるものとの認識を持つことが必要だ。

こう考えると、日本の国際収支の黒字を守るには、「国際投資による投資収益増加」が、極めて重要だと分かる。

最近の「新興国危機」を見ても、主要な国際収支のデータである経常収支の赤字額の国内総生産(GDP)比が高い国ほど、通貨も株価も急落し、金利は急騰した。これで政府債務が巨額なら、国家財政の危機ぼっ発かもしれない。年金カットどころの騒ぎではない。

この様に、「明日は我が身」という感覚でニュースを見て、「自分なら何が出来るか?」を考える事は、今後は特にご自身の暮らしを守るためにも、重要だろう。

もはや明確な事ではあるが、消費税率10%程度では、日本政府の財政悪化は、食い止められないのだ。20%でも足りない。それなりの覚悟と行動が必要な時は、そう遠くはないだろう。これは仕事抜きでも、同じ結論になる。

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今回は、以上になります。

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