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2014年1月22日(水) 円安の追い風でも昨年大勢の「ミセスワタナベ」が負けた理由とは?(後半)

  • 投稿日:2014年1月22日

こんにちは、AOIAフェローのDataと小勝負です。今回は、前回の続きです。

耳寄りなニュースを後半でご紹介しますので、ご興味ある方はどうぞ。

2014年1月22日(水) 「読めば明日の力になる 個人投資家の世界の経済・金融研究日記」

裏目に出た豪ドル買い。

「負け組通貨」を買った結果は、円安時にもあまり良いものではありませんでした・・・・。

「ミセスワタナベ」に昨年の敗因を聞くと「豪ドルのロング(買い)にこだわり過ぎた」というコメントも多かったのです。

豪ドルは、ミセス・ワタナベの間で高い人気を持つ通貨ではあります。

主要国・地域の中央銀行が低金利政策を続けるなか、オーストラリアの政策金利は高めです(金融緩和が進んだ今でも2.5%)。

このため、豪ドル買い・円売りのポジション(持ち高)は日豪間の金利差に基づく収入(スワップポイント)を生みます。

これは投資家にとって魅力的です。

13年初めの時点で外為どっとコムの顧客が注目していた外貨取引のランキングによると、豪ドル買い・円売りの人気が高かったことが、分かります。

しかし、いくら金利差収入を得られても、肝心の相場が下落してしまえば、時には赤字に終わります。

13年はまさにそうした展開でした。

豪ドル相場は、高金利の魅力などを背景に春までは上昇基調で推移して、一度は1豪ドル=100円台に達したものの、それ以降は弱含みに転じました。

豪ドルにとって13年は「円安の年」ではなかったのです。

豪ドル下落の背景は主に2つありました。

まず、同国の通貨当局が、景気に悪影響を及ぼしかねない豪ドル高へのけん制姿勢を強め、中には露骨に「為替介入を検討するぞ」という幹部までいました。

また、中国はじめ新興諸国の経済の勢いが鈍った点も、ダメージとなりました。

資源国であるオーストラリアは資源の輸出先である新興国の経済状況に左右され易く、それは豪ドル相場にも影響を及ぼします。

しかも最近は、豪州の景気・雇用・財政が揃って、悪化傾向なのです・・・・。これではなかなか、豪ドルは上がりません。

以上が投資家のコメントから読み取れるミセス・ワタナベの敗因ですが、それ以外にもう一つ敗因があったと、神田卓也・外為どっとコム総合研究所調査部長は指摘します。

「買いが裏目に出たのが豪ドルだとすれば、売りが裏目に出たのがユーロだった」というのです。

13年初めの段階で個人投資家の間では、ユーロ売り・円買いのポジションへの関心が高かったのです。

FXでは外貨買い・円売りだけでなく、外貨売り・円買いや外貨買い・外貨売りの取引も可能です。

欧州債務危機が本質的な解決には至っていないという見方から、多くの個人投資家は13年にユーロが売られると見込んでいた様です。

ところが実際にはユーロ高・円安が大幅に進みました。

実は私自身、不安定なユーロ相場について言及する事は、控え目にして来ました。

中途半端な予測でご迷惑をかけるくらいなら、「当分は深入りを避けるべし」の方が、まだましだからです。

想定外(?)のユーロ高

ドラギ欧州中央銀行(ECB)総裁が12年夏、「ユーロを守るためにECBはあらゆる手段を取る用意がある」と宣言したことをきっかけに、欧州債務危機に関する悲観論が徐々に後退しました。

そうした状況は13年も続き、ユーロ売り圧力は和らぎました。一方、日本ではアベノミクス第1の矢である日銀の「異次元緩和(低金利の円マネー巨額供給)」が決まり、円売り圧力が強まりました。

ユーロ売り・円買いを増やしていたミセス・ワタナベにとって、想定外の展開だったといえます。

しかし、日・米・ユーロ圏の中央銀行の資産額が各国・地域の国内総生産(GDP)に占める割合を見れば、「ユーロは減り(上がり易く)、米ドルは増加が鈍り、円は急増(下がり易い)」事くらいは、経済・投資の基本である「需給バランス」を本当に理解できていればそれなりに察しがつき、積極的なユーロ売りは控えたはずです。


この様に、ごく基本的な所で、何かを間違えている方が、今でも多いのです。

投資に最初に必要なのは、感覚よりも勉強です。

以上が、大幅な円安が進んだ13年に、ミセス・ワタナベの運用成績があまり伸びなかった主な理由です。

主な敗因は、①ドルの損切りの失敗、②豪ドル買い、③ユーロ売りへの固執でした。

いずれも、基本的な相場見通しが現実とずれていた事が、共通点でしょう。

この結果、いくつかの教訓を得ることが、出来そうです。

第1に、相場が一定のトレンド(傾向)に沿って動くとしても、一本調子で進むとは限らないということです。

何かのきっかけで、いったん逆方向に急激に動く事態もあり得ます。

そもそも日本や世界の経済や金融などが危機的な状況になると、条件次第では一般に思われている「円暴落」どころか「円急騰」が起こり、中途半端な為替取引で大損することは、過去数十年間に何度もありましたし、「今後も起こり得るだろう」と発表しているプロも、少なからずいます。

ロスカットによる大幅な損失確定を防ぐため、適度な損切り水準をあらかじめ決めておく事が、賢明です。我流では、いずれ慌てる時が、また来るかもしれません。

第2に、年初に作ったシナリオが正しいとは限らないという事です。13年に関して言えば、豪ドルやユーロの相場は、年初の想定とはかなり異なる動きをしました。

相場は生き物です。米国を中心とする主要国の雇用統計や経済成長率、金利を含む各中央銀行の金融政策や日米の政治状況などによって、刻々と相場は変動を続けます。

シナリオを作り直す柔軟性も、時には必要でしょう。

私の場合、毎週の様に、為替や株価などの見通しは微調整しています。現実に合わせた「良い意味の節操のなさ」は、投資で成功する近道だからです。

そして外為証拠金取引(FX)の世界でより重要な事は、そのシナリオを実行できるスキルなのです。

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今回は、以上になります。

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