2013年7月1日(月)金の黄昏と米ドルの復活
- 投稿日:2013年7月1日
こんにちは。今年の初めごろから何度も、「2013年は金と債券が値崩れしそうなので、換金売りをすると安心でしょう」と、AOIAのメルマガなどに書いて来た、Dataと小勝負です。どうやらいよいよ、「金の黄昏と米ドル復活」が、本格化したようです。当分この状況は、変わらないでしょう。「有事の金」と言うように、金ブームの時は世界規模で経済や金融などに不安材料が多いので、冷静に考えれば良いニュースでもありますが、まとまった金額の金をお持ちの方は、思案のしどころでしょう。
2013年7月1日(月) 「読めば明日の力になる 個人投資家の世界の経済・金融研究日記」
2013年6月28日の日経朝刊1面には、以下の見出しがありました。
「金、マネー流出続く 新興国変調やドルへの回帰 銅・白金も大幅安」
国際的な安全資産とされる金の先物相場が急落しています。2011年のピーク時から4割近く下がり、2年10カ月ぶりの安値圏です。中国など新興国の需要が振るわず、プラチナ(白金)や銅なども大幅安となりました。金融危機後の低迷を抜けつつある米国が量的金融緩和の縮小を探り始めたことで、国際商品へのマネー流入が転機を迎えているのが、大きな理由です。
金の上場投資信託(ETF)からの資金流出も続きます。長期運用の資金が多いにもかかわらず、SPDR(スパイダー)ゴールド・シェアの純資産残高は約970トンと、昨年末から380トン(28%)も、減りました。通貨の代替といわれる金の需要が、明らかに変化しています。
金だけではなく、銅やアルミニウムなどの国際商品相場はそろって3~4年ぶりの安値を付けています。市場では「2000年代からの国際商品の高騰時代が終わった」との見方が、台頭しています。
背景には高成長を続けてきた新興国の変調があります。例えば、金の世界需要の約3割を占める中国。景気回復局面ではありますが、個人消費も生産活動も勢いがなく、足元では金融リスクがくすぶり、輸入は減少、輸出の伸びもほとんどゼロです。
米景気の本格回復への期待も、国際商品からのマネーの流出につながりました。18~19日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で、米景気回復と量的緩和の年内縮小が確認されてから、商品相場の下落に拍車がかかったのはそのためです。
世界がリーマン・ショックと欧州債務危機にさらされた08年以降、日米欧の金融緩和で金融市場にはマネーがあふれ、その一部は国際商品市場に流れ込みました。米量的緩和の年内縮小は、危機対応の「終わりの始まり」といえます。米国経済の本格回復と緩和マネーの収縮が予想されるなか、資金は国際商品から基軸通貨ドルへと向かい始めているのです。
6月27日のニューヨーク株式市場でダウ工業株30種平均は3日続伸し、節目の1万5000ドル台を約1週間ぶりに回復。金先物相場は時間外取引で節目の1200ドルを一時下回り、約2年10カ月ぶりの安値を付け、明暗を分けました。米連邦準備理事会(FRB)幹部の発言を受けて、量的緩和が早期に縮小するとの懸念がやや後退し、幅広い株式の銘柄は買われましたが、金相場は下げ止まらず4日続落です。ニューヨーク商品取引所(COMEX)で取引の中心である8月物は前日比18.2ドル安の1トロイオンス1211.6ドルで終えました。
ニューヨーク市場の金先物が28日の時間外取引で一時1トロイオンス1179ドルまで下がった流れを受け、東京市場の金相場も大幅に下落しました。東京商品取引所の金先物価格は取引中心の2014年6月物が28日午前、一時1グラム3750円と前日比165円下落し、11年3月以来2年3カ月ぶりの安値をつけました。
この結果、11年9月には1900ドルを超える水準まで上昇した金相場は、ピーク時から4割近く値下がりした事になります。12年までは12年間連続で上昇し「100年に一度の大相場」とも言われ金の売買は大ブームとなりましたが、上がり過ぎたものはいつかは下がります。現在貴金属で価格や需給バランス面で奮闘中なのは、パラジウムくらいです。これは自動車の排気ガス触媒用に結構な需要がありますが、中国を中心とする世界の自動車の生産・販売状況次第で、今後の人気や価格はかなり大きく左右されそうです。
つい最近まで一応は続いていた新興国ブームですが、人口面や金融状況などに恵まれ、あまりにも短期間に急発展してしまい、折からの世界規模の金余りによる投機資金の絶好の投資先ともなり、貴金属も含めたコモディティー(商品)の価格が急騰しすぎました。コモディティー(商品)今後の需給バランスや価格の推移は、一般の方が思っているよりも、かなり厳しいものになる可能性は決して低くはないだろうというのが、投資の世界のプロ達の見方です。
当面は、REITや株式なども含めて、別の有望と思われる資産に投資されるか、現金のまま持って様子見に専念するのも、悪くはないと思います。
なおAOIAでは、私が会員向けに書いているメルマガも含めて、金とは何か、為替はどの様に決まるのか、株価を左右するものは何かなどについて、かなり力を入れて説明を繰り返しています。最近は中国の経済や金融の変調が日本の株価も振り回し始めていますが、これも本格化する前に私が予測し、メルマガでは指摘済みです。
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今回は、以上になります。
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