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2013年4月12日(金) 日銀の「超金融緩和」の要点と今後の円相場の見通しについて(下)

  • 投稿日:2013年4月12日

こんにちは。Dataと小勝負です。

今回は4月4日に突如発表されたばかりの「日銀の超金融緩和策」後の、日本と世界の未来を、ご一緒に少し考えてみましょう。人によってはややショッキングでしょうし、他に人にとってはチャンス拡大でしょう。元々、経済・金融と投資の世界は、そういう関係です。

これからどうなりそうか? 円安傾向がよりはっきりして来ました。
日銀が4月2日に発表した3月の資金供給量(マネタリーベース、月中平均)は、前年同月に比べ19.8%増の134兆7,413億円と、3カ月ぶりに過去最高を更新しました。前年実績を上回るのは11カ月連続です。日銀が金融緩和を通じて市場への豊富な資金供給を継続しているためです。国債償還の結果、日銀の当座預金が増えたことも、理由です。経験則としては、お金が増えた分、日本円の価値は下落傾向です(貨幣数量説)。

2013年4月5日の日経夕刊総合2面の「ウォール街ラウンドアップ 壮大な実験の行く末」には、興味深い記述がありましたので、要点をご紹介します。「ウォール街ラウンドアップ」は、中身が濃い最新のニュースが多く、お勧めです。

「中央銀行として今回ほど実験的な試みはない」。米債券運用最大手ピムコのモハメド・エラリアン最高経営責任者(CEO)が米テレビに語った。世界の金融政策に精通したプロでさえ、驚きの表情は隠せません。

4日のニューヨーク市場は、日銀の黒田新体制が打ち出した未曽有の金融緩和の話題で持ちきりだった。ダウ工業株30種平均も反発。日銀の金融緩和でカネ余り相場が続くとの期待が高まった。名目で見た経済規模で日本は米国の約3分の1に過ぎません。これに対し日銀が表明した資産の購入規模は、米連邦準備理事会(FRB)の量的緩和の7割超に達します。

「むしろ日銀は金利のコントロール能力を失う可能性が高い」など、海外勢が日本の将来に厳しい見方をしているのは事実だ。著名な株式評論家のジム・クレイマー氏は「人口減少が続き、将来の成長に向けた土台の脆さを隠せない日本。米国の後を追うようにどんなに量的緩和のアクセルをふかしても、長期的な成長の展望は見えない」という意見です。

「豊島逸夫の金のつぶやき」では、『緩和競争で米を急追 円、2年後120円「回帰」も』という、興味深い記事がありました。

今や、日米金融当局の「量的緩和競争」の様相が強まり、相対的に多くの通貨を供給した国の通貨が安くなる、という状況です。量的緩和競争は、日米両国のマネタリーベースを比較すると一目瞭然です。

その2年間に、FRBの方は「量的緩和終了」への出口を模索する事になりそうです。米国の景気や雇用情勢、インフレ率などによっては、マネタリーベース増加ペースの減速、あるいは停止、その先には減少への転換も視野に入ってきそうです。マネタリーベースで日本が米国を急追、場合によっては、追い抜く可能性さえ否定できないのです。これは、ドル円市場の「構造改革」を意味します。

リーマン・ショック後、ドル円相場は1ドル120円台から70円台まで円高が進行しました。その主因の一つが、米国の強力な量的緩和による米ドル通貨価値の希薄化(ドル安)でした。しかし、今後2年間は、円価値の希薄化(円安)が加速しそうです。

まずは100円への道程が現実的に見えてきた状況です。さらに、FRB出口模索の過程に入り「ドル安の時代」から「ドル高の時代」にシフトしつつあります。「黒田日銀発の円安と、FRB発のドル高の共振現象により、2年後に米国量的緩和発動前の120円台に戻っても不思議はなかろう」というのが、豊島氏の結論です。

他の報道を見ても、「当面の円安傾向は加速、100円(以上の)円安ドル高になるだろう」との表現で、ほぼ一致しています。「1ドル300円以上の円暴落」を予想する方は、ごく少数です。相対的なドル高傾向が明確化し、今後のインフレ・金利上昇の可能性もあるため、金相場は弱含みです。

今後の国内金利の見通しですが、「短期的には低下するが、中長期的には不安定」と見られています。住宅ローンなどを有利な条件で借り換えたい方にとっては、今年はとても大切な年になりそうです。気になる方は、積極的に動く事を、お勧めします。

また、外貨で投資をご検討中の方にとっても、今後の増税やインフレの損失を埋め合わせるという点でも、重要な時期が続きそうです。


今回は、以上になります。

【※】当ブログ記事は、AOIA 株式会社のスタッフが個人的予測に基づき作成した資料であり、金融商品取引法に基づく開示資料ではありません。当資料は、あくまでもAOIA株式会社のスタッフが個人的予測に基づき作成した資料であり、その正確性・完全性を保証するものではありません。当資料中に記載している内容、数値、図表、意見等は資料作成時点のものであり、今後予告なく変更することがあります。当資料中のいかなる内容も将来の投資収益を示唆ないし保証するものではありません。当資料をもとにお客様が金融商品取引行為を行われた場合、金利、通貨の価値、金融商品市場における相場その他の指標に係る変動を直接の原因として生じる利益あるいは損失は、すべてお客様に帰属します。


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