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2013年3月12日(水) 中国経済のバブルが崩壊すると、何が起こりそうか?(前半)

  • 投稿日:2014年3月12日

こんにちは、AOIAフェローのDataと小勝負です。

昨年夏に私は双子の大型メルマガで中国経済について幅広く取り上げ、その時点では「中国経済のハードランディング(急失速)は当分ないよ♪」と書けましたが、今年はそう楽観できません。

空き部屋を作り過ぎたこの「人類史上最大の土建国家」は、「理財商品」という本来ハイリスク・ハイリターンの私募債の様な金融商品経由で、100兆円規模の資金を民間からかき集め、都市建設・不動産投資の過熱という「内需拡大」を強引に進めて来ましたが、そろそろ息切れ気味です。

2014年3月12日(水) 「読めば明日の力になる 個人投資家の世界の経済・金融研究日記」

中国指導部が2014年の経済成長率目標を引き下げなかったことで、同国の21兆ドル(約2150兆円)の債務がさらに膨らむとの観測が高まっている。

やはり金融界の異変の発火点はバブル経済のシンボルだった「煤老板」だ。

「メイラオバン」と発音する石炭成金の事だ。山西省の聯盛能源集団など炭鉱会社の発行した高金利の金融商品である「理財商品」が一月末から二月にかけ、二件連続して償還不能(デフォルト)寸前となり、購入者による取り付け騒ぎが広がりかけた。

慌てた政府の介入とおそらく資金援助によって、なんとか元本保証で救われたものの、この二件は江蘇省などで昨年起きた理財商品破綻とは重みがまったく異なる。
理財商品は玉石混淆で発行主体の規模、信用力から組成、販売する金融機関のレベルもピンキリだ。

これまでのデフォルト案件は地方の正体不明の投資会社の商品にすぎなかった。

だが、今年になってからほとんどデフォルトに陥った二件は中国工商銀行、中国建設銀行という中国を代表する巨大銀行が販売窓口になった商品だった。

庶民も「大手銀の販売するものなら」という安心感で買っていた。

それがデフォルト間際になったとは理財商品の劣化が確実に進んでいることを示すが、購入者の多数派は驚くべき事にいまでも「政府と売り手の金融機関が元本と利払いを保証して当然」と、思い込んでいるのだ。何かがずれている。

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今年、償還を迎える理財商品はトータルで四兆元(六十八兆円)と試算されているが、償還前でも不安が高まれば購入者は金融機関に押しかけ、払い戻しを要求するだろう。

理財商品の発行総額はわかっているだけで、九兆元(百五十三兆円)といわれるが「この調子では数年後には数倍にまで巨大化しそう」との欧米大手金融機関の指摘もある。

いったん償還(返済)不能の嵐が起きれば、本来なら支払い能力のあった発行体でも市場から資金を調達できなくなり、デフォルトに陥りかねない。危機とはそういうものだ。

二〇〇八年のリーマンショック直後に世界の名だたる金融機関ですら市場から資金が取れず、中央銀行からの融資を受けざるを得なかったことを思い出せば、これから中国で起きるかもしれない負の連鎖の規模と深刻さは、察しがつくだろう。
もはや中国経済のバブル崩壊が起きるかどうかを議論している状況ではないのかもしれない。

弊社AOIAの代表は、「2008年のリーマン・ショックの小型版が中国で現在起こりかけていて、理財商品のデフォルト(債務不履行)騒ぎはこれから何度も起こるだろう」と、話している。

これから考えなければならないのは、バブル崩壊後、中国経済と世界経済にどんなことが起きそうかである。

バブル崩壊の影響は金融、企業、消費の三つに大きく分けられるだろう。

中でも複雑な影響を広げそうなのが金融分野だ。理財商品のデフォルトが拡大すれば、まずは販売した銀行やノンバンクなどに購入者が押しかける。資本力の弱いノンバンクはその時点で閉鎖、倒産の憂き目にあうだろう。

もともと集めた資金の投資先はバブル経済の元凶であるインフラ関係で、投資リターンはあまり期待できない。

理財商品の償還のために次の理財商品を発行するという「膨張型ロールオーバー」でつじつまが合っていたのだから、その連鎖が切れればひとたまりもない。簡単に言いかえると、サラ金生活がいよいよ破たんしかかっているという事だ。

だが、資本力があり、当面の償還が可能な大手銀行は発行元が破綻して資金が返ってこなくても、信用上、自己資金で個人に返済するだろう。だが、取り扱ったすべての理財商品の償還に応じれば、もちろん巨大銀行といえども資金難に陥る。

世界最大級の時価総額、資金量を持つ中国工商銀行、中国建設銀行など四大商業銀行が流動性(資金繰り)の危機となれば、中国の金融システム全体のリスクとなり、当然、政府が対応せざるを得ない。

その場合、中国人民銀行が大手銀行への大規模な資金供給を実施し、さらに利下げに踏み切るだろう。

ここまでは当たり前だが、中国の大手銀行が国際金融システムに組み込まれている以上、次は自己資本比率が問題となる。すなわち資本増強が不可避となるが、誰も理財商品の償還でつぶれかけた銀行に出資するはずがない。政府が資本増強に応じるしか道はないだろう。

日本で最大の機関投資家といわれた農林中央金庫が外債などの運用実績がマイナスとなり、経営危機に直面した時には、一兆円強の資本増強に全国の農協が応じて何とか危機を乗り越えた。

農林中金よりもはるかに経営規模の大きな中国四大国有商業銀行の経営不安を一掃する資本増強となれば、各行とも少なくとも五兆~十兆円は必要だろう。

四行合計で二十兆円超といった規模だ。

他の銀行や理財商品の購入者でもあった保険会社などの資本増強なども含めれば、中国は年間の財政支出の四~五分の一といった規模の資金が必要になる。
しかし、話はここで終わらない。

実は日米の為替や金利にも影響が及ぶ「大きな流れ」が新たに発生し、世界の経済と投資環境の波乱要因になりかねないのだ。

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今回は、以上になります。

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