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2013年2月27日(水)補正予算込みだと新規発行額が急増中の日本国債に、いま何が起こっているのか?(中)

  • 投稿日:2013年2月27日

こんにちは、実は投資よりも日本や世界主要国の経済の方が関心があるかもしれない、AOIAフェロー(調査員)のDataと小勝負です。あなたと同様に私も、日本経済は中国経済や米国経済並みに、とても関心があります。長期的な投資で成功するには、為替やインフレ率、金利などが分かる必要があり、それには日本と世界の経済・金融・政治などに強い関心がある方が、相当有利です。

投資の世界は、別にあなたがイメージするほど特殊な世界ではありません。

「読めば資産形成の力になる 個人投資家の世界の経済・金融研究日記」

2013年2月27日(水) by Dataと小勝負(AOIAフェロー)

日本国債には、制度面のリスクもあります。銀行の国際団体である銀行監督委員会が「先進国国債の信用リスクはゼロ」と決めて来ましたが、先進国であるはずのギリシャは昨年銀行が保有する国債で、予定通りの元利払いが出来なかったのです!

長期的に銀行の経営面から国債のリスク(資産としてのマイナス評価)が見直される可能性は、ゼロではないでしょう。

現在の外国人投資家は、日銀によって短期の利回りが固定されるのに対し、長期の利回りは上昇するはずだと予測し、利回り曲線の傾斜が長期になるほど急になる(長期の国債ほど金利が急上昇する)「スティープ化」を前提として、儲かりそうな取引を特に熱心に行っています。

メリルリンチ日本証券の藤田昇悟チーフ債券ストラテジストは、「利回り曲線から明らかになりつつあるのは、日本が何とかデフレから脱却すれば、影響を受けるのは10年物かそれ以上の年限の国債だということだ。脱却できなければ財政規律の欠如(財政悪化の表面化)が理由となり、利回り曲線はいずれにしてもスティープ化する(長期の国債ほど急激に金利が上昇する)だろう」と、指摘しています。

「アベノミクス」が目指すインフレ年率2%の実現は、16年度以降か?

ただ現段階では、多くのアナリスト(≒金融・投資分析の専門家 投資先や金融商品の評価や投資の可否の判断などを行う人)は、インフレが日本の(国債の)実質金利を早期に低下させる事は、疑問視しています。安倍首相の成長目標によって、1997年から物価を考慮した名目国内総生産(GDP)が、年平均0.7%もの縮小を続けて来た日本経済が大転換するとの期待感も、あるにはありますが・・・。

金融情報会社QUICKが行った債券市場参加者に対する直近の調査では、予定されている消費増税の影響を除いて2%のインフレが実現するのは、「2016年度かそれ以降」との回答は、実に72%にも達しています。実は、ロイターのニュースサイトでも、日本の主要企業を対象にアンケート調査を行ったところ、似たような結果です。

出所:「ロイター企業調査:アベノミクス効果薄く、賃上げ「前向き」1割」

http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPTYE91J00Q20130220?sp=true

ピムコジャパンの正直知哉ポートフォリオ・マネジャーは「人口の減少傾向で潜在的な経済成長率がゼロに近く、そこから更に低下する可能性さえある国で、2%というインフレ目標がどれほどの説得力を持ち得るだろうか?」と、疑問視しています。

同氏は「この目標を持続可能な方法で実現するには、今よりもはるかに積極的な金融緩和が不可欠だが、政府は(産業の規制緩和などの)構造政策も実行する必要がある」とも、指摘しています。

一部の海外ヘッジファンド(≒短期的な利益の獲得を狙う複雑な投資が得意なファンド)は、日本の長期国債の利回りが昨年のスペインやイタリア並みの6~7%にまで急上昇すると予想し、権利行使価格の高いオプションを買い続けるとみられるものの、幸いその勢いは1年前よりは低下しています。

モルガン・スタンレーMUFG証券のレー・ゴック・ニャン金利ストラテジストによると、「日本の『破産』シナリオはもう一般的ではない」との事です。

では本当に、私達はひと安心して良いのでしょうか? 実はそうでもないのです。

長期国債の需給バランス悪化による金利上昇圧力はもちろんですが、それ以外にもいろいろな「負担」や「リスク」が、今年に入ってから表面化しつつあるのです。次回はそれについて触れた後に、対策を一緒に考えてみましょう。

【※】当ブログ記事は、AOIA 株式会社のスタッフが個人的予測に基づき作成した資料であり、金融商品取引法に基づく開示資料ではありません。当資料は、あくまでもAOIA株式会社のスタッフが個人的予測に基づき作成した資料であり、その正確性・完全性を保証するものではありません。当資料中に記載している内容、数値、図表、意見等は資料作成時点のものであり、今後予告なく変更することがあります。当資料中のいかなる内容も将来の投資収益を示唆ないし保証するものではありません。当資料をもとにお客様が金融商品取引行為を行われた場合、金利、通貨の価値、金融商品市場における相場その他の指標に係る変動を直接の原因として生じる利益あるいは損失は、すべてお客様に帰属します。


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