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英ポンド・英国債の今後の見通しについて 最近の英国・欧州の経済情勢と英ポンド・英国債の今後のリスクについて その6

  • 投稿日:2012年8月29日

「読めば明日の力になる 個人投資家の世界の経済・金融研究日記」

2012829日(水)by Dataと小勝負(AOIAアナリスト)

こんにちは。Dataと小勝負です。本シリーズに長らくお付き合いいただき、誠にありがとうございます。私自身、「年内に一度は欧州と英国をテーマにまとまったものを書きたい」と以前から考えていて、丁度良いタイミングでブログの作成も主要業務となり、結構自由に書かせて頂いております。「資産運用」や「資産形成」の世界は、結構奥が深いです。

これ以上詳しい話になると、私よりも弊社AOIA代表の中田裕氏の方が適任ですが、

私にも英国が置かれたそれほど容易ではない状況くらいは、分かります。

個人的には、英ポンドと英国債の下落リスクが気になり、深入りはお勧めしません。

まずは、私も愛用している「世界経済のネタ帳」のデータを、ご紹介いたします。

イギリスの財政収支(GDP)の推移(19802012)ほぼ赤字が慢性化し、近年悪化傾向。過去4年間のそれは、GDP比で概ねマイナス8~10%に達します。

出所:世界経済のネタ帳 出典: IMF – World Economic Outlook Databases(20124月版)

イギリスの財政収支(対GDP比)の推移(1980~2012年)

イギリスの経常収支をみると、これまた概ねGDP比マイナス2%前後の赤字が、慢性化していています。金融業の弱体化で、今後は更に悪化するリスクもありそうです。

出所:世界経済のネタ帳 出典: IMF – World Economic Outlook Databases(20124月版)

イギリスの経常収支(対GDP比)の推移(1980~2012年)

単位:(%) 出所:世界経済のネタ帳

出典: IMF – World Economic Outlook Databases(20124月版)


英国の10年物国債金利は、2011年初めの4%弱から、最近は1%台後半まで急落しました。

出所:国際投信投資顧問のホームページ URLはこちらです

http://www.kokusai-am.co.jp/fncj004/mktInfoDetail.do?type=2

その一方で、英国のインフレ率はジワリと上昇中で、実質金利は既にマイナスです。

英国のインフレ率は、2010年は3.34%、2011年は4.45%に達し、2012年も2.43%と予想されています。※出所:世界経済のネタ帳 情報源はIMF – World Economic Outlook Databases(20124月版)


国債も含めて債券は、金利が上昇すると価格が下落する為、保有者は損をします。

その時は、そう遠くはないかも知れません。


英ポンドの相場を考える際に参考になりそうなニュースがあります。

出所:日経ビジネス 201282039ページ

2010年の主な欧州連合(EU)加盟国の単位労働費用(2000年は100)。

※単位労働費用とは、一定の製品やサービスを生み出すのに必要なコストの事で、労働者の報酬をGDPで割って算出します。他の国よりも上昇率が高過ぎると、貿易面の国際競争力が急低下しがちで、長期的には為替相場の変動で解決される可能性があります。

ドイツ 105.8 ※相対的な人件費安もあり、ドイツ製造業の競争力は抜群です。

英国 122.2

英ポンドは確かに金融危機以降に25%ほど下落し割高感は薄れていますが、経済のマイナス成長、今後苦戦が予想される貿易・投資動向、主力産業の金融業が直面する試練、実質マイナス金利となった危険な英国債バブルが今後崩壊する可能性などを考えると、英ポンドが中長期的に更に下落するリスクは、決して低くはないと、私は考えます。

フランス 122.7

スペイン 129.4

イタリア 131.4

ギリシャ 137.2


2010年以降のポンドの対日本円レートの下落率は1割程度と中途半端で、更なる下落リスクがありそうです。

米ゴールドマン・サックス・アセット・マネジメントのグラフで、ご確認いただけます。

私も愛用していて、登録不要、いつでも無料で使えます。以下がURLです。

http://www.kabumap.com/servlets/Query?SRC=gsam/chart


これではさすがに、英ポンドと英国債の長期保有には、多少のリスクを感じます。


本シリーズのご感想はいかがでしたか? 私自身も、結構勉強になりました。


今回は、以上になります。


今後とも、意欲作の発表を続ける予定ですので、お楽しみに。


【※】当ブログ記事は、AOIA 株式会社のスタッフが個人的予測に基づき作成した資料であり、金融商品取引法に基づく開示資料ではありません。当資料は、飽く迄もAOIA株式会社のスタッフが個人的予測に基づき作成した資料であり、その正確性・完全性を保証するものではありません。当資料中に記載している内容、数値、図表、意見等は資料作成時点のものであり、今後予告なく変更することがあります。当資料中のいかなる内容も将来の投資収益を示唆ないし保証するものではありません。当資料をもとにお客様が金融商品取引行為を行われた場合、金利、通貨の価値、金融商品市場における相場その他の指標に係る変動を直接の原因として生じる利益あるいは損失は、すべてお客様に帰属します。


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