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2012年12月31日(月) 専門家に資産運用を任せる「ラップ口座」の課題と、より小口で手軽に時にはかなりの好成績が期待できる、シンプルな投資方法とは? その1

  • 投稿日:2012年12月31日

こんにちは、Dataと小勝負(出たとこ勝負)です。あなたは「手軽で好成績な資産運用をしたいので、そういったものに慣れた専門家に、お金を預けてみようかな?」と、考えた事はありませんか?

試しにネットで探してみると、割とよく目にする名前で、「(ファンド)ラップ口座」なるものがあります。中には、香港辺りを拠点にして、「海外投資を私に任せればこんなに有利」といった広告を出している所も、結構あります。実は私も、この仕事をする前に多少は興味を持った時期もありましたが、いまではもっと良い方法がある事が分かるようになりました。では、何が課題なのでしょうか?

「読めば資産形成の力になる 個人投資家の世界の経済・金融研究日記」

2012年12月31日(月) by Dataと小勝負(AOIAコラムニスト)

専門家に資産運用を任せる「ラップ口座」は、本当に有利な運用方法か?

年金基金などの機関投資家は、巨額の資金運用を投資顧問会社や生命保険会社、信託銀行などに任せるのが一般的ですね。しかしその多くは、この世界で見習い中の私から見ても、成績がそれほど良くない銘柄や投信に巨額資金を預けているところが、結構あります。

年金などの運用難の主な原因のひとつは、運用が下手だからです。

多くの個人投資家の間では、『ラップ口座「SMA」(セパレート・マネジメント・アカウント)』を使って、資金運用を証券会社や信託銀行などに一任するケースが、人気です。

ラップ口座とは、証券会社や信託銀行などの金融機関が、個人投資家と投資顧問契約(投資一任契約)を結び、投資家と相談して決めた投資方針に沿って、投資家の資金を国内外の株式や債券、投資信託、商品、ヘッジファンドなどで運用・管理する業務のことで、SMAもラップ口座とほぼ同じ意味に使われています。

証券会社では以前、顧客とセールスマンの間で、一任勘定による売買が行われたことがありました。しかし、セールスマンが手数料を稼ぐため、異常なほど頻繁に売買を繰り返して顧客に損失を与えたり、「任せていただいた」「任せるといった覚えはない」というトラブルに発展するケースが頻発し、損失補填事件を機に、証券会社での一任勘定の売買は1991年に禁止され、金融庁に登録した投資顧問会社だけに、一任勘定が認められました。

証券会社による投資顧問業務参入と株式売買手数料の自由化を受けて、1999年10月から証券会社による一任勘定取引(ラップ口座)が形式上、解禁されることになりました。

しかし、膨大な自己売買の記録を書面で顧客に開示しなければならなかったために、事務負担が重く、参入する証券会社は限られていました。

そこで2004年4月からは、ラップ口座に書面開示の義務を撤廃したことにより、ラップ口座が全面的に解禁される形となり、ラップ口座が普及中です。

ラップとは英語の「Wrap(包む)」という言葉から来ています。投資家が証券会社を通して株式や投資信託、債券などを売買する際には、その都度、売買手数料を支払わなければなりません。しかし、このラップ口座を利用すれば、運用資産の額に応じて年間一定の手数料を支払うだけで、売買のたびに手数料を支払う必要がありません。各種の売買手数料を年間の手数料の中に含む(包む)という意味で、「ラップ」と呼ばれているのです。

ラップ口座を利用するためには、比較的まとまった運用資金が必要です。かつては最低でも数億円という資金が必要とされた時期もありますが、最近ではそれがどんどん引き下げられ1000万~5000万円というケースが多くなっています。

ラップ口座・SMAというサービスを提供しているのは、証券会社や証券会社系投資顧問会社、信託銀行など、結構あります。このうち、契約件数と契約残高が多いベスト3は、(1)大和証券、(2)三井住友信託銀行、(3)野村証券です。

ラップ口座を利用する場合、一般に次のような手順とメニューによって行われます。

まず、ラップ口座を提供する金融機関が、顧客の投資経験や投資方針、リスク許容度などを聞きます。その上で運用コースを提案します。

運用コースには安全型、積極型、その中間型などがあります。運用対象となるのは、株式や債券、投資信託、ヘッジファンド、商品、不動産などがありますが、運用コースによって、どの金融商品の比率を高めるかが異なります。積極型は株式の比率が高く、安全型は債券の比率が高くなるのが一般的です。

顧客の合意を得たら投資一任勘定契約を結びます。顧客から預かった資金を金融機関が顧客との間で取り決めた運用方針(運用コース)に従って運用し、四半期あるいは半年ごとに運用の成果を報告します。時には投資方針の見直しなども行われます。

なお、手数料には「固定報酬型」と「成功報酬型」、あるいはそのミックス型もありますが、どのタイプの手数料とするかは、顧客が契約時に決めることになっています。

手数料は、ラップ口座・SMAを取り扱っている金融機関によって異なっています。

結局ラップ口座のトータルコストは、ラップ料金+個々のファンドの継続コストという事になり、多く場合、トータルコストは、年2~3%程度はかかり、重い負担です。特に、成功報酬型の手数料が高めです。

余裕資金は豊富に持っているが、運用するノウハウや時間がないという資産家、高額所得者などには、適したサービスかもしれません。しかし、プロが運用するからといって、素人よりはるかに高い運用成果を上げるとは限りません。

実際、プロが運用しているはず国内投信の多くが、運用すればするほど損失が拡大するお粗末なものです。金融先進国米国などの運用のプロのはずのヘッジファンドの多くでさえもが、米国の株価指数よりも低めの運用結果しか出せない事が、現在米国金融界では問題視され、日経新聞も含めた各種専門メディアで関連ニュースが多数報道されています。

その結果、年金基金がプロの運用会社(投資顧問会社や保険会社、信託銀行など)に、資金運用を任せているにもかかわらず、損失発生が絶えない、という現実があります。

株式相場全体が低迷している時には、株式投資信託の平均的な運用成績も悪化するのが一般的です。

しかも、運用成績が悪くて運用資産が元本割れしても、その責任を取ってくれる(損失を補填してくれる、手数料をまけてくれる)わけでは、決してありません。投資顧問会社などが顧客の損失を補填することは、法律で禁止されているからです。

金融機関が運用に失敗して損失が発生しても、それが投資方針に違反した運用の結果でないかぎり、顧客はそれを受け入れるしかありません。しかも課題はそれだけではないのです。特に海外投資版では、あまり知られていない課題も、一部にはあります。これについては社長の中田裕氏が、結構知っています。

今回は、以上になります。

次回は、専門家に資金運用を任せる「ラップ口座」の課題について、更に深堀りします。

【※】当ブログ記事は、AOIA 株式会社のスタッフが個人的予測に基づき作成した資料であり、金融商品取引法に基づく開示資料ではありません。当資料は、あくまでもAOIA株式会社のスタッフが個人的予測に基づき作成した資料であり、その正確性・完全性を保証するものではありません。当資料中に記載している内容、数値、図表、意見等は資料作成時点のものであり、今後予告なく変更することがあります。当資料中のいかなる内容も将来の投資収益を示唆ないし保証するものではありません。当資料をもとにお客様が金融商品取引行為を行われた場合、金利、通貨の価値、金融商品市場における相場その他の指標に係る変動を直接の原因として生じる利益あるいは損失は、すべてお客様に帰属します。


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