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2012年11月14日(水) ロシア経済の深刻な課題の「人口・健康問題」を、「選択」ではどの様に書いているか?

  • 投稿日:2012年11月14日

「読めば資産形成の力になる 個人投資家の世界の経済・金融研究日記」

2012年11月14日(水) by Dataと小勝負(AOIAアナリスト)

こんにちは。諺(ことわざ)も結構好きな、Dataと小勝負です。

あなたは、「火の無い所に煙は立たぬ」という諺を、ご存知かもしれませんね。

では、「ロシアはロシア」という諺は、ご存知でしょうか?

この国はサンクトペテルブルクなどの大都市を見ると、確かにヨーロッパの大国に見える時があります。しかしそれは幻想で、実はロシアは良くも悪くも別の国だという意味ですが、現在もそれは当てはまるようです。

個人的にはロシアルーブルには、あまり魅力を感じません。ロシア経済は極度に資源・エネルギーに依存していて賄賂等の汚職が多過ぎ、政治が企業の経営や再編などに関与し過ぎるという課題以外にも、かなり根深い弱点を抱えていて、当分それは解決の目処さえ立っていないからです。

それでは、本論に入ります。

主な情報源は「選択」2012年11月号30・31ページの記事です。

「今年九月八、九日両日のアジア太平洋経済協力(APEC)首脳会議を無事に開催できてメンツを保てたが、会場整備はロシアの力だけではできなかった」と、ウラジオストクの担当者は漏らしました。六千億ルーブルもの巨費を投じたインフラ整備を現場で行ったのは、中央アジア諸国、中国、北朝鮮の労働者だったからです。

ロシアの人口減少は、止まりません。新興大国BRICs諸国のメンバーだと胸を張りながら、人口減少が成長の足を引っ張り続けているのが、ロシアの現実です。

世界保健機関(WHO)の調査によると二〇一〇年の出生率は一・四に過ぎず、全加盟国(百九十三カ国)中、百六十七位に過ぎません。当然、人口維持に必要な二・一には遠く及ばず、ロシア人は年々老いては減って行くばかりです。

ロシアの問題点は、欧州先進国並みに低い出生率と、アフリカの開発途上国並みに高い死亡率にあります。これでは人口が増えるはずは、ありません・・・・。

・・・・しかもこの国は意外と移民受け入れにも消極的で、「旧ソ連構成国などからの一時的な出稼ぎならまあ良いか」という姿勢が、今でも濃厚です。

WHO調査によると、ロシアの人口一千人当たりの成人死亡率は、何と二百七十三人と非常に多く、ガーナと並んで世界ワースト五十位です。

この結果、ロシアの労働人口は政府が考える「二〇二五年までに一千百万人減少」というシナリオより、急速に悪化すると予想されている状況です。

一九九一年以降のロシアの平均寿命は乱高下を繰り返して来ましたが、その間に経済協力開発機構(OECD)加盟国の平均寿命は、一貫して伸び続けています。

特に問題となっているのは、男性の短命ぶりです。男性の平均寿命は六十三歳に過ぎず、日米などが加盟する先進国クラブ、OECD加盟国平均の七十七・三歳より、何とおよそ十四歳も低い有様です。

女性は七十四・九歳とまだ健闘していますが、OECD加盟国の平均値八十二・八歳よりは、八歳も低いのです。しかもロシアの平均寿命の男女差は世界一大きく、特に女性の老後は厳しいものがありそうです。

男性の短命化の主な原因は、心血管疾患と感染症が多過ぎるためです。

原因は案の定、アルコールや塩分・脂肪分の多い食事にあります。アルコール度数四十度以上のウォッカを飲み続ける結果、毎年六十万人が早死にしていると、推定されます。

・・・私達は普段はつい忘れがちですが、アルコール中毒も立派な「死に至る病」です。

ロシアでは感染症も無視できません。HIV感染者は最新のデータによると、累積報告患者数だけでも四十万人余りで、実際にはこの十倍の患者がいるとみられています。

同国の新規結核感染者はソ連崩壊後に増加に転じて、二〇〇七年は年間十万人を超えました。この感染率は「先進国中最悪」とされる日本の四倍に達しています。これ以外にも、ジフテリアや急性腸炎といった、ある程度予防可能な感染症が野放しになっているのが、現状です。

最大の問題は医療体制です

WHO(世界保健機関)の調査によれば、ロシアの医療充実度は百三十位に過ぎず、下から数えた方がはるかに早いのです。

しかし、巨大すぎる国土が、国民を苦しめています。都市部以外では医療機関にたどり着くまでに一日以上かかることも、稀ではないのです・・・・。これでは通えません。

さらに困った事に、ロシアの医療体制は所得格差に応じた二極分化が、目立ちます。

「何名かのHIV感染者が管轄区域にいるが、実際には何もできずに放置している状態だ」

極東のある村の医師は残念そうに語りました。通院はもちろん投薬さえ、ままならないのです。患者の一人は医療機関から四百キロも離れた場所に住んでいて、エイズ発症を抑える薬が進歩したとはいえ、渡せないのでは手の施しようがないのです。

・・・・郵便さえまともに届かない地域があるという事でしょうね・・・。これでは確かに、先進国とは言えそうにはありません。

これでは長生きをしろという方が、難しい話でしょう。案の定、プーチン大統領は最優先課題の一つとして保健医療改革を掲げていますが、成果はあまり期待できそうにはありません・・・。自殺は日本並みで、殺人は三十倍、交通事故死は十倍と極めて高いのです。

世界最大の消費国とも言われる麻薬の問題も相当深刻で、政府は常習者を二百五十万人と推定しています。最近は中央アジアから流入するヘロインに加えて、特に若者の間で「クロコダイル」といわれる更に危険な合成麻薬が、蔓延しています。ヘロイン中毒患者が死に至る期間は平均五年ですが、この合成麻薬の場合わずか一年で若者達の命を奪うのです。

・・・・これでは、賄賂などの汚職の問題やエネルギー価格の下落が無くても、ロシアが安定した経済成長を続けることは、確かに困難でしょう。人口面から考えると、アセアン諸国や中南米諸国、トルコなどの方が、より成長力がありそうです。

今回は、以上になります。

次回は、最近の中国と日本の経済について、書いてみようと思います。

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