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強気と弱気1

  • 投稿日:2010年4月27日

株価の堅調は一般的には好ましい状況ですが、これから先の見方は強気、弱気が交錯しています。WSJ、バロンズに両極端な記事が同日掲載されていました。以下抜粋です。

 

あらゆる指標が米国株の上昇を示唆=テクニカルアナリスト (WSJ)

ギリシャ危機も失業率の上昇も気にすることはない。株式市場に内在する兆候をひたすら追っているテクニカルアナリストによると、あらゆる指標が先行き相場のさらなる上昇を示唆している。

 それらテクニカルアナリストは、株式需給の動向を基に相場予測を行っているが、現在の株価ラリーには市場をさらに押し上げる十分な強さと勢いがあると述べる。

 米株式調査会社ローリー・リサーチのポール・デズモンド社長は「売り手が売り浴びせを始めると、とたんに買い手がバンバン買い向かってくるといった状態だ」と述べる。

 

 デズモンド社長は、2000年や07年のときのように、強気市場がいずれ崩壊する可能性を懸念しつつも、当面はさらなる上昇を予測する。株価が急騰し、最終的に頭打ちになる直前には「投機的上昇に陥りやすい。純粋な弾み買いだ」とデズモンド社長は述べる。厳密に言うと、過熱の兆しが至る所に見られる。

 まず、値上がり銘柄数は、値下がり銘柄数を着実に上回っている。また、米調査・投資顧問会社ネッド・デイビス研究所によると、52週間高値で取引されている米国株の割合は最近40%を超え、1982年以来の高水準となっている。

 さらに重要なのは、上昇基調は相場の広範囲に及び、減速の兆しを見せていないことだ。強気相場が終わりに近づくと、比較的軟調な銘柄群が値下がりし始める。通常、まっ先に下がり始めるのが小型株と景気敏感株だ。

 それらの株価は年初に値下がりを見せ、強気市場の行き詰まりに対する警戒感が広まった。だが、2月に入ると小型株や半導体銘柄などが再び反発し始め、ダウ工業株平均を上回る勢いで上昇している。2月8日以降のダウ平均の上昇率は13%であるのに対して、小型株のラッセル2000指標の上昇率は27%となっている。

 ダウ平均の23日の終値は11204.28ドルとなり、週間平均が前週を上回るのは過去11週間で10回目となった。ダウ平均は09年の底値と比較して4657ドル、71%増となったが、07年に付けた最高値の14164.53ドルと比較すると依然2960.25ドルも下回っている。

 米証券会社ミラー・タバックの主席テクニカル・マーケット・アナリスト、フィル・ロス氏は「市場が持続的な下降局面に入る兆しは見られない」と述べる。

 だが、ロス氏は、一時的な後退局面に入る可能性はいつでもあり得ると話す。実際、同氏は数週間中にそうなることを予測している。相場がこれほど上昇した後は、通常トレーダーが利益確定売りを始めるからだ。だが、それも長くは続かないと同氏は述べる。「わたしはトレンドに突き動かされている。つまり、上昇トレンドだ」(ロス氏)

 

 もちろん、誰もが市場先行きに楽観的なわけではない。一部のファンダメンタルズ(経済の基礎的諸条件)を重視するアナリストは、株価と企業業績とを比較して、株価は企業業績に見合った水準を上回る勢いで上昇していると懸念を示している。また、テクニカルアナリストの手法を時代遅れだと指摘する向きもある。

 このほか、楽観的な見方が広まり過ぎだと懸念する投資家もいる。誰もが強気の相場では、誰もが資金を既に株式相場に投入していると考えられる。そうなると、やがて株を買い増し、相場を押し上げるだけの資金が市場に不足し、相場下落の危険性が高まることになる。

 だが、ローリー・リサーチのデズモンド社長は、たとえそうだとしても、指標は通常、過熱感が衰え始めた後も上昇し続けるという。

 軟調銘柄が値下がりし、52週高値を更新する銘柄の割合が減少し始めたとしても、株価の指標が頭打ちになるまでには1年近くかかる可能性があるという。現在までのところ、そうした初期の警戒の兆しはまだ見られていない。

 ミラー・タバックのロス氏は、行き過ぎた楽観主義の兆しを測る指標として投資のヘッジ手法に注目している。

 

 トレーダーは、通常であれば「プット」オプションを購入することで、市場が急落してもあらかじめ指定した価格で売れるよう投資をヘッジする。一方、楽観し過ぎている場合には、ヘッジすることなど考えもしないという。足元の投資家の動きを見てみると、指数のオプションの購入によってヘッジを取る動きが継続しており、行き過ぎた楽観主義の兆しは見られない。

 相場の強さの重要な理由の1つに、金融システムのあちこちに行き場を求める低金利資金があふれていることが挙げられる。それらすべてを生産的な用途に投資できないため、多くが株式市場に流れ込む。

 低金利の継続を後押ししているのは、米連邦準備理事会(FRB)による記録的な低金利政策と依然として低水準で推移する市場金利だ。

 市場金利のベンチマークとなるのが、多くの住宅ローン金利に影響を与える10年物国債の利回りだ。10年物国債利回りが最近4%に達したとき、市場資金の収縮と株価への打撃が警戒されたが、利回りはその後再び下がり、警戒感は解消された。23日の利回りは3.81%となっている。

 アナリストが注視しているもう一つの指標が、過去50日平均株価を上回る銘柄の割合だ。値上がり銘柄が多ければ、それら株価は直近の平均水準を上回っていることを意味するため、相場の広範な強さを示す兆しとなる。

 ネッド・デイビス研究所の主席投資ストラテジスト、ティム・ヘイズ氏は、現在米国株の約85%が過去50日平均、200日平均のいずれも上回っていると述べる。

 「これは非常に強い数字だ。つまり、差し迫った危険性はないということだ」(ヘイズ氏)

 ヘイズ氏は、世界の大半の証券取引所を含め、株式相場の上昇は世界的な現象であり、指数の隅々にまで広く行き渡っていることも心強いと話す。相場が幸先良いスタートを切り始めた2月と比べ、S&P500種指数の10業種すべてが上昇を記録しているという。

 ただし、先行きの上昇率が過去1年1カ月に匹敵するものとなると期待するのは、おそらく間違っている。ネッド・デイビス研究所の調査によると、通常、相場上昇の半分は強気市場の最初の3分の1の時点までに発生することが明らかになっているからだ。


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