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風呂場で死ぬ人の数は交通事故死の○倍!日本の住宅のお寒い現実とは?

  • 投稿日:2014年12月19日

今回も、やや変わった視点から、お金というものを考えてみます。もともと住宅もお金が物に姿を変えたため、広い意味では資産(お金もその一種)になります。

 十分な断熱対策がなされていない住宅が全体の7割にも上る日本。風呂場で溺死する(おぼれ死ぬ)人の数は1万9000人と、なんと交通事故死の4倍にも達する。その多くはもちろん高齢者だ。一気に寒暖の差にさらされることで、心筋梗塞や脳卒中を引き起こすためだ。そのほかにも、“寒い家”は高齢者の健康に大きな害を及ぼしていることが分かって来た・・・・。

毎年、酷暑の季節には熱中症でお年寄りが亡くなるという、痛ましいニュースに触れる。しかし、真夏だけが危険なわけではない。むしろ、家庭内での事故死という観点で見れば、冬を中心に起こる風呂場での溺死事故の方が、はるかに犠牲者が多い。冷えきった体をいきなり熱い風呂に沈める結果、急激な寒暖の差にさらされ、心筋梗塞や脳卒中を引き起こしてしまうためだ。

 この悲劇の痛ましいことろは、遺族などにほとんど何の心の準備もないまま、突発的に起こる事だ。そういう意味では、実はガンなどの難病で本人が死ぬよりも、周囲の人たちにとっては対応が困難な面もある。

 厚生労働省の人口動態統計によると、2012年に溺死事故で亡くなった人の数は、およそ5600人。しかし、実際にはこの3倍にあたる1万9000人が亡くなっている様だ。

 というのも、事故死ということになれば検視を受けなければならないため、多くの遺族が病死扱いを望み、統計上は人数が反映されないのだ。

 一方、警察の取り締まり強化により、12年の交通事故死は4411人にまで減少した。つまり、風呂場で亡くなる人の数は、交通事故の死者の4倍にも上るのだ。

 近年、こうした寒暖差による健康被害は「ヒートショック現象」と名付けられ、注意喚起が広がっている。危険なのは風呂場だけではない。トイレや廊下、さらには就寝中に暖房をつけていないために冷えきった朝の寝室など、気温が低いエリアは家の中の至るところにある。

英国では「強制的な改修・閉鎖・解体命令」の対象に

風呂場で亡くなる人の多くは高齢者だ。住環境と健康の関連性を調べている慶応義塾大学理工学部システムデザイン工学科の伊香賀俊治教授は「我々の調査では、気温差が10度になると、40代以降の人は血圧が上がることが分かりました。特に70代以上の高齢者では、30mmHGもの上昇を見せた人もいました」と話す。

伊香賀教授は20~30代の人も調査対象としているが、こうした若い世代では血圧の大きな変化は見られなかったという。年を取れば取るほど、血管の老化が進み、寒暖差に弱くなるようだ。

 日本の住宅は断熱対策がなされていないものが多く、およそ7割の住宅が断熱材を全く使用していないか、使用していても不十分だ。こうした住宅では冬場、暖房を使用している部屋は20度だが、廊下など使用していない場所では5度以下といった、極めて大きな寒暖差が生じる。

住宅の断熱性能について、あまり問題視されていない日本とは対照的に、国を挙げて改善に取り組んでいるのが英国だ。06年に施行された改正住宅法によって、住宅に査察官が入り「健康性と安全性」が劣ると判定した場合には、改修や閉鎖・解体命令が下されることになった。ちなみに、費用は持ち主が負担するが、税制優遇などが受けられるという。

これに先立つこと10年以上、英国では建築や医療の専門家たちが住宅と健康の関連性について、綿密にデータを蓄積してきた。こうしたデータを受けた法改正だったのだ。現在、デンマークやニュージーランド、そして米国のいくつかの州などで、同様の動きが起きつつあるという。

 英国保健省の年次報告書(2010年)によると、冬場の室内温度が5度以下であれば、低体温症を起こすなど、極めてリスクが高いとしている。9~12度はそれよりはマシだが、血圧上昇や心臓血管疾病のリスクがある。「許容温度」は18度以上、「推奨温度」は21度だ。

日本でも高齢者の医療費上昇が問題になっている現在、国土交通層は住宅のリフォームに補助金を出す代わりに、工事後、血圧を測るなど健康調査に協力してもらうという「スマートウェルネス住宅等推進事業」を立ち上げた。一定基準の省エネルギー性能にするためのリフォーム費用の半分(上限は戸建てで100万円。合わせてバリアフリー工事も行う場合には120万円)を補助する。

こうした動きを受けて、リフォーム業者も断熱リフォーム商品を充実させるようになってきている。しかし、補助金がつくとはいえ、断熱リフォームのネックは価格だろう。2~300万円が相場と、決して安くないのだ。一番いいのは新築時に断熱仕様にすること。リフォームと違って、新築時なら100万円もかければ、十分な断熱仕様にすることができる。

「暖房をつければしのげるだろう」と考えて断熱リフォームを敬遠する人は、実はまだ多い。確かに、暖房費用削減だけを効果と考えるなら、数百万円もの出費はなかなかペイする(コスト面で割に合う)ものではないだろう。しかし、心筋梗塞や脳卒中で死亡したり、重い後遺症を抱えるリスク、そしてその後の医療費などを考えれば、決して高くはないかもしれない。

老後の生活費の試算はかなりいろいろと出回っているが、交通費や冷暖房費、医療費や旅費などを考えると、各ご家庭の状況と「必要とされる老後資金」の額は、実はかなりの幅がある。

私はここで、あえて皆さんに問いかけたい。「老後資金に住宅改修費と介護関係の費用は、いくら見積もっていますか?」

もちろんこれも、人それぞれだろう。だが、ある程度の見当は付く。

断熱リフォーム                     200~300万円以上

台所や風呂場などの水回りのリフォーム      200~300万円以上

外壁・屋根塗装・屋根とベランダの補修各2回  300万円前後かそれ以上

介護費用(電動ベッドやリフトなどを含む)     数100万円以上(平均値)

・・・・ざっと1000万円は飛ぶ勢いだ。多少の誤差はあれ、そう外れてはいないはずだ。

 皆さんの現在の働き方や暮らし方で、これほどの「老後の余裕資金」は、果たして準備できそうだろうか? それが難しそうなら、節約と労働、そして投資で賄う事になりそうだ。

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AOIAフェローのDataと小勝負からでした。今回は、以上になります。

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