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石油輸出国機構(OPEC)減産失敗!要点と今後の相場見通しとは?

  • 投稿日:2014年12月1日

今回は、皆さんも気になっている「石油輸出国機構(OPEC)減産失敗!要点と影響とは?」について、ご一緒に考えてみましょう。本ブログは、今週公開予定のAOIA会員向けニュースレター「週刊先読みダイジェスト第61号」の一部を再編集して、先行公開しているものです。実は私は先月AOIAフェイスブックで「ごく短期間かもしれないが原油価格が1バレル70ドルを割る可能性をそろそろ意識すべきでは?」と書きましたが、事態は私の予想を超えて激しく展開中です。

 中東などの主要な産油国12カ国が加盟する石油輸出国機構(OPECは11月27日、ウィーンの本部で総会を開き、原油生産を現行水準で維持することを決めた。原油価格は北米のシェールオイルの増産などから4年ぶりの安値圏で推移しているが、加盟国間の調整が進まず、減産を見送った。市場では、原油安が一段と加速するとの観測が広がった。総会では、日量3000万バレルとする現行の生産枠を維持した。原油輸出に財政を依存するベネズエラなど加盟国の一部は減産を主張したが、現状の生産量を維持したいサウジアラビアなどとの見解の相違が埋まらなかった。

 OPECのバドリ事務局長は総会後の記者会見で「(原油安の進行という)この数カ月間の状況は急いで物事を決めることを意味しない」と、当面は原油価格の動向を静観する構えを強調した。

 実は近年のOPEC原油生産枠は「加盟国の総量規制」で、若干ながらも実際の原油生産量はOPEC原油生産枠より、多かったのです。しかもOPEC加盟国のイラクは原油生産枠の適用外ですし、大産油国のロシアや、シェール革命でサウジアラビアの原油生産量を抜く勢いの米国も、大量の原油を産出中です。それに加えて中国は景気減速中です。

OPECの強力な価格支配力に陰りが出始め、原油安は長期化する可能性が高まっています。

 サウジアラビアの本音は、「当面の最大のライバルの米シェール業界の勢いをそぐために、価格戦争は短期的にはむしろ歓迎」の様です。実際、新油田の産油量のピークが1~2年と短命な米シェール油田を掘削する掘削設備(リグ)の稼働数は減少気味で、一部の業者の経営難が指摘され始めています。米シェール業界が弱体化した後は、原油価格再上昇(とドル高)によるインフレが、日本を中心に世界中に広まるかもしれません。

石油輸出国機構(OPEC)は世界経済の減速懸念もあって、原油価格は前回6月の総会時点から3割程度も下げているが、OPECの協調体制は乱れたままだ。これまでの強力な価格支配力に陰りが出ており、原油安は長期化する可能性が高まっている。

 OPECの正念場は当面続く公算が大きい。現在は日量3000万バレル強を生産しているが、2015年以降、シェールの生産が一段と拡大し、減産への圧力がさらに高まる。15年にはOPEC産原油への需要が2920万バレルまで減少するとの試算もある。これまでの原油の需給関係が崩れるなか、原油市場では投機的な動きも強まっている。

 ご存知の方もいるとは思うが、近年の世界全体の原油生産量はおよそ日量8000万バレルに達し、OPECの生産量は半分弱に過ぎず、生産面では低コストながらも少数派だ。

 OPEC加盟国だけでは原油安への対応に限界があるとみて、サウジとベネズエラは総会前の11月25日、ロシア、メキシコと高級実務者会合を開き、非加盟国に協調を呼びかけた。原油安は日米欧の先進国経済には追い風になるが、原油市場の安定に一定の役割を果たしてきたOPECの力の衰えにより、原油相場は不安定な状態が続くリスクが高まっている。

 「OPECは実質的に崩壊したに等しい」という、厳しい見方もある。来年は現在に比べて2倍の日量140万バレル分が世界で供給過剰となる可能性が高い。リビアやイラクは増産余地が大きいためだ。「ブレント原油価格は1バレル65ドルを目指す展開となるだろう」との予測は、既に現実になった。

11月28日(金)のニューヨーク市場で原油先物相場が急落した。一時は祝日前の終値を約11%下回る1バレル65.69ドルまで下落し、2010年5月以来約4年半ぶりの安値をつけた。石油輸出国機構(OPEC)の減産見送りで需給が緩んだ状態が続くとの見方が広がり、売りが優勢になった。株式市場では売りと買いが交錯したが、原油安が個人消費の支えになるとの見方がやや優勢となり、ダウ工業株30種平均は最高値を小幅に更新した。

国際指標のWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)期近物は28日、祝日前の26日比7.54ドル安い1バレル66.15ドルで終えた。

今後の相場見通しは、実はプロ達の間でもかなりの幅がある。

 OPECの減産見送りで節目の70ドルを大幅に下回ったことで、市場ではWTIが60ドル前後まで下落する可能性が意識され始めた。逆に強気派も存在し、欧米が冬本番を迎えつつあり、暖房の需要が高まる時期になることから「年末のWTIは75ドル前後で推移する」(調査会社WTRGエコノミクスのエコノミスト、ジェームズ・ウィリアムズ氏)との見方もある。

 裏では案の定、ヘッジファンドなどの短期筋の金融業者による大規模な投機売買が続いていて、「意外とこれから不安定な値動きを続けるのでは?」との見方も、有力です。先物取引の様なハイリスクな取引は避けた方が良さそうです。地道に「原油安・ドル高円安メリット」を確保できそうな運輸株などが、先週末は注目されました。

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https://argo-navi.net/mielca_aoia/PublicMailMagazineEntry.aspx?no=3

以下は、今週公開予定の「週刊先読みダイジェスト第61号」の、主な内容です。

1、インフレ時代の投資術 インフレ税に負けない国際分散投資をグラフから考える

2、石油輸出国機構(OPEC)減産失敗の要点とその影響

3、米国最新事情と今後の米国株の見通し 景気も株価上昇率もほどほどか?

4、先週までのマーケット状況と今週の見通し

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今回は、以上になります。AOIAフェローのDataと小勝負からでした。

【※】当ブログ記事は、AOIA株式会社のスタッフが個人的予測に基づき作成した資料であり、金融商品取引法に基づく開示資料ではありません。当資料は、飽く迄もAOIA株式会社のスタッフが個人的予測に基づき作成した資料であり、その正確性・完全性を保証するものではありません。当資料中に記載している内容、数値、図表、意見等は資料作成時点のものであり、今後予告なく変更することがあります。当資料中のいかなる内容も将来の投資収益を示唆ないし保証するものではありません。当資料をもとにお客様が金融商品取引行為を行われた場合、金利、通貨の価値、金融商品市場における相場その他の指標に係る変動を直接の原因として生じる利益あるいは損失は、すべてお客様に帰属します。


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