人生を豊かにする経済とお金の学校 グローバル資産形成学院

海外旅行に行くときに必要な外貨両替のコストを安くする

  • 投稿日:2014年8月1日

インフレ時代を賢く生きる

~今から始める資産運用の勘所10~

 

今年も暑い夏がやってまいりました。
夏休みに海外旅行を楽しまれる方も大勢いらっしゃると思いますが、
皆さん通貨の両替はどのようにされてますか?

 

私は長年金利や為替の取引現場に携わってきているので、AOIAアカデミーの生徒さんや知人・友人から、

 

「来月ハワイに行くんだけど、いつドルに両替したら良い?」

 

といった質問や相談を受ける機会が非常に多いです。
もちろん市場は変動するので、為替が円安に振れそうな局面であれば早めに、
逆に円高方向に進みそうな局面であればぎりぎりまで待って、というアドバイスをしていますが、
実はもっと大切なポイントがあるんですね!それは、「どこで両替するのか?」という点です。

 

「えっ?成田空港の銀行以外に両替できるところあるんですか?」

 

多くの方がびっくりされるのが現状です。
現在のような国際化が進んだ時代に、むしろそういった反応の方があまりにも多いのにこちらがびっくりしてしまいます。
空港の銀行で出国前に両替するのは、実は一番コスト面で不利な場合が多いのです。

 

私たちが通常両替する通貨は、米ドル、ユーロ、英ポンド、最近では韓国ウォンが圧倒的に多いようで、これらの通貨は空港の銀行で簡単に両替してくれますよね。
そのほかオーストラリアドルやシンガポールドルやタイバーツなど、日本の代表的な銀行では、現在16通貨の現金の両替を取り扱っていますが、交換レートはどのように決まっているかご存知ですか?簡単にその仕組みをおさらいしておきましょう。

 

まず基本になるのは、公示仲値というレートです。公示仲値は「TTM(電信仲値相場)」とも呼ばれ、顧客が金融機関で外国通貨を売買する際の基準レートのことをいいますが、金融機関の毎営業日の午前10時頃に発表されるもので、外国為替市場の取引実勢レートを基準(参考)にして金融機関毎に決定されています。このレートは、その後余程大きな為替変動がない限り、その日一日の間適用されることになっています。(大きな為替変動があった場合には変更が行われます)。ちなみに、公示仲値は対顧客向けの為替レートである「電信売相場(TTS)=仲値+為替手数料」と「電信買相場(TTB)=仲値-為替手数料」の中間値で、電信売相場は顧客が円貨を外貨に換える場合に適用されるレートであるのに対して、電信買相場は顧客が外貨を円貨に換える場合に適用されるレートです。

 

では実際に日本円を米ドルに両替する場合を見てみましょう。以下は三菱東京UFJ銀行の公表したある日のレート表からの一部抜粋です。

 

通貨名 T.T.S. CASH S. T.T.B. CASH B.
001 USD (米ドル) 102.74 104.54 100.74 98.74
002 GBP (イギリスポンド) 178.41 186.41 170.41 162.41
004 CAD (カナダドル) 96.12 103.12 92.92 85.92
005 CHF (スイスフラン) 114.44 118.44 112.64 108.64
007 SEK (スウェーデン・クローネ) 15.31 17.31 14.51 12.51
020 EUR (ユーロ) 139.49 141.99 136.49 133.99

(2014/07/16日付、三菱東京UFJ銀行HP外国為替相場一覧表より一部抜粋)

 

仮に日本円10万円を米ドルに両替したら何ドルになるでしょう?この時に適用されるレートは、上記の表で「CASH S」と表記されているレートですので、1ドル104.54円でドルを買うことになり、約956ドルになります。さて、このレートは一体どういう水準かというと、この日の公示仲値は101.74、TTS、TTBは手数料1円を公示仲値に加減した水準でした。

 

CASH Sは銀行が現金で外貨を顧客に売る(SELLのS)時のレートで、TTSから更に1円80銭手数料が上乗せされており、公示仲値から見ると合計でなんと2円80銭の手数料がかかってることが分かります。今の水準で約2.8%のコストです。実はこの米ドルが一番手数料が安く、ユーロは4円、ポンドはなんと12円もの手数料がかかっていることが分かります。

 

確かに日本の空港で両替すると、新札で綺麗にパッケージされたものを受け取れて非常に便利ですが、この手数料の高さは驚きですよね!

 

一般的には、クレジットカードを利用したほうが、カード会社によって多少のばらつきはありますが概ね2%以内、安いところだと1%以下のコストで済みます。でも実は、ちょっとの工夫や手間暇で、もっと大幅に手数料を削減できる方法もあります。

 

ある大手老舗のFX会社では、口座開設者には、空港で外貨を受け取れるサービスを提供しており、米ドルの場合、銀行よりも10万円あたり3千円程手数料が安くなります。ユーロで4千円、ポンドに至っては8千円くらいコストを削減できるんですね。

 

また、頻繁に訪れる場所であれば、現地で銀行口座を開設する方法もありますし、インターネットバンキングを使える海外の大手銀行に、マルチカレンシー口座を持っていれば、予め訪問国の通貨に口座内で両替しておいて、現地のATMで引き出すと、日本の銀行のコストの1割以下で現地通貨を調達できるケースもあります。ちょっとした知識と工夫で、こうしたコストは大幅に削減でき、その分食事やショッピングに回せますよね!「いつ」替えるかと「どこで」替えるか。今後はちょっと意識してみてくださいね。

 

実は「インフレ時代の資産運用」の鍵の一つは、こうしたコスト意識研ぎ澄ますことにあります。考えてみてください。10万円の運用で3千円の利益を上げるには3%の運用利回りが必要です。銀行の預金金利が0.02%、10年物の国債金利が0.6%の今日、FXや株式投資など、ある程度のリスクを取らないとこの利回りは実現できません。ところが、今回の例でもお分かりいただけたと思いますが、3千円の支出を抑えることは、誰にでもすぐ、かつ確実に実現できる部分ですよね!たかが3千円、たかが数%と思う勿れ!こうした意識の差が、これからのインフレ時代に資産を守り育てていくうえで、勝敗を分ける重要なポイントなのです。

 

我が家では娘が今月から1年間米国に留学します。銀行のキャッシュカードをインターナショナルカードに切り替えたり、クレジットカードを実際に使ってみたり、街のディスカウントチケットショップでの両替レートを調べて、公示仲値と比較させたり。。。ぶつぶつ言いながらも結構楽しそうに経験値を積んでいます。結果的に儲かるのが確実な話ですから、楽しくないはずがありません。是非皆さんも身近なところから実践してみませんか?


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