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日経平均2万円到達 日本株の現状と当面の見通しについて

  • 投稿日:2015年4月13日

 本ブログは、今週公開予定のグローバル資産形成学院のニュースレター「週刊先読みダイジェスト第78号」副題『日経平均2万円到達、波乱含みの原油、日米REIT 特集号』の一部を、再編集したものです。

 先週の株価と為替は「日米欧中株高・ドル高円安」で、円相場は1ドル120円台に戻りました。前回の私の予想と比べ、今後の欧米の金利差拡大を意識したドル高ユーロ安はやや急で、予想よりも早く日米株価は底打ちしたように見えますがそのぶん上昇力が限られ、特に米国株は上値が重くなりそうです。

 4月6(月)~10日(金)の世界の株式市場は、主要25カ国・地域のうち、24の市場が上昇するほぼ全面高の展開となりました。前週末発表の米雇用統計の内容が低調で、「米国の利上げ時期が2015年後半以降に遅れそう」との見方を背景に、運用リスクを取る動きが急速に広がったためです。欧州の主要株価指数は2~3%台のところが目立ちました。

 今週発表される3月の米小売売上高は増加予想。またコアの消費者物価指数(CPI)は前年比で1.7%上昇と見込まれています。予想通りならインフレ加速で米利上げが近付きます。そうした見方が強まると「ドル高円安」になりやすく、概ね日本の株価は上がりやすくなります。

 2015年4月10日の株式市場で日経平均株価が一時2万円の大台を回復しました。IT(情報技術)バブル期の2000年4月以来、15年ぶりとなります。世界の金融緩和であふれ出た投資マネーが日本株に向かい、「アベノミクス」始動からの2年半で海外投資家による日本株の買越額は18兆円に上ります。株価水準は2倍以上、世界でも突出した上昇率です。

 日経平均は先週は2万0006円まで上昇しましたが、終値は前日比30円安の1万9907円に押し戻されました。2万円近辺での取引経験がない投資家も多く、大台乗せの高揚感と不安感が入り交じる状況です。2012年11月14日以降の「アベノミクス相場」で日経平均は8664円から2万円へ、日経平均は2.3倍になりました。同じ期間で2倍になった中国、欧州中央銀行(ECB)の金融緩和で5~7割高となったドイツやフランスと比べても上昇率は大きいのです。金融緩和に加えて、「上場企業の利益(率)改善や国内外企業の合併・買収(M&A)意欲の高まりなどの日本の状況の好転」という固有の材料も注目されていることが、背景にあります。

 4月10日(金)の米シカゴ市場で日経平均先物(6月物)は2万35円と大阪取引所の日中終値を65円上回った事もあり、週明けの4月13日(月)の東京市場では、買いが先行して株高で始まる公算が大きい状況です。

 「利上げ目前の米国や債務問題がくすぶる欧州よりも、政治的にも安定した日本が選ばれるようになった」ことで、年金基金や保険会社といった長期の投資家が少しずつ買うようになっています。さらに14年度だけで5兆円以上を買った年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)や日銀など、公的マネーによる株価の下支えも、見逃せません。

 ただ世界中を高速で行き交う投資マネーは、状況次第で瞬時に逆回転します。利上げに向かう米国経済の動向は、特に市場の混乱につながりやすいものとして、意識されています。緩和や米好景気、円安、株高による消費拡大の前提が揺らげば、日本企業の収益成長にも黄信号がともりかねないのです。日経平均は昨年末の1万7450円から駆け足で水準を切り上げて来ました。急ピッチの上昇に警戒感も出始めています。

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 実は日経平均が一度2万円を達成した2015年4月10日(金)の東証1部の値下がり銘柄数は900を超え、値上がり銘柄数を上回っていました。相場上昇を引っ張ってきた金融や医薬が下落。自動車も売りが目立つ一方で、業績改善期待がやや過熱気味の小売りが高く、値がさ株のファーストリテイリングが買われて指数を支えてるなど、やや過熱気味です。当面の利確(売却による利益確定)には、そう悪くなさそうな状況です。

 内閣府発表の2015年2月の景気動向指数(速報値、2010年=100)は、景気の現状を示す一致指数が110.5と、前月に比べ2.8ポイント下落低下は3カ月ぶりで、低下幅は消費増税直後の14年4月(3.3ポイント減)以来の大きさでした。米財務省は4月9日、主要貿易相手国の為替政策や経済情勢を分析した半期為替報告書を発表。消費増税後の日本経済について「内需の弱さに懸念が残る」との判断を示しています。意外と日本の株価を支えているのが、上場企業の配当や自社株買いによる株主還元で、2014年度に約13兆円と、7年ぶりに最高になる見込みです。2009年の約2倍に達し、この額は純利益額の4割強です。

 4月10日の東京株式市場で日経ジャスダック平均株価が7日続伸し、前日比4円18銭(0.17%)高の2528円35銭と、約9年ぶりの高値となりました。主力株の上値が重くなるなか、まだ割安感のある中小型株が買われやすい状況でした。加えて国内消費の緩やかな回復を受け、内需株の多いジャスダック上場銘柄に個人投資家の資金が集まりました。国内投資家はまだ中小型株への投資に二の足を踏んでいるものの、海外マネーはジャスダックを含む値頃感があり良質な中小型株の選別投資を強めつつあります。東証一部上場企業の株価は全体的には過熱感があり、ジャスダック銘柄はこれから更に注目されそうです。

 2000年4月17日以来、およそ15年ぶりに一時2万円を超えた日経平均株価。「騰落レシオ」などのテクニカル指標をみると、なお過熱感は乏しいのが幸いです。市場では「3月下旬にかけての調整局面が持続的な上昇への地ならしになった」との指摘が出ています。ただ小売株や食品株など一部の銘柄には、急ピッチの上昇を警戒する声もあります。

 日経平均は4月6~10日の1週間に472円(2.4%)上昇しました。週間の上げ幅は1月第3週の647円に次いで今年2番目の水準でしたが、相場の過熱感を指摘する市場参加者は少ない。東証1部の値上がり銘柄数を値下がり銘柄数で割って算出する「騰落レシオ」(25日移動平均)は10日時点で107%でした。「買われすぎ」とされる120%を下回って推移しています。日経平均の25日移動平均からのかい離率を見ても、10日時点の上方かい離率は2.67%。過熱の目安は5%以上とされ、上昇速度の速さを警戒する向きは少ない状況です。

 投資家が予測する日経平均の将来の値動きの大きさを示す日経平均ボラティリティー・インデックス(VI)は、年初から低下基調が続いています。目先の相場急変を見込む市場参加者が減少していることを示唆しています。東京市場では、株価が下落する場面で日銀の上場投資信託(ETF)買い入れなどによる下支え効果を期待する投資家が多く、下値懸念が少ないことが投資家の不安を和らげています。

 『今月から来月にかけては、日米両国の中途半端な景気や雇用、不安定な物価・金利見通し、そして国内上場企業の「控えめな業績見通し」もあり、日本の株価が弱含みに転じる可能性』が多方面から指摘されていますが、「1ドル120円前後の為替相場と緩やかな日米の景気・雇用・賃金・物価の上昇があれば、それから再び日本の株価は上昇し、2万円台前半の当面の天井に向かいそう」との予想も目立ちます。日本株(投信・ETF)を売り切るには早いですが、出口も考えましょう。

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 実際、日本の株価の先行指標とされる証券株は出遅れ、各銘柄の騰落が入り乱れています。4月10日(金)の日経平均株価は実は4日ぶりに小反落しました。朝方に2万円の大台を一時上回ったことで達成感が強まりその後は利益確定売りが目立った事が、今週の相場を示唆します。

 日経平均が4月10日(金)の取引時間中に2万円の大台を回復したことで、市場には達成感が出ています。本格化する米企業の決算発表や足元で低調な米マクロ指標を見極めたいとして、様子見姿勢になる可能性が高い状況です。今週は株高につながるイベントは少なく利益確定売りが優勢となりそうですが、世界中で緩和マネーがあふれる状況に変わりはなく、きっかけ次第で上下双方向に振れる展開も想定されます。

今週の日経平均の予想ですが、1万9000円台後半~2万円前後と見ています。

 

 市場では「海外勢が上値を買い始めている。日本株を持たざるリスクも意識されているようだ。個人の待機資金も積み上げっている」との声は、相変わらずです。日経平均2万円は通過点との見方が市場のコンセンサス(相場観)になりつつあり、ITバブル期に付けた2000年4月高値の2万0833円が次のターゲットとみられています。インバウンド(外国からの旅行)需要や企業の株主還元に対する姿勢の変化など日本固有の好材料も持続し、中期的な株高基調に変調の兆しは表れてはいません。しかし本当は皆、多少なりともこわごわと日本株投資をしています。日経平均が2万円の節目を超えたことで、先週末にも見られた様な短期の投資家による利益確定売りが出やすい状況です。10日終値は4月SQ値(2万0008円47銭)を抜けず、目先は上値の抵抗線として意識されそうです。

 

 「ガソリン価格は低下したが、貯蓄率が上昇して消費に回っていない。ドル高の影響もあり、米景況感は予想より伸び悩んでいる」。これが、最近の米国の景気と消費の現状です。格差社会も、考えものです。日本の株価への影響も、ゼロではありません。

 

 国内3月期決算の発表は第4週の安川電機、日本電産から徐々に増え、第5週から本格化します。5月8日に1日当たりのピーク日を迎え、週ベースでは5月第2週が最多となります。市場では15%前後の増益を予想する半面、日本銀行の企業短期経済観測調査(短観、3月調査)によると、大企業・全産業の15年度計画は経常増益は+0.6%と、温度差があります。会社側からは慎重な期初計画が公表される可能性が高いのですが、短観では、大企業・製造業の15年度想定為替レートが1ドル=111.81円と足元の120円前後と比べ乖離(かいり)しており、今後の波乱要因です。

 

 結論としては、日本の株価は全体的にはまだ上昇力が残ってはいそうですが、今月から来月にかけて日米両国ともに不安定な状況が続きそうなため、株価は意外と弱含みになりやすく、当面は売却による利益確定(利確)や、株価下落後の割安価格での購入、あるいはジャスダックの優良な中小型株やそれらに投資している投資信託(投信)・上場投資信託(ETF)の売買などが、比較的現実的な作戦となりそうです。私は仕事柄、大手金融機関やストラテジストたちの株価の見通しなども割と見ていますが、いきなり日経平均が2万5,000円を超えるほど、投資の世界は甘くはありません。焦らずにコツコツと、伸び代があるものや値ごろ感が出てきた物などを売買するのが、やはり無難かと思います。

以下は、今週公開予定の「週刊先読みダイジェスト第78号」の主な内容です。

第1章:アイビー総研REITセミナー出席レポート① 結論と重要ポイント

第2章:波乱含みの原油価格とシェルの英BG買収 ロンドン郊外で巨大油田発見!

第3章:日米株底打ちと過熱する中国・香港株バブル

    その1 米国株編 投資妙味がある意外な投資先と投資方法とは

    その2 中国・香港で過熱中の株バブル編 外国人は持続力を疑問視するが続行中

    その3 日本株編 やや息切れ気味か

第4章:マーケットの今週の見通し 日米株とも天井は重そう

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今回は、以上になります。グローバル資産形成学院フェローのDataと小勝負からでした。

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】当ブログ記事は、グローバル資産形成学院のスタッフが個人的予測に基づき作成した資料であり、金融商品取引法に基づく開示資料ではありません。当資料は、飽く迄もAOIA株式会社のスタッフが個人的予測に基づき作成した資料であり、その正確性・完全性を保証するものではありません。当資料中に記載している内容、数値、図表、意見等は資料作成時点のものであり、今後予告なく変更することがあります。当資料中のいかなる内容も将来の投資収益を示唆ないし保証するものではありません。当資料をもとにお客様が金融商品取引行為を行われた場合、金利、通貨の価値、金融商品市場における相場その他の指標に係る変動を直接の原因として生じる利益あるいは損失は、すべてお客様に帰属します。


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