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日経平均1万8000円台回復! これから日本の景気と株価はどうなりそうか?

  • 投稿日:2015年2月25日

 今回は、日本の経済と株価に関する、とっておきのデータを、ご紹介します。仕事にも投資にも有用な内容かと思いますので、ご興味ある方はじっくりとご覧ください。なお、本ブログは今週AOIA会員様向けに公開した「週刊先読みダイジェスト第71号」副題『日経平均1万8000円台回復! 上値を試す日米欧株 特集号』の一部を、再編集したものです。

日本の株式市場が遂に、企業の収益の成長を反映し始めた。日経平均株価は2015年2月19日、ほぼ15年ぶりの高値にまで上昇しました。長期のデフレと超円高、金融危機に翻弄された日本企業は地道な構造改革で「稼ぐ力」を取り戻したためです。豊富な手元資金を成長投資や賃金、配当などに使い始め、景気底上げの起点になりつつありますが、欧米市場との差はなお大きいのが現状です。

 日経平均株価は2014年2月19日、前日比65円62銭(0.36%)高の1万8264円79銭に上昇し、2007年7月9日に付けた1万8261円98銭のリーマン・ショック前の高値を2円81銭上回りました。1990年のバブル経済崩壊から25年、何度か上昇局面を迎えた日経平均は前回の高値を抜けず、高値を切り下げていく右肩下りの株価チャートが続いて来ましたが、遂にチャート上はこのトレンドに終止符を打った形になります。以下、今後の見通しや判断材料について確認します。

日本経済は回復の途中

2000年から15年を経た株高の裏側で、日本経済には大きな変化がありました。デフレに突入した日本経済は、14年の名目国内総生産(GDP)が00年と比べて4%縮んだままです。

 2000年以降の株価の落ち込みは、金融危機などによる経済の長期的な停滞が理由です。100兆円もの不良債権処理によって金融システムは正常化したものの、長期にわたって物価が下落するデフレが日本経済の負担となり続けていました。08年のリーマン・ショックや11年の東日本大震災もあり、日本経済は本格回復の手掛かりを得られずにいたのです。

 企業は海外市場を中心に、着実に稼いでいます。中国など新興国経済の成長などで、日本の名目輸出は14年に86兆円と、実は2000年より5割強も増えました。しかし多くの製造業が行ってきた事は、生産の国外移転でした。まずは日本と比べて人件費が安いアジア市場に進出し、製品を日本に輸入して価格競争に勝ち、その後は新興国の成長に合わせて、海外工場は海外への製品供給拠点に変わりました。

 そのため利益の源泉は海外に移り、海外から受け取る配当金などの所得収支黒字は14年に00年の2倍強に増えましたが、折からの国内の原発停止や原油・LNG価格の高騰もあり、それ以上に貿易収支は悪化し、日本の国際収支は赤字すれすれまで減少。国内では安価な製品が流通した結果物価の下落に拍車がかかり、雇用者の賃金も伸び悩みました。確かに日本企業全体では経営面の回復は目覚ましかったものの、日本の経済力や財政、そして肝心の私達国民全体の収入増加にはそれほど関与して来なかったのが、現実です。

 2000年以降、何度も日本の景気は回復局面に入ったものの、常に「実感なき景気回復」と呼ばれ続けて来ました。株価回復につながった最近の企業業績の改善は、円安と超低金利による後押しがかなり大きい。最近の円相場は1ドル=118円前後と15年前と比べても10円ほども円安です。長期金利は一時0.2%を割り込むなど過去最低の水準が続きます。ただ家計にとって円安は輸入物価の上昇によって経済力を損ねる理由となり、低金利は利子収入の減少に跳ね返り、いずれも国内消費を冷え込ませて来ました。実感なき景気回復の背景には、こうした「家計から企業への事実上の所得移転」があったのです。

確かに以前と比べて日本は、過度な円高や金融危機、巨額の不良債権、デフレなどからの脱出に成功しつつあり、また人口減少や高齢化もあり雇用も数の上では改善中でそれなりに評価できますが、勢いが足りません。その主な理由は、「国内の投資と消費の不足」です。

 結局、「仕事と投資を通じた収入・資産の増加と消費増加の好循環」が、今後の更なる発展には求められます。長期的には株価も、企業の利益と売り上げに概ね比例します。冷静に見れば日本の超低金利によって辛うじて現在の円相場や国内上場企業の利益や株価、そして奇妙に安定した日本の財政や政治の多くは支えられていて、持続力が課題です。

なお、投資や金融のプロたちの発言では、「今の日本の株価はおおむね妥当だが、結局は国内の消費と投資が増えて外国人も更に安定的かつ大規模に日本株を買うようになれば、株価がより持続的に上昇するだろう」といったものが、目立ちます。これが、日経平均2万円の壁を超える基本ルールのひとつですが、もうひとつの条件は、「当面の日経平均150(156)ドル突破」です。

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 日経平均株価が終値で7年7カ月ぶりに1万8000円台に乗せたものの、海外投資家などが注目するのがドルベースでの日経平均です。ドル建て日経平均は2月に入り、節目とされる150ドルを上回って来ました。ドル資産を運用する外国人が日本株を買い増す呼び水になるとの見方もあります。ドル建て日経平均はドルで資産を運用し、為替変動リスクをヘッジ(回避)しない投資家が目安としています。長期で運用する年金基金などをはじめヘッジをしない投資家は少なくはありません。日経平均が2013年は57%、14年は7%上昇したのに対し、ドル建て日経平均は円安を背景に13年が29%高にとどまり、14年にいたっては6%も下落しました。この様に本気で大規模に日本株を買えない状況が続きました。13年5月の急落も含め、150ドルを上回ると下落に転じるケースが多く、「150ドルの壁」が意識されて来たためです。最近は幸いな事にドル建て日経平均は年初から5%高の152ドルまで上昇し、円ベースの3%高を上回っています。円相場が停滞しているためで、ドルで運用する投資家は日本株高を実感しやすくなっているのです。

 海外投資家は足元では売り越し基調です。三菱UFJモルガンスタンレー証券の藤戸則弘氏は「政府が環太平洋経済連携協定(TPP)など第3の矢の成長戦略を実現させ、円安よりも株高が進むとの確信が持てなければ、海外の長期資金を呼び込めない」と指摘します。06年5月以来155ドルを上回ったことがなく、「目先155ドルが上値のメド」(みずほ証券の三浦豊氏)との声もあります。

 今年に入り海外勢は日本株を売って欧州株に資金を振り向けて来ました。欧州中央銀行(ECB)の量的金融緩和という明確な買い材料があったためです。東京証券取引所の調べでは外国人は年初から日本株を1兆円超も売り越しています。「日本株の買い持ち高は非常に少なくなっていた」といい、見直し買いの余地も大きかったのです。海外勢の買いを支えるもう一つの要因はやはり、需給面の安心感です。日銀やGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)など公的マネーや自社株買いによる旺盛な需要もあり、下値不安が薄れています。

 2月19日(木)の東京株式市場で日経平均は一時1万8322円まで上昇し、14年9カ月ぶりの高値に達しました。株高を主導したのは実は海外勢でした。米株高や円安に依存しない株価上昇は東京市場では珍しい状況です。原油安、消費増税延期、輸出増加、雇用改善、実質賃金上昇期待などに支えられた日本経済の回復を見越した資金が流入している様ですが、「内需期待の株高には限界がある」との見方もあります。次に注目されるのは日経平均が1万8500円の壁を突破できるかどうかです。

 日経平均は2007年2月26日の高値1万8300円39銭を抜き、チャート上はITバブル期の2000年4月に付けた2万0800円台まで上値余地が広がる形ですが、死角があります。海外投資家が利用するドル建て日経平均156ドルの壁です。2006年5月と2013年5月には156ドルで天井を形成し、2014年1月も155ドルで上昇が止まりました。実は8年以上もの間、156ドルが抵抗線として機能しているのです。

しかも日本株は世界の景気敏感株で、あまり知られていませんが実はOECD景気先行指数との連動性が、極めて高いのです。世界景気が勢いを取り戻していない中では日本株の上昇にも当面は限界がありそうで、1万8500円付近が天井になる可能性もあります。

 円相場1ドル118円60銭(2015年2月19日午後1時半現在)を前提にすると、日経平均のドル建て156ドルは1万8500円に相当します。ここが円建てのチャート(グラフ)では見えない壁です。逆にこの水準を明らかに上回れば、「日本株を持たざるリスク」を避けようとする海外勢の買いが過熱する可能性もあり、当面の相場の重要な分岐点となりそうです。財務省発表の2015年1月の貿易統計速報(通関ベース)によると、貿易収支は1兆1775億円の赤字でしたが、赤字額は前年同月比57.9%も減り、4カ月連続で前年を下回りました。

 内閣府発表の2014年10~12月期の国内総生産(GDP)速報値は物価変動の影響を除いた実質の季節調整値で前期比0.6%増、年率換算で2.2%増でした。プラスになるのは3四半期ぶりでそれ自体は喜ばしい事ですが、市場予想中央値の前期比年率3.8%増(QUICK調べ)を下回り、2014年の実質GDPは前年比+0.04%でした。当面はこれ以上のドル高円安もそれほど期待できない中、更なる高値に挑む形になります。私は過度に楽観も悲観もせず、冷静に状況を調査し、要点を発表し続ける予定です。

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 この様に株式投資は、日本だけではなく外国にも目を向けた方が良さそうな状況です。そして投資信託(投信)よりも桁違いに安い経費で世界と日本の株式や債券などに手軽に分散投資出来る方法として、現在急激に存在感と評価が上昇中なのが、上場投資信託(ETF)です。今月はあのバンガードが、日本で買えるETFを何と50本もまとめて追加投入した事だけでも、ETFの勢いは、それなりに感じ取れるのではないでしょうか?

 そこでAOIAではあなたのために、とっておきの実用的なイベントをご用意します。内容面では私が執筆した「ETFのメルマガ」よりも、更に本格的で分かりやすいものになりそうです。投資経験数十年の弊社代表から更に詳しくETFを効率的に学びたい方は、こちらをどうぞ。

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日時:2015年02月28日(土) 14:00~15:30

場所:AOIA虎ノ門セミナールーム 〒105-0001 東京都 港区虎ノ門2-9-11 信和ビルB1F

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AOIAフェローのDataと小勝負からでした。今回は、以上になります。

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【※】当ブログ記事は、AOIA株式会社のスタッフが個人的予測に基づき作成した資料であり、金融商品取引法に基づく開示資料ではありません。当資料は、飽く迄もAOIA株式会社のスタッフが個人的予測に基づき作成した資料であり、その正確性・完全性を保証するものではありません。当資料中に記載している内容、数値、図表、意見等は資料作成時点のものであり、今後予告なく変更することがあります。当資料中のいかなる内容も将来の投資収益を示唆ないし保証するものではありません。当資料をもとにお客様が金融商品取引行為を行われた場合、金利、通貨の価値、金融商品市場における相場その他の指標に係る変動を直接の原因として生じる利益あるいは損失は、すべてお客様に帰属します。


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