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日本株投信で静かに進行中の危機とは?

  • 投稿日:2014年9月24日

本ブログは、今週AOIA会員様対象に今週公開した「週刊先読みダイジェスト第51号」の要点の一部を、再編集したものです。皆さんも関心がある「日本株投信で静かに進行中の危機とは?」について、ご一緒に確認してみましょう。

 最近は、日経平均などのインデックスと個別銘柄の値動きのギャップが、何かと注目されています。個別株の選別眼が問われる中、国内資産運用各社で頻繁に話題になるテーマがあります。GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)が先陣を切った「スマートベータ(賢い指数)」普及への対応です。業界関係者は相当努力して成績を伸ばさないと、投資判断の仕事をコンピューターが奪われる状況も、決して絵空事ではないのです。追い詰められた運用界の自己改革は、立ち遅れた日本株投信の市場構造を変える力を、秘めています。

「正直、このままだと我々のビジネスは衰退していくだけ」。ある銀行系列の運用会社幹部は明かします。

 組み入れ銘柄の選び方に工夫を凝らし、東証株価指数(TOPIX)といった伝統的な指数を超えるリターンを目指すスマートベータ。これはベンチマークを上回る運用成績を期待して資金を託されたファンドマネジャーからみれば、強力なライバルです。決まったルールに従って組み入れ銘柄を自動的に決めるスマートベータの運用報酬はかなり低く、「アクティブ運用の3分の1から5分の1程度」に過ぎません。確かにこれでは、運用成績次第では、顧客は去っていくばかりでしょう。

 日本株のアクティブ運用の成績はどうだったのか。野村証券の村上昭博チーフ・クオンツ・ストラテジストが日本株投信の過去12年の成績を分析したリポートを8月下旬に公表すると、運用業界に衝撃が走った。

 日本株投信全体の平均運用収益の何と98%は、市場変動で説明がついたのです。残り2%の超過収益(アルファ)も、4分の3がバリューやサイズなど一般的な4つのファクターで説明できました。4ファクターは既存のスマートベータで代替できるという有様です。

危機感を覚えた運用各社の間では、立て直しに向けた社内プロジェクトが相次いでいます。ある保険系運用会社では銘柄選別に優れた人を集めて「アルファ獲得チーム」を新設しました。保有株の売り時だけを専門に判断する人もいるそうです。

 スマートベータを上回る超過収益を上げるアクティブ運用は大きく2つあると考えられています。20~30銘柄の厳選した大型株への集中投資と、中小型株にも広く投資先を広げる手法です。野村の分析でも、数は少ないが集中型選別投資のファンドの成績は優秀でした。

 実はこうした「優良投信」を、私はAOIA会員の方たちに参考例として、軽く10本は紹介しています。私自身が買っているものも、もちろんありますし、それなりに儲かっています。

証券系運用会社の幹部は「生き残るためにリスクをとって運用の中身をとがらせていく」と話しています。しかし、投資大国米国などの投資信託(投信)と比べると、日本のそれの多くは成績面でも経費でも劣ります。おそらく10年後に生き残る業界関係者や法人は、彼らが望むほどには多くはない事でしょう。

用語解説 アルファとベータ 

 機関投資家の運用を評価する際に使う概念で、TOPIXなど運用指標(ベンチマーク)に連動したリターンをベータ、ベンチマークを上回る超過収益をアルファという。ベータのみを得る手法はパッシブ運用、アルファの獲得を狙うのはアクティブ運用と呼ばれる。

「多くの日本の投資のプロ」のレベルは、この程度に過ぎません。私が毎週ご提供しているコンテンツも、少しでもそれに近づけるよう、私自身も勉強と行動の日々を送っています

 なお、AOIA会員様に以前参考例としてご紹介した「H投信」ですが、過去6年間の運用成績は概ね東証株価指数(TOPIX)よりも好調で経費もそれほど高くはないため、そう悪くはない選択肢だと思います。

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https://argo-navi.net/mielca_aoia/PublicMailMagazineEntry.aspx?no=3

今回は、以上になります。AOIAフェローのDataと小勝負からでした。

【※】当ブログ記事は、AOIA株式会社のスタッフが個人的予測に基づき作成した資料であり、金融商品取引法に基づく開示資料ではありません。当資料は、飽く迄もAOIA株式会社のスタッフが個人的予測に基づき作成した資料であり、その正確性・完全性を保証するものではありません。当資料中に記載している内容、数値、図表、意見等は資料作成時点のものであり、今後予告なく変更することがあります。当資料中のいかなる内容も将来の投資収益を示唆ないし保証するものではありません。当資料をもとにお客様が金融商品取引行為を行われた場合、金利、通貨の価値、金融商品市場における相場その他の指標に係る変動を直接の原因として生じる利益あるいは損失は、すべてお客様に帰属します。

 


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