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日本人が考える今後のインフレ率と雇用・賃金の現実とは?

  • 投稿日:2015年4月8日

 本ブログは、グローバル資産形成学院会員向けニュースレター「週刊先読みダイジェスト第77号」の一部を再編集したものです。最近の特に気になるニュースは私のコメント付きで7本もありましたが、内容が意外と興味深かったので、その一部をブログに再編集します。

 実は日本人が考える今後のインフレ率は意外と高く、日本人の賃金水準は、国際的に見ても少なくても専門職や管理職の人は、お世辞にも高くはないのです。そしてこれがどうやら、円安でも国内の賃上げよりも外国企業の買収に熱心な企業が後を絶たない一因でもあるのです。人によっては本ブログを読んで、多少なりとも人生観が変わってしまう人までいるかも知れません。

私もやや驚いた、意外な話が始まります。

 日本の今後のインフレ率の見通しは、諸説ある。もちろん原油などのエネルギー価格や消費増税次第ではあるが、それ抜きで年率0~2%も上がれば高めの予想とされていて、主な根拠は政府や日銀などの統計や試算結果、メディアに出たエコノミストなどの専門家たちの意見(見解)だ。

 だが、原油安を受けて消費者物価指数(CPI)の上昇が鈍っても、企業も家計も1年後の物価上昇の見通しを変えていない。日銀が4月2日に発表した2015年3月の「生活意識に関するアンケート調査」と企業短期経済観測調査(短観)で明らかになった結果は、やや衝撃的な内容だ。両指標をデフレマインド転換(国民のインフレ志向定着)を反映する目安とする日銀にとっては、現在の金融政策を維持する理由になる。

 1年後の物価見通しについて家計の平均は4.8%の上昇と実に5%弱に達し、企業(全規模全産業)は1.4%の上昇との差は3.4%に達した。どちらも昨年12月の前回調査と同じ上昇率だった。5年後については家計が前回調査と同じ4.0%の上昇。企業は前回より0.1%低い1.6%の上昇になるとみていて、これも年率2.4%もの差がある。

 最近の全国消費者物価指数(CPI)と比べ、家計や企業の物価見通しは高めだ。「賃上げで消費が拡大するとの期待が物価見通しを下支えした」と、みずほ総合研究所の高田創チーフエコノミストは指摘する。「(年末年始に)食料品などの値上げ発表が相次ぎ、物価見通しの押し上げ圧力になった」との見方もある。

 政府や日銀や学者などの小難しい議論や発表もいろいろあるが、多くの日本人はこの様な物価見通しなのだ。その背景はおそらく、「牛丼値上げラッシュ」などの身近な生活費レベルの物価上昇や各種商品・サービスの値上げに関するニュース、「原油高再発の可能性」などが考えられる。 

 しかし、盲点が残っている。実は「衣料品業界の過酷な労働条件を見直せば衣料品値上げの可能性が高い」事も、今後は見逃せない。日本の東証一部上場会社の某巨大衣料品SPA(製造小売り)会社の外国の外注先では、残業が月に100時間超の所まである様だ。バングラデシュの繊維・衣料産業の低賃金や労働環境の悪さは、国際的にも有名だ。いずれにせよ、今回の様なそれなりに中立的で信用出来る調査結果でも「預貯金の金利くらいではインフレに負けそう」と感じる日本人は、明らかに増加気味だ。そして最近は安倍首相が中小企業にも直接、賃上げを要請中だ。

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 安倍晋三首相は4月2日、首相官邸で開いた経済界、労働団体の代表との政労使会議で、中小企業に「好循環実現に向けた賃上げに最大限の努力をしてもらうよう要請したい」と述べた。賃上げの大企業から中小への波及を目指す。円安による原料高を価格に反映しやすくするよう、政府と経済界が取り組む対策をまとめた。

 政府は下請法に基づき、9月までに約500社の大企業に立ち入り検査するなど監視を強める。大企業と中小の取引指針の順守を自動車や航空など14業種に要請する。経団連は会員企業に、取引先の中小企業との間であらかじめ、原材料費が高騰した際の取引価格の決め方などを合意しておくよう呼びかける。

 全国中小企業団体中央会の鶴田欣也会長は終了後、記者団に「(賃上げは)当然やるべきだ」と述べた。経済産業省の調査では2014年度に賃上げした大企業は9割を超えるが、中小企業は約65%にとどまる。ベースアップに踏み切った大企業は46%だが、中小は23%に過ぎない。15年の春季労使交渉では多くの大企業が14年を大きく上回るベースアップや一時金の引き上げに動いている。

このニュースを見て、私はいろいろな事を考えた。

1、確かに正論だが、過半数の日本の中小企業は赤字とされていて、賃上げの体力がない。

2、しかし、雇用者の収入減と企業の売り上げ不振の悪循環から脱出するには賃上げは必要。

3、とはいえ多くの国内(中小)企業は、ライバルに圧倒的に勝てる程の特徴が無く為替でも苦労。

4、労働生産性(仕事の効率)向上の必要性が長年指摘されているが、これは売上も影響。

5、為替で苦労している企業はまず、為替やFX(外国為替証拠金取引)の基本を学んでみては?

 「円安でコストが上がっても商品を値上げできないから賃金を上げられない」のなら、「ドル高円安で儲かるFXで儲けて倍返し」くらいの気迫は、欲しいところ。実際、経理・財務部門がまともで低リスクな方法で稼ぎまくっている会社は、そう簡単には潰れる気がしない。相場の流れは逆転もするが、少なくても為替に中立的な経営は狙える。これは仕事抜きでも、提案したいところだ。

6、「アベノミクス」への評価や考え方は人それぞれだろうが、豊かな国で良い人生を送るには、拡大志向も大事。どうすれば可能そうか、これを機会に考えてみてはいかがだろうか。

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 2014年度の日本企業によるM&A(合併・買収)は13.9兆円と前年比10.7%増となり、2007年度以来の高水準になった。米調査会社トムソン・ロイターによると、海外企業の買収が8.0兆円と金額ベースで過去最高に達し、日本企業のM&Aの57%を海外案件が占めただけでなく、案件の大型化も特徴となった。

 2014年度の代表的なM&A事例としては、伊藤忠商事による中国国有企業の中国中信(CITICリミテッド)グループとタイの財閥チャロン・ポカパン・グループとの資本業務提携(総額約1.2兆円)のほか、日本郵便の豪物流大手、トール・ホールディングスの買収(7145億円)、第一生命保険の米プロテクティブライフの買収(5852億円)などがあった。 投資銀行のM&A担当者によると、中長期の成長のために余剰資金を海外のM&Aに振り向けようとする日本企業は増加中で、今年度も日本企業のM&Aは海外案件を中心に増加傾向にあるとの見方が根強い。国内の企業同士のM&Aは4.0兆円で、前年度比で横ばいだった。   

 普通の記事ではあまりに書かない事だが、実は外国企業をM&A(合併・買収)する大きなメリットの一つは、「その国や業界の相場で雇った人達が働く企業を丸ごと、それなりに採算が分かるレベルで手に入れられる」事だ。知らない方が幸せな話だが、いまや日本人の管理職や専門職の人達の年収は、多くの場合米ドルで見ると、欧米どころか東アジア、東南アジアの同業者よりも低めだ。「日本語が出来る専門家」を欲しがると、国内の倍近いの年収を提示しないと、そもそもベテランはなかなか相手にしてくれない。これが現実だ。それでも儲かる組織を、日本企業が本当にそう簡単に作れそうだろうか? そう考えると、多少の円安でも外国企業を買うのは、現実的な選択肢だし、今後更に円安になりそうなら、多少の無理をしてでも外国の優良な同業企業を優先的に買うべきかも知れない。そう考えると、従業員の待遇改善にいま一つ熱心でない日本企業を、私はあまり責める気にもなれない。その場合、皆さんは何をしたくなるだろうか? 投資や英語の勉強、外国の同業企業の調査などにも、興味がわいて来ないだろうか?投資と仕事は、時には驚くほど近い世界なのだ。

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今回は、以上になります。グローバル資産形成学院フェローのDataと小勝負からでした。

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