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意外と上昇余力がありそうな米ドル その理由とは? 前編

  • 投稿日:2014年10月13日

今回は、皆さんも気になっている「意外と上昇余力がありそうな米ドル」の理由について、ご一緒に考えてみましょう。本ブログは今週公開予定のAOIA会員向けニュースレター最新作「週刊先読みダイジェスト第54号」の一部を再編集した、先行公開版です。

先週はドル安円高になり、一時騒がれた「1ドル110円定着」が遠のいたように見える。

 しかし私は1年単位で考えると、米ドルはまだ十分に上昇余力があり、特にユーロに対して上がりやすいと考えている。「先週の世界経済見通し減速懸念」や「世界的な株価下落」もあり、それほどドラマチックには進まないかも知れないが、理由はいろいろとある。

以下、ご一緒に考えてみましょう。

 特に米ドルの対ユーロ相場は、今後も強含みだと、私は見ています。何といってもユーロ圏は不景気と物価停滞が激しく、景気回復と物価上昇のためにはユーロ安の追い風が欲しい状況です。

先週は為替相場に関する要人の発言も、目立ちました。

 経団連の榊原定征会長は10月6日の記者会見で、足元の為替の水準について「これ以上、円安にふれるのは日本全体として好ましくない」と述べました。1ドル=109円台は「許容できるギリギリの範囲内だ。さらに円安になると、中小企業や地方でマイナスの影響が顕在化する」と指摘し、円安加速へ警戒感を示しました。

日本時間10日午前には日銀の黒田東彦総裁が、ワシントンで開催中の20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議で記者団の質問に応じ、外国為替相場に関して「ファンダメンタルズ(経済の基礎的条件)を反映して安定的に推移することが望ましい」と、強調しました。

 ルー米財務長官は7日、ワシントン市内で講演し「強いドルは米国にとって良いことだ」と述べました。米連邦準備理事会(FRB)による利上げ観測と米景気回復を背景に、市場ではドル高観測が強まっており、同長官も一定のドル高を容認した形です。

 米連邦準備理事会(FRB)のフィッシャー副議長は9日、ワシントン市内で、外国為替市場のドル高傾向について「為替レートはFRBの決定に影響を及ぼす」と述べました。FRBは量的緩和の出口を探っているが、今後の為替動向次第ではドル上昇を加速させかねない利上げを慎重に判断する意向を示唆しました。「行き過ぎたドル高で輸出が落ちて貿易赤字が増えれば国内の生産量や所得も減り、米景気を下押しする」との見方が、副議長による発言の背景にあります。ただし、米景気回復への期待を背景にユーロや円に対してドル高が進むこと自体は「経済状況を反映しており、適切なことだ」とも語り、そのうえで「米国は自国通貨安を誘導する為替介入はしない」と強調した事は、ドルの上昇余力を示唆しています。実は主な通貨に対するドルの実質価値を示す米連邦準備理事会(FRB)の指数は5年半ぶりの高水準に見えますが、同指数は2002年より25%、1985年より33%も低く、ドルの価値は谷底に近く、事実、最近まで米国は「ドル安で通貨戦争をしかけている」と非難されていました。

 米大手金融機関モルガン・スタンレーによると、「ドルと米2年債の利回りがともに上昇する時には株価も上がる傾向がある」ので、今後の展開に注目しましょう。

 ドル高がさらに進むと、米国では輸入物価に低下圧力が強まり、インフレ率は上がらず、結果として米国金利上昇も小幅に留まる可能性があります。低金利下で世界経済がある程度回復すると、資産市場とくに株式市場に更に資金は流入し、株価は上がりがちです。「基調としてのドル高、株高は長期化する可能性が高い」との見方も有力で、現在はやや「悲観バブル」気味の様です。

先週の世界的な株価急落もあり、以下の見方が全て正しいとは限りませんが、ほぼ共通している点は、「米ドルは他の主要通貨に対して、更なる上昇余力がある」という事です。仮に話半分としても、投資妙味がある為替取引の方法は、意外とありそうです。日本の8月の貿易収支は8318億円もの大赤字で、2014年1~8月の経常収支の黒字は2422億円と前年同期に比べ94%も減少し、これだけでも昨年以上のドル高円安の強い推進力になります。

米国は経済活動の7割が消費で、「ドル高に伴う輸入品の値下がりは家計の購買力を高める」との見方も強い。ドル建ての資源価格などが他国からみて上がる結果、需要が減り価格は下がり、これも家計や企業には追い風です。少なくても「1ドル100円台の為替相場」は、定着したと見て良いでしょう。私としてはFXなどの為替取引は、その前提条件でやや小刻みに行いたいものです。

当面の円相場(ドル円相場)の有力な見方は、以下の通りです。

 外為オンライン情報サービス室の佐藤正和顧問は、円は対ドルで日足の一目均衡表の基準線が位置する1ドル=107円40銭付近が目先の上値めどになるとし、同水準を抜けると105円台半ばまで上昇余地が広がる可能性があるとみる。ドル・円相場は1日に一時110円09銭と2008年8月以来の水準まで円安が進み、今年8月の円高値からの下落率は8.5%に達した。その後円が上昇基調に転じ、8日には107円75銭まで水準を切り上げている。

 佐藤氏は、ドル・円相場は8月以降、基準線を上回って推移し、ドル高・円安基調の強さを裏付けているが、ローソク足が同線を下抜けると、円一段高の「最初のシグナルになる」と指摘。さらに転換線が基準線を下回った場合は「逆転現象」になると言い、円の見通しが「上向きになる可能性がある」としている。

 フィボナッチ分析によると、8月の円高値から10月の安値までの下落分の38.2%戻しが106円80銭付近となっている。佐藤氏は仮にこの水準を円高方向に抜けた場合は、50%戻しに当たる105円80銭や1月の円安水準の105円台半ばが円の上値めどとして意識されるとみる。

 この様に、「1ドル105円台までの一時的なドル安円高」の可能性は、意識すべきでしょう。来年まで考えれば1ドル110円台のドル高円安の可能性も充分にあるので、安くなったドルを買うには悪くはない条件だと思います。

最近のドル高円安が急激だったために「2014年の円相場の変動は激しかったのでは?」と思いがちですが、実は過去10年間では振れ幅(変動率)は最低水準で、現時点では2011年の10円18銭よりも変動率は低いのです。少なくても「2014年の変動率が高かったから来年のドル円相場は停滞か?」とは、言い切れない状況です。それどころか、「来年末までに1ドル120円到達か?」との、有力な予想まであります。

『過去1年間で円相場の予測精度が最も高かった野村ホールディングスは、来年末までに1ドル=120円程度まで円安・ドル高が進むと予想する。米国との金利差が拡大し、日本の貿易赤字が続くとみているためだ。』

今回は、以上になります。

次回は、英ポンド、ユーロ、人民元に対する米ドルの相場見通しについての重要発表をもとに、ご一緒に考えてみましょう。

 

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今回は、以上になります。AOIAフェローのDataと小勝負からでした。

【※】当ブログ記事は、AOIA株式会社のスタッフが個人的予測に基づき作成した資料であり、金融商品取引法に基づく開示資料ではありません。当資料は、飽く迄もAOIA株式会社のスタッフが個人的予測に基づき作成した資料であり、その正確性・完全性を保証するものではありません。当資料中に記載している内容、数値、図表、意見等は資料作成時点のものであり、今後予告なく変更することがあります。当資料中のいかなる内容も将来の投資収益を示唆ないし保証するものではありません。当資料をもとにお客様が金融商品取引行為を行われた場合、金利、通貨の価値、金融商品市場における相場その他の指標に係る変動を直接の原因として生じる利益あるいは損失は、すべてお客様に帰属します。


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