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2013年3月29日(金) 当面の日本では低インフレと円安が併存しそうな理由とは?

  • 投稿日:2013年3月29日
こんにちは。今日も淡々とデータとの会話を続けている、Dataと小勝負です。
今回は、当面の日本のインフレ率と円相場の見通しについて、ざっと予想してみましょう。
日銀が目標とする2%の物価上昇率の達成は、それほど簡単ではない
2%のインフレ目標は実はかなり高い水準で、2013年1月の日銀の金融政策決定会合では審議委員の2人が、「目標が高過ぎる」と言って反対票を投じた程です。

もともと昨年末頃までの日銀は、「年率1%のインフレ(物価上昇)もそう簡単ではない」と、何度も発表していました。
日米のインフレ格差から見た場合、これまでの約20年間、日米のインフレ格差は、米国が日本を平均で2.5%ほど上回る形で推移して来ました。その結果、円高傾向が続きました。購買力平価説通りの展開です。
日本が2%のインフレ目標を達成するケースは、以下2つの状況が考えられます。第1のケースは、今後の日本のインフレ率が2%になり、米国が4%強になるケース。第2は、日本が2%のインフレになるものの、米国のインフレ率はさほど上昇せず2%台で推移するケースです。
第1のケースの場合、日本の2%のインフレが持続する可能性は、実は低そうです。米連邦準備理事会(FRB)のインフレ許容範囲の上限が2.5%で、それを超えるとFRBは金融引き締めをしなくてはなりません。米国の景気が減速すると世界的に景気が悪化し、日本も例外ではなくなり、インフレ率が低下しがちです。
第2のケースの実現も、それほど簡単ではない様です。確かに日本は2008年にインフレ率が一時2%まで上昇しましたが、この時は原油価格の上昇が押し上げた面が大きいのです。近年の北米のシェールガス革命で石炭を含めた世界のエネルギー資源は余り気味で、原油価格も既にそれなりに高騰してしまっていて、これを再現できるとは限りませんし、再現出来ても一時的な数字です。
経験則からいえば2%のインフレが持続するのは、賃金がほぼ同程度上昇する時です。今後、企業収益が改善すれば賞与は増えるとみられますが、賃金にまで波及するには、一握りの幸運な人をのぞけば意外と時間がかかりそうです。あまり報道されてはいませんが、「円安でむしろ損した企業」は、電気代やガソリン代などが以前よりもかかっているところも含めれば、決して少なくはありません。
また近年は、賃金水準の高い製造業から低い介護などのサービス業へと主な雇用先が変わり、しかも非正規雇用の比率が上昇傾向ですので、賃金は構造的に意外と上がりにくい面もあります。新興国の安い賃金との競争が続くことが、主な背景です。実際、中国の輸出はまた急増中です。景気改善の為に、日銀の金融緩和は今後、長期化するかも知れません。
もちろん、物価が上がりやすい局面は、日本にもあります。それは、消費税増税の時です。「政府の単年度の財政赤字をゼロにするだけでも税率を20%強に上げる必要がある」との試算結果は、結構有名です。

結局、いままでの収入では次第に生活は厳しくなっていくという事です。
その一方で、当面は円安が進みやすい状況です。

日本とは対照的に、欧米は近い将来、金融の正常化に転じる可能性があります。失業率が低下傾向にある米国では、来年前半までには量的緩和が縮小または終了して、来年後半にはFRBのバランスシートが縮小する時期に入ってくる可能性があります。欧州では、期間3年の無制限供給資金(LTRO)の返済が始まり、欧州中央銀行(ECB)もバランスシートが既に縮小を始めています。
大まかに言うと、「欧米のマネーが減少傾向で、日本はこれから逆に増えやすい」という事になります。その結果、日本と欧米の金融政策姿勢の違いが明らかになり、円安がより進む可能性が高まります。

結論としては、現在は日本円よりは米ドルなどの強含みの外貨、ただの外貨よりは比較的ローリスクでそれなりの利回りを得られる外貨建ての金融商品を保有した方が、より生活が楽になりやすい時期だという事です。

為替の決まり方の日本を学びたい方には、こちらの無料動画がお勧めです。
今回は、以上になります。

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