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原油安の本当の理由か? 中国経済急減速のこれだけの証拠

  • 投稿日:2014年12月15日

今回は、皆さんも気になっている「中国経済急減速のこれだけの証拠」について、ご一緒に確認してみましょう。本ブログは、今週公開予定のAOIA会員向けニュースレター「週刊先読みダイジェスト第63号」の一部を、再編集したものです。

内容はややショッキングかもしれませんが、主な情報源はウォール・ストリート・ジャーナルやロイター、ブルームバーグ、日本経済新聞など、確かな筋のものばかりです。おそらくこれが、通常のメディアで確認できる中国関連の情報としては、現時点ではほぼ最先端だと、自負しております。先週のやや急激な原油急落や世界的な株安などの奇妙な状況は、これで納得できる方も結構いるのではないでしょうか? 早速、始めましょう。

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中国の2014年11月の貿易黒字は過去最大だったが・・・・

 中国税関総署発表の11月の輸出は前年同月比4.7%増とブルームバーグ・ニュースがまとめた予想中央値(8%増)を下回った。輸入は同6.7%の減少で市場予想は3.8%増だった。この結果、貿易黒字は544億7000万ドル(約6兆6200億円)となった。

突然ですが質問です。この結果を受けて人民元は、上がったでしょうか? それとも下がったでしょうか?正解は以下の通りです。

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人民元が対米ドルで5カ月ぶり安値に・・・!!

 外国為替市場で人民元が下落している。12月10日の東京市場でも1ドル=6.19元台と軟調な展開だった。中国ではこのところ弱い経済指標が相次ぎ、景気減速の懸念が強まっているからだ。市場では追加の金融緩和観測が広がり、人民元はしばらく下落基調が続くとの見方が多い。11月の消費者物価指数(CPI)は、前年同月比で1.4%上昇と、市場予想を下回った事も理由だ。人民銀は11月下旬に2年4カ月ぶりに金利を引き下げたばかりだが、早くも預金準備率の引き下げに動くとの観測だ。人民元は当面、下落基調で推移する公算が大きい。

この様に人民元も、「不景気で金融緩和と金利低下を実行・検討中の国の通貨は下がり易い」というルールが、通用するようになりました。

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 中国汽車工業協会(CAAM)が発表した11月の国内自動車販売台数は前年比2.3%増の209万台だった。10月は2.8%増、9月は2.5%増だった。1─11月は6.1%増。CAAM幹部は10月、ロイターに対し、今年の伸び率は7%前後と、前年(13.9%)の半分程度の伸びにとどまるとの見方を示していた。 私がいままで中国経済の体温計として何度がご紹介して来た中国の自動車(新車)販売台数の増加率が、遂に急減速を始めました。最近は中国の発電量も信用できないため注目に値します。

 

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中国国家統計局発表の2014年11月の主要経済統計によると、生産と投資の伸びが一段と鈍った。建材や乗用車の生産の落ち込みが目立ち、雇用情勢にも影が差しつつある。中国人民銀行(中央銀行)は11月、2年4カ月ぶりの利下げに踏み切ったが、当面は減速感が強い景気の下支えに向けて緩めの金融政策を続ける構えだ。

 11月の工業生産は前年同月に比べ7.2%増となり、伸びが前月より0.5%鈍った。粗鋼や板ガラスの生産も前年水準を割り込んでいる。乗用車の生産量も4.5%減と、今年初めて前年を下回った。一時的な減速とは言い切れない面もある。住宅はその典型例だ。1~11月の不動産販売額は前年同期比7.8%減った。1~11月の不動産開発投資は11.9%増と、伸び率はリーマン・ショック後の2009年1~7月以来の低水準に沈んだ。11月の利下げをきっかけに上海など大都市で住宅価格が下げ止まる気配はある半面、住宅市況の不振を背景にした景気の下押し圧力はなお強い。来年の大学卒業生は750万人近くで前年より20万人以上多いとされ、若者の就職戦線は厳しさを増す。

 

 冷静に見ればこれは、中国経済の主役である不動産販売部門と自動車産業の縮小です。来年は中国不動産の過剰在庫問題は、さらに深刻化しそうです。経済急拡大を前提に常勤のホワイトカラーの公務員や正社員になることを夢見て急増中の大学生には、来年はかなり厳しい就職戦線となりそうです。その結果香港とは違い「民主化運動・学生運動」どころではなくなり政治的に多少の安定感は出そうですが、不本意就職した若者が増えれば経済的困難を抱える人が増えやすく、「過大生産力解消・消費増大」という国策の推進も危ぶまれます。

中国経済急減速・原油安時代の投資方法にご興味ある方は、こちらをどうぞ。

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いよいよ、今回の最重要ニュースの登場です。

 中国は、経済改革を発表するものの、かなりの問題を抱えている。輸出主導型経済や膨大な投資による経済刺激という古いモデルがもはや機能していない。今や不良債権の津波で中国は水没状態だ。最近の基準預金金利の引き下げも、家計の収入を増やすものではないため、あまり効果はないとみる。

 中国の統計はおおむねねつ造だ。世界中の大勢のエコノミストや投資家達が中国の国内総生産(GDP)の数値を信頼せず、発電量や貨物輸送量などで経済活動の水準を推定した時期もあったが、すぐに政府はこれに気付き、これらの数値も改ざんし始めた。そのため、自動車の販売・生産台数などの、株式投資にも関係する比較的信用出来るデータの重要性は、高まる一方だ。中国のGDPの数値は公式発表より実際は3分の1程度低いという声がある。国際通貨基金(IMF)は購買力平価をベースに中国を世界最大の経済国としているが、それはばかげている。基本的な食料品は安いが、住宅や自動車、医療などのコストは高い。

 最近の中国の経済成長率は4%に達していないと考える、元米企業団体大物幹部もいる。不動産販売や鉄鋼生産は減少している上、GDP成長のかなりの部分が在庫の積み上げだ。上海や深セン市場上場の消費関連企業400社を継続調査した結果、第3四半期の粗利益は前年同期比4%減少した。これが経済の活況と言えるだろうか? 現在の中国株バブルは、本当に大丈夫だろうか? 

 現在の中国経済は、政府の相当な刺激策で何とか経済の安定を保っている。しかし、刺激策が回数を重ねるたびに景気浮揚効果が弱くなっているようにみえる。従って、中国は物価下落を伴った景気後退に加速度的に沈みつつある公算が非常に大きい。

富裕な中国人が、国外に資産を逃している。また、国の資本統制をかいくぐって企業が偽のインボイスで資本を逃避させている。この動きは今のところ、中国短期金融市場の金利の恩恵を狙うホットマネーの流入や外国の直接投資、貿易黒字で覆い隠されている。しかし、奇妙なことが起こりつつある。第3四半期に中国の外貨準備が1000億ドルも急減して3兆8900億ドルになった。高級ブランド品の売り上げが低迷している。明らかに富裕な中国人は急いで国内での資産を減らし、資金を国外に出そうとしている。例えばシドニーに住宅を購入できるなら中国では買わない。

 長らく予想されてきた中国の不動産バブル崩壊は、既に進行中だ。政府発表の70都市のデータは、良いところだけを見せているため役に立たないが、少なくとも今年の販売件数は減少した。多くの中国人は、高層マンションをキャピタルゲインの製造マシンのように考えている。中国には5000万軒もの空き家のままのマンションがある。中古マンションは著しく価格が下がるため、所有者は賃貸しようとしない。ようやく、住宅価格は上昇するばかりでないことを人々が気付き始め、売り圧力が高まり始めている。相場は更に下がりそうだ。

中国は本当に不良債権危機や経済のマイナス成長を食い止める手段があるのか?

 まず、外貨準備は一般の認識よりも流動性が低く、さらに資本逃避で減少の可能性がある。中国の企業は過去1年で約1兆5000億ドルも対外債務を増やした。多くは短期であり、貸し倒れの連鎖が起きると、今や海外の債権者が絡んでいるため、債務問題を隠しにくくなった。こういうところが金融危機の発端となるかもしれない。

 すぐに経済やビジネス環境は好転しないだろう。庇護(ひご)された一部の既得権は自分たちの利益にしがみつく。中国はリターンが低下し続けるなかで資金投入を継続せざるを得ず、むしろ必然的に個人消費のGDPに占める割合が縮小する。最近、独占禁止の目的や不公平価格の是正、低品質などの理由で外国企業を攻撃しているが、中国の国営企業はおおむね除外されている。中国企業有利の方向にますますゆがんでいる。

 現在マーケットで進行中の事態は、「単なる原油の需給バランス調整の失敗」でもなければ、「過熱感のある株価の調整」でもありません。むしろ、「世界の経済成長の大黒柱だった中国の急激な景気減速」に備えた、需給と価格の大幅な調整が始まったと考える方が、より自然でしょう。言うまでもありませんが、中国の景気減速は、世界の資源・エネルギーの需給バランスと価格を、激変させます。これで株価や為替が動かないのは、不自然です。

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以下は、今週公開予定の「週刊先読みダイジェスト第63号」の主なテーマです。

第1章、中国経済急減速 もはや隠し通せなくなってきた景気の実態

第2章、原油急落の現状と今後の見通し 状況は意外と深刻か?

第3章、先週のマーケット状況と今週の見通し

 

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私が毎週執筆中の「週刊先読みダイジェスト」にご興味ある方は、まずはこちらもどうぞ

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日時:2014年12月17日(水) 19:00 ~ 20:30

場所:東京都港区虎ノ門

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AOIAフェローのDataと小勝負からでした。今回は、以上になります。

【※】当ブログ記事は、AOIA株式会社のスタッフが個人的予測に基づき作成した資料であり、金融商品取引法に基づく開示資料ではありません。当資料は、飽く迄もAOIA株式会社のスタッフが個人的予測に基づき作成した資料であり、その正確性・完全性を保証するものではありません。当資料中に記載している内容、数値、図表、意見等は資料作成時点のものであり、今後予告なく変更することがあります。当資料中のいかなる内容も将来の投資収益を示唆ないし保証するものではありません。当資料をもとにお客様が金融商品取引行為を行われた場合、金利、通貨の価値、金融商品市場における相場その他の指標に係る変動を直接の原因として生じる利益あるいは損失は、すべてお客様に帰属します。


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