人生を豊かにする経済とお金の学校 グローバル資産形成学院

先週開催されたAPECとG20の重要ニュースとは?

  • 投稿日:2014年11月17日

今回は、皆さんも気になっている「先週開催されたAPECとG20の重要ニュース」について、ご一緒に考えてみましょう。実は意外と重要な発表があったのです。本ブログは、今週公開予定のAOIA会員向けニュースレター「週刊先読みダイジェスト第59号」の一部を、再編集したものです。

中韓自由貿易協定(FTA)が実質妥結

中韓両政府による自由貿易協定(FTA)交渉が10日、実質的に妥結した。中国の習近平国家主席と韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領が同日、会談して確認した。自由化率はそれほど高くないが、国内総生産(GDP)が名目で8兆8千億ドルの中国と1兆1千億ドルの韓国による巨大な共通市場が東アジアに誕生する。

 韓国側は貿易品目の92%、中国側は91%を20年かけて関税撤廃の対象とする。韓国側は「農産物の自由化率は70%で、これまでのFTAのなかで最も低い。コメは完全に除外された」と説明している。

 韓国は米国や欧州連合(EU)ともFTAを締結済み。FTA締結国との貿易額が全体に占める割合は中国を加えると6割近くとなり、2割前後の日本を大きく上回る。

 韓国の自由貿易協定(FTA)の特徴は、質(関税撤廃率など)よりも量(貿易額に占めるFTA締結国のシェア拡大)を優先して素早く拡大して来た事ですが、今回も同じでした。当面は韓国経済にプラスかも知れませんが、弱点はスマートフォン(スマホ)です。既に中国ではサムスンのスマホよりも安く、その割にはかなり高品質とされている小米科技(シャオミ)などのシェアが急拡大し防戦に追い込まれ、韓国本土でも「中国の格安スマホ」が急激にシェアを拡大しつつあります。やはり、「スマホは中国先進国化の先兵」の様で、今後も要注目です。

========================================

中国の習近平国家主席がAPEC・CEOサミットで「インフラ投資を主導する」と発表

 中国が中心となって設立するアジアインフラ投資銀行(AIIB)や支援基金などを念頭に、周辺国・地域も含めたインフラ投資を主導していく考えを示した格好だ。

 柱として「AIIBを早期に本格運営し、金融分野での協力の新たな土台にしていく」方針を表明。さらに習主席が「一帯一路」と呼ぶシルクロード経済圏のインフラ整備や資源開発を支援する総額400億ドル(約4兆5800億円)の基金を独自に立ち上げる計画も紹介した。

 これらの仕組みをテコに中国は今後10年間で1兆2500億ドルの対外投資を進める計画だ。習主席が「地域の発展繁栄に貢献していきたい」と語ると、会場では大きな拍手が起こった。

一方で、環太平洋経済連携協定(TPP)を巡る議論が紛糾していることを前提に「様々な自由貿易協定を巡る論議が湧き出しており、どれを選べばいいのか困惑を引き起こしている」と言及。「時代の局面を読み、我々は大家族であるという運命共同体意識が必要だ」と、くぎを刺した。

 環太平洋経済連携協定(TPP)は理想が高く実現した場合の影響力も巨大なものになりそうですが、課題は「目標が高過ぎ、関係国は自国の利害を重視し、交渉は煩雑を極め、中間選挙で負けた米国の指導力と意欲が低下気味」という事です。このままでは来年後半になっても成立しない可能性さえあります。その一方で中国は、自慢の資金力と「格安な交通・通信インフラ」にものを言わせて急激に、「投資受入れ国から対外投資国への脱皮」を進めつつあります。実は「早ければ2014年にも中国は外国からの投資受入れ額よりも、対外投資額の方が多くなりそうだ」との試算結果まであります。

========================================

APEC首脳宣言に含まれる重要発表とは?

21カ国・地域が参加するアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議が11日、首脳宣言を採択して閉幕した。宣言文では域内における自由貿易圏を「可能な限り早期に実現」との目標に言及した。議長国中国の習近平国家主席は閉幕後の記者会見で「域内経済の一体化はアジア太平洋地域が長期に強い成長を持続する原動力だ」と述べた。

 首脳宣言ではAPEC地域を基盤に貿易・投資の自由化を目指す「アジア太平洋自由貿易圏(FTAAP)」について、できるだけ早く実現するとの目標を盛り込んだ。これまでFTAAPを巡っては2025年を妥結目標にしたい中国と、環太平洋経済連携協定(TPP)など他の交渉を優先させるべきだとする日米で意見が割れていた。

 アジア太平洋自由貿易圏(FTAAP)は中国を含みますが、環太平洋経済連携協定(TPP)は中国を含みません。中国は自国が中心となって設立するアジアインフラ投資銀行(AIIB)や支援基金、そして「格安な交通・通信インフラ」などを多用し、独自の自由貿易協定(FTA)勢力圏を作る方針の様です。

========================================

習近平国家主席が中国の経済力を誇示

 中国・北京で11月11日に閉幕したアジア太平洋経済協力会議(APEC)は、ホスト役である習近平国家主席が主演する政治ショーだった。演目は「アジアの盟主・中国」。世界2位の経済力を背景に域内の経済圏づくりやインフラ投資を主導する野心を隠さず、米国と対等に渡り合う大国としての存在感を国内外に誇示した。

 習氏は連日、各国首脳と個別に会談し、韓国と自由貿易協定(FTA)交渉を妥結し、カナダとは金融協力を決めた。約3年にわたり途絶えていた日本との正式な首脳会談にも応じた。

 前回、中国でAPECを開催したのは01年。当時、米国の8分の1、日本の3分の1の規模だった中国経済は、いまや日本の2倍に達し、米国に次ぐ世界第2位の経済大国になった。中国の台頭は国際秩序にいや応なく変容を迫る。その結果、オバマ米大統領の発言も、揺れている。

========================================

オバマ米大統領と習近平・中国国家主席の記者会見の発言要旨とは?

■「オバマ大統領・習主席の発言要旨」

11月12日に北京の人民大会堂で開いたオバマ米大統領と習近平・中国国家主席の記者会見の発言要旨は次の通り。

■オバマ大統領

 米国は中国が平和的に台頭し、世界で責任ある役割を担うことを支持する。習主席とは両国関係の未来について共通の理解がある。意見の相違があれば率直かつ明快に意思を伝え、違いを狭める努力をする。

 米国は東シナ海、南シナ海の領有権争いで特定の立場を取らない。領土紛争は国際法にそって平和的に解決すべきだ。緊張緩和に向けた日本の安倍首相と習主席の初期的な接触について称賛の言葉を伝えた。

米中間には経済、教育、安全保障で関係を深める数多くの合意がある。中国との強い協力関係は、我々のアジア重視戦略の核心だ。

 外国企業が中国の国有企業と公平に競争できる条件の必要性を強調した。知的財産権やサイバー空間での脅威の重要性を指摘し、市場主導の為替レート導入に向けた努力を歓迎した。

世界の二大エネルギー消費国、二酸化炭素(CO2)の二大排出国として両国は気候変動に特別の責任がある。

 米国は香港のデモに関与していない。ただ米国は表現の自由については主張し続ける。香港の(行政長官を選ぶ)選挙については透明、公平かつ人々の考えを反映したものである事を促す。

■習主席

 我々は引き続き中国と米国の「新しい形の大国関係」の構築に注力することに同意した。両国の国防部門が軍事交流を深め「新しい形の軍事関係」の発展に努力することでも同意した。

中国は国力の発展に応じて、一層、国際的な責任を履行していく。両国の関係が安定すれば世界の重しの役を果たせる。双方が核心的利益を尊重し、対話と協議を通じて、建設的な方式で食い違いをコントロールし、両国関係の安定的発展を維持すべきだ。

オバマ大統領と人権問題で率直に意見交換した。中国は相互尊重の精神でこの問題について対話したい。会談で香港のデモ行為は違法だと伝えた。香港の問題は中国の内政問題であり、外国はいかなる干渉もすべきではない。

 中国政府は法に基づき市民の言論の自由とメディアの正当な権益を守る。ただ、メディアは中国の法律を順守すべきだ。

 (環太平洋経済連携協定といった)一部の自由貿易協定が中国を排斥しているとは見ていない。中国も開放的な態度を取っており、相互にプラスに働くことを望んでいる。

 この段階ではオバマ米大統領は中国に気を遣い穏便な言葉を使っていますが、中国は「大国志向、覇権志向、香港は中国の一部という考え方」を、より前面に打ち出している様です。香港の民主化を求める運動の「雨傘革命」ですが、残念ながら不発に終わるでしょう。中国政府と香港当局は基本的には「存在自体は認識しているが相手にする気がない」方針で、デモの長期化で香港中心部の交通と経済活動にも負担がかかり、実は香港人のデモ反対派が増加中です。香港と上海の株式相互取引が今週始まるのも、中国政府の自信のほどを示唆しています。

オバマ米大統領はその後の20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議で「中国の大国志向、覇権主義、軍事力拡大」に対する警戒心を色濃く反映した、より具体的な発言をしています。

========================================

APEC後の20カ国・地域(G20)首脳会議でオバマ米大統領が重要発言を行う

 オーストラリア訪問中のオバマ米大統領は11月15日にブリスベンで演説し、引き続きアジア太平洋地域を米外交政策の基軸に据える考えを表明した。経済成長を押し上げるために環太平洋経済連携協定(TPP)交渉妥結への決意を示した。中国の海洋進出や北朝鮮の核・弾道ミサイル開発について、地域の発展を妨げる恐れがあると警告した。

 オバマ氏は演説で「アジア太平洋地域での米国の指導力確保を常に外交政策の基軸とする」と述べ、残り任期2年間もアジア重視戦略を掲げると明言した。米国は「太平洋国家」だとあらためて強調し、「外交、軍事、経済、開発そして米国の価値観」を駆使してアジア太平洋地域への関与を強めると訴えた。

 TPPが域内の需要を高め、経済成長につながるとの認識を重ねて強調。中国を念頭に「アジアの安全は大国が小国をいじめるような威圧や脅しではなく、国際法や国際規範に則り確保されなければならない」と語り、国際法を無視した中国の海洋進出を批判した。

========================================

『最近のマーケット情報や、実用情報を知りたい方はこちらをクリック』してください。
https://argo-navi.net/mielca_aoia/PublicMailMagazineEntry.aspx?no=3

以下は今週公開予定の「週刊先読みダイジェスト第59号」の主なテーマです。

1、アジア太平洋経済協力会議(APEC)関係の主要ニュース

2、「日本の消費増税延期・解散総選挙」とその影響について

3、日米株の注目点 先物主導の日本株 日米株価の季節的変動 今後有望な○○○○○

4、今週のマーケットの見通し

 

「週刊先読みダイジェスト」にも発表されない重要ニュースは、AOIAフェイスブックをどうぞ。

https://www.facebook.com/aoiaacademy

 

例えば以下の様な記事を、お好きなだけお読みになれます。

「原油急落が止まらず年内にも大台割れか?」

『「大卒初任給が3年ぶりプラス」をどう考えるか?』

「インテルを苦戦させる新興企業とは?」

「ドイツ連邦銀行総裁が重要発言を行う」

「ルーブルは今年どれほど下がったか?」

 

ご興味ある方はAOIAフェイスブックをどうぞ。

https://www.facebook.com/aoiaacademy

今回は、以上になります。AOIAフェローのDataと小勝負からでした。

【※】当ブログ記事は、AOIA株式会社のスタッフが個人的予測に基づき作成した資料であり、金融商品取引法に基づく開示資料ではありません。当資料は、飽く迄もAOIA株式会社のスタッフが個人的予測に基づき作成した資料であり、その正確性・完全性を保証するものではありません。当資料中に記載している内容、数値、図表、意見等は資料作成時点のものであり、今後予告なく変更することがあります。当資料中のいかなる内容も将来の投資収益を示唆ないし保証するものではありません。当資料をもとにお客様が金融商品取引行為を行われた場合、金利、通貨の価値、金融商品市場における相場その他の指標に係る変動を直接の原因として生じる利益あるいは損失は、すべてお客様に帰属します。


  • グローバル資産形成学院WEBキャンパス開校 ネットで学べるオンライン講座
  • WEBキャンパスで開催中の講座はこちら
  • WEBキャンパス会員登録はこちら
  • 資産形成力要請コース