人生を豊かにする経済とお金の学校 グローバル資産形成学院

中国経済のゆがみを家計・実質金利・賃金・消費から見る

  • 投稿日:2014年11月7日

今回は、皆さんも気になっている「中国経済のゆがみを家計・実質金利・賃金・消費から見る」について、ご一緒に考えてみましょう。

 クレジット(借金)に依存した経済成長は、長続きしない。これは経済・金融・投資の基本原則であり、中国経済も例外ではない。しかし中国経済は、他にも重い課題を背負い続けているのだ。

 大方のエコノミストは中国経済に懸念を抱いている。消費の低迷と巨額の経常黒字、過剰設備、環境汚染、資本規制や金融抑圧(金利の抑制)などの政府介入と、不安材料はさまざまだ。これらはすべて「ゆがんだ成長モデル」が、もたらしている。

 この経済モデルは建設と製造を経済成長の原動力とみなす根深い偏見の結果であり、全国に散らばる多数の大規模製造業とインフラ建設プロジェクトに表れている。金や不動産が大好きなお国柄からも察しがつきそうだが、「物への過度な信用(信仰)」と、言い換えても良いかも知れない。

 これらは直接間接に政府の補助金で推進されている。だがこのモデルに伴う犠牲は大きく、実際に中国経済は悪循環に陥っている。この悪循環は、一見すると互いに無関係に見えるが、実は相互に結びついた複雑でゆがんだ政策によって、慢性化しつつある。

 その顕著な特徴の一つは、経済成長と雇用の乖離(かいり)である。経済成長率はここ数十年にわたり平均して年10%近いが、雇用の拡大は年1~2%にとどまっている。工業と輸出の拡大だけでは中国の膨大な労働人口を吸収し切れないことは明らかだ。

 もう一つの特徴は、国内総生産(GDP)に占める家計収入が減っていることだ。1990年にはGDPの70%だったのが、09年には60%まで落ち込んだ。言い換えれば、中国の家計は経済成長の恩恵にあずかっていない。世界が渇望中の「巨大な内需」も、期待ほどには拡大していない。

 その主因も、ゆがんだ政策にある。労働コストの上昇に歯止めをかけるため賃金が抑えられており、過去20年間で生産性の上昇率が年8.5%だったのに対し、賃金は年5%にとどまった。同時に、インフレ調整後の実質預金金利は、ここ10年ほど平均してゼロに近い。中国の家計貯蓄の約80%が銀行に預けられていることを考えると、経済に与える影響は大きい。家計が節約に走るため消費の伸びは鈍化し、経済全般の不均衡が一段と深刻化する結果を招いてきた。内需不振で結局は輸出依存型の経済に逆戻りだが、世界はそれほど成長期ではない・・・・。

中国経済はいびつな成長モデルから抜け出せなくなっている。低賃金・低金利・通貨安政策をとれば、輸出産業と製造業は潤うが家計は犠牲になり、内需はしぼむ。すると成長目標達成のため政府は輸出と投資に依存する。

この悪循環を断ち切るのは容易ではないが、中国経済が直面する数多くの緊急課題を解決するには、他に方法はない。現在の成長モデルは深刻な環境汚染を招いている。製造業と輸出の偏重で資本配分が著しく偏っている。非効率な産業部門が大量の遊休設備を抱え込む一方、より生産性の高い効率的な部門が必要な資源・資金・人材を得られていない。新産業の多くを担う民間企業は信用力不足で、時には年率10%前後もの金利を払って、やっと必要資金を借りている。これでは賃上げも難しい。

 経済再建は、中国の指導部が取り組むべき最も困難で急を要する課題だといえよう。さまざまなゆがみは相互に関連しているため、同時に手を付ける必要があるが、国営企業や共産党政権・軍部の権益を脅かす。本当に可能だろうか? 好意的に見れば習政権の「反腐敗・汚職闘争」は、その為の援護射撃にはなりそうだが・・・・。成果が表れる前に、肝心の新車販売台数伸び率と、銀行預金の金額が、減少した。

 

 中国の自動車市産業の業界団体である中国汽車工業協会(CAAM)の董揚秘書長は10月25日、2014年の中国自動車市場について、「景気減速を受けて(新車販売台数の)成長率は7%となり、昨年の伸び幅13.9%から半減する」との見通しを示した。

 

 2014年7-9月(第3四半期)決算によれば、同四半期中に中国5大銀行のうち中国工商銀行と中国銀行、中国農業銀行、交通銀行で預金が減少した。預金が増えたのは中国建設銀行のみ。中国人民銀行(中央銀行)のデータによると、中国の銀行業界にとって少なくとも1999年以来初めての、四半期ベースでの預金減少となった。

 「銀行側は預金高をごまかしにくくなっていて、一部の銀行は預貸率要件を満たすために、融資を縮小する必要に迫られるだろう」との見方も、台頭中だ。

 この様に、年率10%前後の中国の経済成長期は既に終わった可能性が高く、今後は年率5~7%前後の安定成長に持ち込むことへの挑戦となりそうだ。

 

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今回は、以上になります。AOIAフェローのDataと小勝負からでした。

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