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オーストラリア:RB​Aが政策金利を3.5​%に据え置き

  • 投稿日:2012年8月8日

RBAの声明文の要点は以下のとおり:

·中国経済に一段の減速感はない。「中国の成長率はより持続可能なペースへ鈍化したが、さらに減速している様子は見られない」。

・ 欧州が引き続き主要なリスク。欧州では、政策当局が長期的な成長を促進させながら銀行とソブリンのバランスシート調整を進めようとするなか、経済が縮小している。「金融市場は進展の兆候に好反応を示してきたが、欧州は当面は潜在的な負のショックの源であり続けるだろう」。

・信用のスクイーズの兆候はない。「資本市場は企業と格付けが良好な銀行に対してなお開かれており、オーストラリアの銀行は無担保を含む資金調達のアクセスで問題を抱えていない」。

·国内経済は良好。「大半の指標は成長率が全般的にトレンドに近いことを示唆している…失業率はこれまでのところ低水準にとどまっている」。

·インフレ率にはまもなく炭素税が反映される見通し。今後数四半期にかけて、炭素税が総合インフレ率と基調的なインフレ率に影響を及ぼし始める見通しである。RBAは従来と変わらず「(インフレ率が)今後1~2年にかけて目標に整合的な水準になると予想している」。

·長期的には、低インフレを維持するには依然として生産性の向上が必要とされる。「中長期的に低いインフレ率を維持するためには・・以前の為替相場の上昇の影響が薄れるなかで国内コストの上昇率が最近の鈍化を続けることが必要である」。

·RBAは金利に関して多くの施策を講じたが、為替相場をまだ注視している。「金融政策は2011年の大半よりも緩和的である…(これまでの利下げの)完全な影響が出るにはまだ早いが、過去数ヵ月間に住宅価格がやや上昇しており、企業向け信用はこの6ヵ月間に過去数年間の最高の伸び率を記録した。しかし、交易条件の悪化と世界全体の見通しの弱含みが観測されているにもかかわらず、為替相場はなお高い」。

今回の声明文を見ますと、欧州情勢を踏まえ、緩和バイアスを維持しながらも、RBAは来年まで政策金利を3.5%に据え置く可能性が強いという印象です。

10日に発表される金融政策報告(Statement on Monetary Policy)については、RBAが短期的な成長見通しを上方修正する見通しです。住宅市場もモーゲージ金利の低下の影響が出始めているようです。RBAは住宅価格の改善を指摘。また、企業向け信用は手元資金が潤沢な鉱業以外でも投資が拡大していることを示すため、RBAがこの点に言及したことは要注目です。豪ドル高によって資源セクター以外の活動が抑制されていると広く考えられていますが、製造業や小売業などの業種ではそれ以上に大きな構造改革が進展しており、これは通貨価値とは無関係。

その一方で、声明文によると、RBAは公的機関の外貨準備の欧州からAAA格の代替資産への分散化によって押し上げられた為替相場の動向に注目しています。RBAは為替相場に機動的に(そして時には非常に積極的に)介入してきた長い歴史がありますが、それは通常は市場の流動性が低く、市場が投機筋のフローに支配されていた時期。現在は欧州からの構造的なポートフォリオ・シフトが続いている事が背景にあり、RBAが各国中銀の投資を相殺するほどの規模で行動を起こすことを検討しているとは思えません。

市場ではさらなる緩和をある程度織り込んでおり、年末にかけて思っている以上に堅調な豪ドルの動きが見られるかもしれません。


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