人生を豊かにする経済とお金の学校 グローバル資産形成学院

「中途半端な欧州ハイイールド債人気」をどう考えるか?

  • 投稿日:2015年2月27日

今年は欧州ハイイールド債(高利回り債)市場における企業の資金調達ペースが過去最高に達している。欧州中央銀行(ECB)が約束した総額1兆ユーロ(約133兆円)超の量的緩和(QE)がすでに実体経済へ伝わっている兆しだ。クレディ・スイスによると、非投資適格(ジャンク)級の企業が今年これまでに発行した債券は190億ユーロ(約2兆5500億円)相当で、前年同期の2倍以上となっている。ハーミーズ・インベストメント・マネジメントの社債部門共同責任者、ミッチ・レズニック氏は「QEが起債ペース加速のきっかけになった」とし、「政策金利がこれほど低ければ、投資家は利回りを追求するようになる。結果的に、彼らがさらなる供給を引き出すだろう」と述べた。

 ECBはQEの下、1年以上にわたり毎月600億ユーロ相当の高格付け債、主に債務を全額返済できる見込みが高いと思われる国の国債を買い入れる。理論上はそうした債券の価格が押し上げられ、利回りもリスクも高いジャンク債の投資妙味は高まる。そしてそれを発行する企業には大きな恩恵をもたらす。

パリを拠点に欧州臨床検査ネットワークを手がけるラブコは最近、1億ユーロの社債を発行したが、応札額は5億ユーロにも上った。同社のフィリップ・シャリエ最高経営責任者(CEO)は「資金調達環境はかつてないほど良好」だとし、「事業を成長させ続けるために必要な手段を得られるのは素晴らしい」と話した。

そうした手段を提供しようと投資家が列を成している。JPモルガン・チェースの資料によると、ECBがQEを発表した翌週には、ハイイールド債ファンドへの資金流入が10億ユーロに上り、過去4年平均の10倍以上に達した。バンクオブアメリカ・メリルリンチによれば、この傾向は2月11日までの週に加速し、欧州ハイイールド債ファンドにはさらに17億ドルの資金が流入した。状況は昨年から大幅に好転したことになる。JPモルガンによると、2014年後半には欧州ハイイールド債ファンドから40億ユーロ強が引き出された。ディールロジックによれば、14年10-12月期は起債額が100億ドル相当にとどまり、今年1月単月の水準にも満たなかった。

 ディールロジックによると、欧州ハイイールド債市場は相対的に規模が小さく、世界に占める割合は25%程度と、米国の73%を大きく下回る。だが、昨年こそ低迷したものの、近年は拡大傾向が続いている。バークレイズによると、ジャンク債を発行する欧州企業の数は09年以降倍増し、すでに300社を超えている。

しかし私はこの傾向を、あまり好ましくは思っていない。リスクと利回りのバランスが中途半端で、欧州株と比べてあまり投資妙味を感じないからだ。

 調査会社のマークイットによれば、欧州のジャンク債(全年限)の平均利回りは4%。特に低コストの資金調達を目指している企業にとって、これは過去基準から見て低い印象かもしれない。「だが、高格付けの社債がわずか1.1%、国債に至っては多くがマイナスの利回りを提供している状況ではまだ魅力がある」と言う人も多い。JPモルガン・アセット・マネジメントの運用担当者、ピーター・アスベリー氏は、「見渡す限りの利回りがあまりにも低い」ため、投資家はジャンク債市場に参入していると指摘した。「デフォルト(債務不履行)リスクに対してまだかなりの見返りを提供する市場だ」と言う。

しかし、言うまでもないが欧州市場は、多様な国から構成されている。そして各国の金利は基本的には多かれ少なかれ、その国の政府の債務状況などの財政事情によって、左右される。控えめにいっても、債券発行企業の所属する国の財政状況くらいは、調査するべきだろう。また債券は株式と違いどうしても、保有期間が長くなりがちだ。ハイイールド債」と言うと聞こえがよいが結局は、財務状況が劣悪で金利上昇には弱い「投資不適格債(ジャンク債)」だ。長期的な発行企業の経営悪化リスクやその企業が所属する国の今後の金利上昇リスク、更には為替リスクまで背負いこんでいる。これで金利が4%では、正直割には合わないかもしれない。金利が倍なら話は別だろうが・・・・。

ドイツ銀行の欧州ハイイールド債市場責任者、ヘンリック・ヨーンソン氏は、アルティス社にとってドル建てよりユーロ建てのハイイールド債で調達した方がはるかに割安だと指摘した。大方の予想通り米連邦準備制度理事会(FRB)が年内に利上げすれば、ドル建てでの企業の借り入れコストはさらに上昇するはずだ。そうなればユーロ建てで調達する妙味が一段と高まるだろう。これはあくまでも債券発行側の都合であって、買い手にとっては「ドル建ての米国の類似商品よりも低金利で為替で損する可能性もある」という事になる。売り手と買い手は本質的には利害関係が一致しない。主語を逆に変えた場合、相手のメリットがこちらのデメリットに変わる事が、結構ある。本質的な話は、実はそれほど難しくはない。

一方、著名投資家の一部は、欧州ハイイールド債市場が価値を提供するとの見方にまだ疑いがある。世界最大の資産運用会社、米ブラックロックの運用担当者、オーウェン・マーフィン氏は、QEには投資家を高利回り市場へ引き寄せる引力効果があると指摘する。だが、高リスクの企業は引き続き債務の借り換えに困難を感じる見込みだという。「英携帯電話販売会社フォーンズ4u(フォーユー)の一件以来、欧州ハイイールド債市場はあらゆる利回り需要を満たすものではない、との認識が広がっている」と語った。フォーンズ4uが昨年9月に破綻すると、多くの債券投資家は不意打ちを食らった。こういう状況なので、深入りはお勧めしない。

『最近のマーケット情報や実用情報を無料で知りたい方はこちらをクリック』

https://argo-navi.net/mielca_aoia/PublicMailMagazineEntry.aspx?no=3

========================================

 この様に投資は、債券だけではなく株式にも目を向けた方が良さそうな状況です。そして投資信託(投信)よりも桁違いに安い経費で世界と日本の株式や債券などに手軽に分散投資出来る方法として、現在急激に存在感と評価が上昇中なのが、上場投資信託(ETF)です今月はあのバンガードが、日本で買えるETFを何と50本もまとめて追加投入した事だけでも、ETFの勢いは、それなりに感じ取れるのではないでしょうか?そこでAOIAではあなたのために、とっておきの実用的なイベントをご用意します。内容面では私が執筆した「ETFのメルマガ」よりも、更に本格的で分かりやすいものになりそうです。

投資経験数十年の弊社代表から更に詳しくETFを効率的に学びたい方は、こちらをどうぞ。

「ETFとは何か?」から説明し、バンガード以外の物も含めて、今後有望と思われるいくつかのETFを使ったポートフォリオ(資産構成)を、一緒に考えてみます。純粋な勉強会ですので、お気軽にどうぞ。なお、席には限りがございますので、早い者勝ちとなります。これはお勧めです。

「ETFを活用して、かしこく資産形成!〜実践!お金のワークショップ〜」

日時:2015年02月28日(土) 14:00~15:30

場所:AOIA虎ノ門セミナールーム 〒105-0001 東京都 港区虎ノ門2-9-11 信和ビルB1F

https://argo-navi.net/mielca_aoia/PublicSeminar.aspx?gId=1&sId=1&eId=1534

AOIAフェローのDataと小勝負からでした。今回は、以上になります。

========================================

【※】当ブログ記事は、AOIA株式会社のスタッフが個人的予測に基づき作成した資料であり、金融商品取引法に基づく開示資料ではありません。当資料は、飽く迄もAOIA株式会社のスタッフが個人的予測に基づき作成した資料であり、その正確性・完全性を保証するものではありません。当資料中に記載している内容、数値、図表、意見等は資料作成時点のものであり、今後予告なく変更することがあります。当資料中のいかなる内容も将来の投資収益を示唆ないし保証するものではありません。当資料をもとにお客様が金融商品取引行為を行われた場合、金利、通貨の価値、金融商品市場における相場その他の指標に係る変動を直接の原因として生じる利益あるいは損失は、すべてお客様に帰属します。


  • グローバル資産形成学院WEBキャンパス開校 ネットで学べるオンライン講座
  • WEBキャンパスで開催中の講座はこちら
  • WEBキャンパス会員登録はこちら
  • 資産形成力要請コース